今日は、古瀬蔵先生の「和古書データ分類ツリー表示プログラム」と題する研究成果の発表がありました。
『国書総目録』の分類項目と、本科研で取り組んだ「日本古典籍分類表」の成果が容易に相互対比できるプログラムが出来たのです。
発表を伺いながら、今から15年前のことを思い出していました。
『CD-ROM 角川古典大観 源氏物語』のデータを作成していた時のことです。『源氏物語』の自立語すべてに、キーワードとしての分類語彙を付けるという、気の遠くなるような作業をしました。その時に、本日発表されたような仕組みの作業プログラムを仲間が作り、キーワード付けに活用しました。手作りながら、非常に重宝するものでした。
あれから時間も経ち、コンピュータの利用環境は格段によくなりました。しかし、古典文学作品を分類するということにおいて、その判断はあくまでも人間がやることです。機械的にすべてはできません。したがって、分類作業と結果の確認は、コンピュータを使うといっても基本的なステップはあまり変わっていません。
今回は、手作業で分類されたデータを違う角度から確認点検するためのものでした。『CD-ROM 角川古典大観 源氏物語』の場合とは、その性格は異なります。しかし、苦労した当時を懐かしく思い出しながら、文学研究に役立つこうした作業用のツールがいまだに共有できていない研究環境の立ち遅れを、あらためて痛感しました。
いろいろな分野の方々との共同研究を通して、文学研究のためのデータ処理と活用に資するツールを集積していきたいものです。そして、それらを有効に生かした、複眼的で多視点から文学を読む環境作りの模索を、今後とも続けていきたいと思います。
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