2012年03月10日

盛会だった池田亀鑑賞の授賞式

 第1回池田亀鑑賞授賞式および記念講演会は、鳥取県日野郡日南町の総合文化センター・多目的ホールで開催されました。
 2年前の3月、「もっと知りたい 池田亀鑑と『源氏物語』」という講演会を仕掛け、その時の懇親会の席で池田亀鑑賞の設立を提案しました。そして、昨年3月の講演会でこのことをさらに具体化させ、池田亀鑑文学碑を守る会の了承を得、5月に『もっと知りたい 池田亀鑑と「源氏物語」第1集』の刊行とともにその実現を公表しました。
 そして今日、みなさまの理解と協力の下、晴れて第1回の授賞式となったのです。

 選考委員長をお引き受けいだいた伊井春樹先生も、お忙しいところを無理を押して駆けつけて下さいました。
 明日の午後には大阪で講演会があるため、明朝早くにお発ちになます。そのような中でも足を運んで下さったことに感謝しています。
 久しぶりに、乞われるままに、ご一緒に記念撮影です。
 
 
 
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 池田亀鑑賞については、ここまで来るのに2年という時間がかかりました。しかし、意義深い賞の設立と実現に立ち会え、楽しく事を進めることができました。関係者のみなさまに感謝しています。

 さて、今日はあいにくの曇り空でした。しかし、式が始まる午後になると晴れ、会場も100人近い方々で埋め尽くされました。これまでに何度か訪れた地ということもあり、さまざまな方から労いの声をかけていただきました。ありがたいことです。

 授賞式は、以下の流れで進みました。

【第一部】第一回池田亀鑑賞授賞式

 ■主催者挨拶 加藤和輝・池田亀鑑文学碑を守る会会長
 ■杉田昌彦氏へ加藤和輝会長から賞状と賞金授与
 
 
 
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(賞状・文面)

 第一回池田亀鑑賞
    作品名 宣長の源氏学
    著者  杉田昌彦殿
右作品に第一回池田亀鑑賞を
贈呈し永くその栄誉を称えます
     平成二十四年三月十日
池田亀鑑文学碑を守る会
   会 長  加藤和輝
   選考委員 伊井春樹
        伊藤鉄也
        池田研二
        小川陽子 
        妹尾好信


 ■副賞を朝日新聞鳥取総局長・西出 光氏から贈呈
 
 
 
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 ■池田亀鑑賞選考理由を兼ねて選考委員長挨拶
      池田亀鑑賞選考委員長 伊井春樹氏
 
 
 
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 選定理由と挨拶の内容は以下の通りでした。
  ・国学者の源氏物語研究は池田亀鑑の研究と重なる
  ・宣長の文献学的な研究を資料を漁って調べたもの
  ・日本の文化・文学を豊かにしていくためにもこの賞は意義深い
  ・これを機会に豊かな町作りにも励んでいただきたい

 ■来賓挨拶 日南町長     増原 聡 様

 ■来賓紹介 日南町教育委員長 立脇兌昶 様
       日南町議会議長  村上正広 様

 続いて、第1回池田亀鑑賞受賞者である杉田昌彦氏の記念講演に移ります。
 演題は「本居宣長と『源氏物語』」です。
  ・何故に宣長は『源氏物語』に傾倒したのか
  ・宣長の「もののあはれを知る」説について
  ・宣長の本文研究は無念なものだった。それを池田亀鑑が晴らそうとした
 杉田氏の熱弁に、会場のみなさまは聴き入っておられました。

【第二部】もっと知りたい池田亀鑑と「源氏物語」講演会
 ■講師 阪急文化財団逸翁美術館館長・伊井春樹氏
   演題 「池田亀鑑による日本古典文学研究の世界」
 ドナルド・キーンさんが日本への永住権を獲得したことにはじまり、いつもの優しい語り口で聴衆を惹き付けておられました。いつ聴いても、うまい話の展開です。
 池田亀鑑の業績と評価を交えて、『校異源氏物語』から『新構源氏物語』へと進みました。
 ここでは、『源氏物語評釈』25巻と『源氏物語研究』10巻の計画が実現しなかったことにまで及びます。
 そして、『源氏物語大成』の意義について語られました。

 続いて、池田亀鑑のご子息である池田研二氏です。
 ■講師 元東海大学教授・池田研二氏
   演題「父の思い出あれこれ」
 
 
 
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 医工学(医療技術)という学問を専門にしたのは父の仕事を避けたためであることに始まり、学問ではなくて家族のことを話されました。
 池田亀鑑がラジオで語った『枕草子』の話を録音したものを会場に流されました。池田亀鑑の声を聴いたのは、この会場に集まった方々すべてが初めてだったはずです。これも、みなさん聴き入っておられました。
 また、池田亀鑑の娯楽はラジオでお笑い番組を聞くことで、漫才はエンタツ・アチャコが好きだった、とか、歌謡曲は春日八郎の「お富さん」、美空ひばりの「りんご追分」がお気に入りだったとか。人間池田亀鑑を彷彿とさせるお話でした。

 ■閉会挨拶 田邊眞幸・協賛/石見まちづくり協議会会長
  池田亀鑑の人となりをあらためて痛感した1日だったということを語られました。
  また、今後の町作りの一環として、池田亀鑑賞の意義が深い点にも及びました。

 会場に集まったみなさまは、池田亀鑑という一人の人間について、さまざまな角度からのお話を聞かれ、郷土に対する親愛の情と共に、もっと知りたいと思われたことでしょう。

 来年も第2回が盛大に開催できるように、さらなる活動の気持ちを高めようと、運営に当たったみんなで確認しあいました。
posted by genjiito at 22:51| Comment(0) | □池田亀鑑
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