2010年12月22日

室伏先生との充実した源氏物語対談

 今日は、神田で室伏信助先生と対談する仕事がありました。
 来春、新典社から池田亀鑑に関する本を刊行する予定なので、その準備を進めているところです。その本に収録するためのインタビューを、本日、神保町にある新典社の一室で行いました。

 長時間にわたり、先生はたくさんの話をしてくださいました。
 お年を感じさせないパワーで、昭和10年代から今に至るまでの『源氏物語』の研究史から人物史を、精力的に語ってくださったのです。
 特に、池田亀鑑が『新講源氏物語』で、「帚木」の巻末から「空蝉」にかけては、一続きの話を「とぞ」と区切って別の巻に切り分けたという指摘に対する室伏先生の評価は、新鮮な気持ちで聞きました。非常に具体的な例をあげて話してくださったので、とてもわかりやすい対談となりました。
 ただし、私の進行が先生任せで力不足だったために、つい長時間になってしまいました。
 ご自由にお話ください、ということで始めました。それが、6時間もの長きにわたってお話しをしてくださいました。おかげで、お話を伺う役目を負っていた私にとっては、本当にいい勉強になりました。
 先生に、お疲れが残らなければ、と思っています。
 
 
 
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 年末の慌ただしい時に、私の我が儘なお願いを聞き届けていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

 室伏先生には、2年前にも大変お世話になりました。そのことは、「ハーバード(3)明け方の電話とメール」に書いていますので、おついでの折にでもご覧ください。

 今日の録音を元にして、文字にしていきます。編集をしてくださる新典社の方には申し訳ありませんが、新鮮なネタが鏤められた6時間でしたので、うまく整理してくださることを願っています。私も、いい対談になるようにまとめますので。

 今日の室伏先生のお話は、おおよそ次のような内容でした。


・池田亀鑑と私を回顧する
  池田先生との接点/仕事の大きさ/もっと評価されるべきだ
・池田亀鑑をどう見るか
  お弟子さんたちのこと/山岸徳平先生への対抗意識
・『源氏物語大成』の再検討
  『校異源氏物語』の発展が継承されていないこと
・大島本のこれまでとこれから
  大島本しか読まれない現状への思い
・全集本と新編全集、大系本と新大系本について
  本文が変わっていくこと/新大系本の苦労話
・『源氏物語』の本文研究について
  翻刻は大事な基礎作業/ただし、その次の読みがもっと大切
・これからの若手研究者へ
  本文を音読してほしい


 これから頑張って仕上げますので、出来上がりをどうぞご期待ください。
 書名は、『もっと知りたい池田亀鑑と「源氏物語」 第1集』になると思います。


 先生とご一緒に水道橋駅まで歩きました。対談中に私が手元で操作していたiPadについて聞かれました。
 先生は、携帯電話はお使いになります。しかし、メールはなさいません。
 新宿までの電車の中で、iPadのスイッチをオンにして、先ほど私が先生のお話を伺いながら検索していた「ジャパンナレッジ」の中の、『新編日本古典文学全集』(小学館)の本文検索例をお見せしました。古典文学全集や大辞典を持ち歩かなくても、それをいつでもどこでも見たり検索できることに興味を示してくださいました。しかも、検索結果としての本文や資料が、手元の文具の中には存在せず、無線の彼方のどこかにあるものを引っ張ってきている、ということに驚いておられました。
 確かに、文学研究のための情報文具は、格段に進歩しています。先生はそこに興味を示され、時代に即応しようとなさっているのがすごいところです。

 先生とは新宿でお別れし、私は小田急の向ヶ丘遊園にある専修大学へ向かいました。6時半から、研究会があるのです。
 そこでの打ち合わせでは、新年早々に行くことになっている、アメリカでの『源氏物語』の写本調査について、同行の仲間といろいろな確認もしました。

 これは、昨年の同じ時期に行った、ワシントンの議会図書館本『源氏物語』の再調査に行く件です。
 昨年の調査については、本ブログの「米国議会図書館での調査」で報告しています。


 その本文を翻刻したことを踏まえて、新たにわかった問題点などを解決するために、直接原本を再度見せていただくことになったのです。

 なお、今回は、その前にハーバード大学にも立ち寄り、「須磨」と「蜻蛉」の2巻の再調査もします。これも、本ブログの「ハーバード(6)古写本『源氏物語』2冊」「ハーバード(5)初日の報告」で報告していますので、興味のある方はご覧ください。

 このハーバードにある鎌倉時代の古写本『源氏物語』については、近いうちにカラー写真で本にして刊行したいと思っています。写真撮影は終わり、出版の許可はいただいているのですが、私が忙しいためになかなか実現しないのです。今回を契機に、とにかく一日も早く完成するように務めます。
 こうして、仕事がドンドン増えていくのです。
 これを何とかコントロールしないと、また病気になる虞があります。気を付けます。

 帰りに、専修大学の生田校舎から新宿を望みました。
 私は、このような夜景が大好きです。
 
 
 

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 小田急で新宿に出ると、駅前のイルミネーションがきれいでした。
 日本らしくないところは、無国籍料理と同じ性格のものだと思えばいいでしょうか。
 
 
 
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 地下鉄の大江戸線で宿舎に帰ろうとしたところ、地下の路地に回転寿司屋があったので、自然と足が向きました。
 
 
 
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 3皿食べました。今の私にしては、体調がいいシルシです。
 帰りのレジで、寿司のガチャポンがあったので200円でコインを買ってつまみを回しました。サーモンが出てきました。
 ガチャポンは、夢のある一瞬を楽しめます。ただし、その中の紙をみると、何と100円と書いてあります。
 
 
 
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 一緒に連れてきた子供へは無料で渡すものらしいので、大人からお金をとることはかまいません。しかし、100円と定価を明示した紙が入っているものを200円で売るのは、詐欺です。回転寿司屋は、楽しさと夢を味わわせてくれるところです。
 こんな低レベルな感覚で商売をする回転寿司屋があると、変に大人が不信感を持ちがちです。即刻、この店はガチャポンの取り扱いを再検討すべきです。
 また、店員の言葉遣いが、外国から来た人の喋り方になっています。これは、何人かいる海外の方の喋り方が、日本人の店員にも感染したのでしょう。名札を見ると、明らかに日本人の名前が書いてあるのに、言葉は中国の方のイントネーションになっているのは、どうも変です。日本語を冒涜する行為です。
 とんでもない回転寿司屋があったものです。いつも健全に育って欲しいと願っているところなので、困ったことです。
posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ◎源氏物語
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