京都コンサートホールを会場にして開催されていた「第13回 京都の秋 音楽祭」も、今日が最終日でした。
そして今日21日(日)、「第13回」を「第14回」にするだけでいい、この音楽祭に行って来ました。6時間のコンサートです。
京都コンサートホールの大ホールは、最終日ということもあり、たくさんの人でした。
一つ上の階のアンサンブルホールムラタのリレーコンサートでは、篠笛などが響くイベントがありました。しかし、それは諦めて、この大ホールだけにしました。
オープニングのドラマチック・オペラから聴きました。
京都市立芸術大学アカデミーオーケストラと京都市交響楽団市民合唱団による、没後135年となるビゼーの「カルメン」の名場面などです。指揮は京都市芸大教授の増井信貴さんです。
私は、昔からブルックナーの異版に興味を持っています。そのことは、上記昨年の記事の中でも「音楽の異版・ブルックナーを聴く」としてリンクを張って紹介しています。ご笑覧を。
ブルックナーのハース版やノヴァーク版など、演奏の違いを比べるのが好きでした。スコアーを手に入れて、レコードを聴きながら較べたりしたこともありました。と言っても、ズブのしろうとなので、大してわかりもしなかったのですが…。すでに過去形での話です。
シンバルが鳴るか鳴らないかとか、ティンパニーがいつ鳴るかなど、打楽器の音なら聴きわけられます。朝比奈さんのブルックナーは鳴らす方でしたっけ? 忘れてしまいました。
今日の演奏には、京都市芸大の大学院生に混じって、学部生もいるとのことです。見たところ、シンバルの若者がそんな感じでした。童顔の男の子でしたので。
つい、もっと派手に打ち付けるように叩いたら、とか、音を前に押し出して、などと、1人密かに勝手に応援していました。
本来なら、オペラのさわりをジックリと聴くべきなのでしょうが、最後列左側の打楽器の方々が気になったのです。
続いて、昨年はうまく耳に入らなかったパイプオルガンを、丁寧な解説付きで聴くことができました。
ヨーロッパなどの教会で、パイプオルガンはよく見かけます。ケンブリッジのカレッジにもありました。しかし、実際の演奏は聴く機会がありませんでした。
第2部の「オルガンって楽しい!」という部では、オルガニストの小榑由布子さんの演奏です。
京都コンサートホールのパイプオルガンの姿は、会場で配布されていた冊子の表紙をごらんください。
本来ならば、正面中央上段のパイプオルガンの真下で演奏するそうです。そこを、今日はわかりやすく説明する意味からも、第2コンソールという鍵盤やペダルがギッシリと並んだものをステージ中央に置き、音を出しながらの解説がありました。パイプオルガンの仕組みや音の出し方など、よくわかる説明でした。
写真の中央にも写っている、格子状の板が開いたり閉じたりして、音がさまざまに変化します。
それにしても、演奏が大変そうでした。バッハの曲や「赤とんぼ」など、初めての音に感激しました。特に、この京都コンサートホールのパイプオルガンは、日本の音を大切にする設計となっていて、和楽器の音色が出せるようになっているそうです。「赤とんぼ」などは、まさに笛のさまざまな音色で弾きわけておられました。
その後の2時間ほどは、現代的なアレンジのプログラムだったので、自転車ですぐ行ける大徳寺の紅葉を見に行くことにしました。
その途中の新大宮商店街の「そば鶴」さんで、絶品の蕎麦寿司を間食としていただきました。
いつもながら、酢の使い方がうまい蕎麦寿司です。
参考までに、最近食べた蕎麦寿司の写真をあげます。
先月、堺市へ行ったときの駅ビルの中のもの。
次は、京都四条の大丸の中にあるもの。
これは、持ち帰り用のものを家で皿に盛りました。見栄えが悪くてすみません。
最近は、いろいろと蕎麦寿司を見かけるようになりました。しかし、やはり「そば鶴」さんのものが一番です。
大徳寺は、たくさんの観光客でごった返していました。塔頭が30近くと多い中でも、今日は芳春院さんの紅葉にしました。これまでは、入口のみごとさを見るだけで満足して帰っていました。
この塔頭の中に入るのは初めてです。ここは、加賀・前田利家の妻まつが建てた塔頭です。
東山の高台寺のねねと縁が深く、何かと裏話の多い塔頭です。
庭や建物などは写真撮影禁止とのことで、一番いいところは紹介できません。
竜安寺と違って、ここの枯山水の石庭は、とても親しみやすい感じがしました。竜安寺の石庭は、何か無理矢理考えろと言ってくるような雰囲気があるので、私は苦手です。竜安寺は、庭の池の中にある料理処はお薦めですが……。
お茶室には、室生犀星の書が掛かっていました。帰りがけに聞いて、慌てて改めて見に行きました。
禅宗らしい、飾り気のなさがいいですね。
我が家にお出でになっていた御師さんは、「佛ほっとけ」というのが口癖でした。キリッとした厳しさの中にも、肩の力が抜けた禅宗の考えには、私にとっては学ぶべきところが多いようです。
しばらく散策して、また京都コンサートホールに戻りました。
後半のプログラム第5部は、「おめでとう!ショパン200歳」として、ピアノの詩人ショパンです。
指揮は竹本泰蔵さん、ピアノは佐藤美香さん、そして京都市交響楽団のみなさん。曲目は「ピアノ協奏曲第1番ホ短調」です。
力強さと柔らかさがうまく表現され、音に誘われていきそうなピアノでした。
娘がフランス語の会話サロンでご一緒しているというフランス人の団員の方も、ソロでいい演奏をなさっていました。今、リヨンに行ってますよ、と伝えたかったのですが、ステージとは離れているので無理です。
最後の第6部は、「フィナーレ 華麗なる映画音楽」です。
2ヶ月にもわたった音楽祭も、これでフィナーレです。
「2001年宇宙の旅」「ベンハー」「ロミオとジュリエット」「ドクトル・ジバゴ」「アラビアのロレンス」「愛と悲しみのボレロ」と、お馴染みの曲を、映画で流れた音楽を忠実に再現する楽譜での演奏です。指揮者の竹本さんは、近年こうした忠実なスコアの復元をなさっているそうです。
「ドクトル・ジバゴ」のハープがきれいに聴こえて来ました。最後のトライアングルの響きが印象的でした。これは、私の好みです。
「アラビアのロレンス」では、打楽器が大活躍です。タンブリンが印象的でした。シンバルの出番は1回だけでした。しかし、非常にいいタイミングで鳴りました。プロの1回勝負です。お疲れさまでした。
「愛と悲しみのボレロ」は、徐々に盛り上がっていくAABBという進行がよくわかったので、15分間、惹き付けられるようにして聴きました。最後のシンバルは、バチを使っての、効果的な音を出しておられました。ここは、みなさんバチを使われるのでしたっけ?
どうも、私は最後列の、目立たない方々の演奏が気になります。
京都市交響楽団は、日本唯一の自治体直営のオーケストラです。私のようにクラッシックに馴染みがなくても、気軽に聴きに行ける演奏活動をしておられるのがいいですね。ますますの活躍が今後とも楽しみです。
会場を出ると、すでに暗くなっていました。
余韻を引きながら、来年もぜひ来たいと思い思いして帰路につきました。
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