いささか性根の悪い筆者が読者に語る、というスタイルを取っています。
へそ曲がりの男の屁理屈です。それが、しだいにサディスティックに進行していくのです。
嫌悪感を催す内容で、作者のねじ曲がった性癖が生んだ作品、といえるでしょう。
こうした手法の話から、後に『武州公秘話』につながっていく性格を持つものです。【1】
初出誌︰『甍』(大正3年3月、鳳鳴社)に書き下ろしとして収録
■「華魁」
16歳の丁稚由之介は、大人の心身を支配する「華魁」という不思議な女性を、どうしても理解できません。大人と互していくことに自信を持っていた由之介は、この「華魁」に挑みます。
番頭の頼みで女郎屋へ使いに行くことになった由之介が、その後どうなるのか。ちょうどいい所で「未完」として終わります。
これから先が読みたくなる話です。【4】
初出誌︰『アルス』(大正4年5月、鳳鳴社)。ただし、風俗壊乱のため発禁。
(参照︰「猫を償うに猫をもってせよ」小谷野敦
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20050601)
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