2010年04月04日

吉行淳之介濫読(3)「餓鬼」「火山の麓で」「花」

■「餓鬼」
 一人の男の、自分自身の身の回りを観察した記録です。
 色彩に溢れることばで語ります。しかし、おもしろくありません。
 吉行自身が、文章の表現力を実験をしているような作品です。【1】

初出誌︰同人誌『葦』(第3号、昭和21年12月)
・昭和20年10月脱稿
・『星の降る夜の物語』(昭和29年秋、作品社)未収録
・第1創作集『驟雨』所収。
・『吉行淳之介初期作品集』(1967年、冬樹社)収録

■「火山の麓で」
 子供の気持ちを、本当に短い小説の形で表現している。
 若い父親を見る少年が、600字ほどの中で、うまく描かれています。【4】

初出誌︰『毎日グラフ』(昭和27年秋)
『吉行淳之介初期作品集』(1967年、冬樹社)収録

■「花」
 男と女の、嘘を交えての駆け引きがおもしろいと思います。つい、読んでしまいます。
 ただし、盛り上がりのないままに、萎んだ感じがします。女の反応がいいので、男の話が、もっと展開したらよかったのでは、と思います。【2】

初出誌︰『新思潮』(第5号、昭和23年)
 この一部分(原稿用紙で8枚分)は、後年の『谷間』に使用。
『吉行淳之介初期作品集』(1967年、冬樹社)収録
posted by genjiito at 23:53| Comment(0) | □吉行濫読
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