このセンターは、2002年に独立行政法人国際協力機構(JICA)とモンゴル国立大学の協力によって建設されたものです。秋篠宮さまや、皇太子さまが記念式典にお出でになっています。
丁度、国費留学生の試験日だったため、森川さんとの面会までに少し待ち時間があったので、図書室へ行きました。
その入口に、なんと『源氏物語』を特集した掲示コーナーがあったのです。職員の方も、日本から来た『源氏物語』の研究をしている人に見てもらえて、と、その奇遇に大変喜んでおられました。
職員の方による、手作りのパネル展示だそうです。私も、日本の古典文学をこうして文化理解に活用しておられることを知り、嬉しくなりました。
図書室には、たくさんの利用者がいました。みんな、熱心に勉強しています。
モンゴル語訳された日本文学作品についてお聞きしたところ、すぐにリストを見せてくださいました。そのすべてを見たいという私のわがままなお願いに、閲覧係の方々は大急ぎで本を掻き集めてくださいました。モンゴル語もロシア語もわからない私のために、コーディネーターの白石さんは、モンゴル語訳の本を大急ぎで集めて閲覧できるように指示を出しておられます。ありがたいことです。
いただいたリストと目の前の本を対照し、メモを取っていく中で、リストにない本や、所在不明のものがあることがわかりました。せっかくなので、本の情報を整理することにしました。
拝見したのが未完成のリストのようだったので、以下のように日本センターご所蔵の翻訳本を、私なりに整理してみました。出版社が不明のものは、私がモンゴル語がわからないために、読み仮名を付けられないものです。
また、私が事前に調査していた本の情報も追加しています。
これ以外にも、たくさんあることと思います。
もし、このリストに追加する情報をお持ちの方は、ご教示いただけると現地の方も喜ばれることと思います。
なお、日本センターの本は、胸が熱くなるほど徹底的に利用されています。その本の修復状態を見ると、もう感激します。背中の痛んだ本などを、ヒモやテープを使って綴じ直し、ビニールカバーなども何度も貼り直してありました。
日本では、本を粗末に処分しています。古新聞と一緒に、新刊本などが廃品として道端などに出されています。
また、ブックオフをはじめとする古本業者などは、たくさんの本を回収して廉価で販売しています。
日本では、本を個人で買う習慣がまだ残っています。図書館の整備がなされていないことと、書店の普及が背景にあります。そして、本の質が落ちていることもあって、読んだらもう読むことがないものとなってしまうのです。
こうした本は、本当にもったいないと思います。このモンゴルでは、一冊の本が徹底的に読み継がれています。森川所長も、本が欲しい、とおっしゃっていました。日本で捨てられる大量の本が欲しいが、送料や運賃が高いので、送ってもらうこともできないそうです。
私も、日本の本を海外に送るボランティアを続けていますが、本当に微々たることしかできません。
ブックオフのような組織で、海外で日本語を勉強している方々に本を届けるシステムはできないものでしょうか。商売としてではなくて、国際文化交流の一環としての支援活動です。国が援助して実現するように、方策を練っておられる方もいらっしゃることでしょう。
もしよろしければ、このようなことに有効なご教示をいただけると助かります。
日本センターの書庫の中では、日本の古典文学作品としては、小学館の全集本『万葉集』をみかけました。あとは、現代語によるものがほとんどでした。
ウロウロしているうちに、朝からの面接を終えられた森川さんが閲覧室にお出でになりました。2階で話を、ということで、お疲れの所にもかかわらず長時間、モンゴルにおける日本語の学習状況などを伺うことができました。日本語教師の藤島さんも、お忙しいところを少し顔を出してくださり、現状を教えてくださいました。
日本語を学習する人の人口比率は、(1)オースリラリア、(2)韓国、(3)台湾、(4)モンゴルの順だそうです。そして、日本への留学者の数は、人口比でいうとモンゴルが世界一だ、とのことでした。
モンゴルの国民の内、208人に1人が日本語を学習していることになるのです。驚きです。
ウランバートルには、30位の日本語学校があるそうです。そして、日本語センターでは、中級以上の方を対象にした日本語講座が開設されています。
今回の旅の中に、日本語学校の訪問があるので、その時が楽しみになりました。
日本センターのみなさま、温かくお迎えいただき、本当にありがとうございました。
利用時間が、火曜日と木曜日は、夜8時までとなっていました。モンゴルの方々のためには、思いやりの対応だと思います。
たくさんの利用者の方々のためにも、ますますのご活躍をお祈りしています。
モンゴル語訳書籍 刊行年順一覧(平成22年1月12日/伊藤暫定版)
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書名・不意の唖
著者・大江健三郎
訳者・?
刊行・1995年
発行・?
頁数・?
備考・モンゴル・日本センターにない
※
書名・最後の将軍
著者・司馬遼太郎
訳者・トゥムルバートル・デレギーン
刊行・1996年
発行・モンゴル・日本親善協会
頁数・207
※
書名・草原の記
著者・司馬遼太郎
訳者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
刊行・1997年
発行・モンゴル・日本文化交流支援協会「アリアンス」
頁数・160
※
書名・草原の風になりたい −義足で草原を駆ける少年の物語−
著者・村尾靖子
訳者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
刊行・1998年
発行・?
頁数・99
※
書名・伊豆の踊子 −川端康成ノーベル賞受賞者誕生百年記念−
著者・川端康成
訳者・トゥムルバートル・デレギーン
刊行・1999年
発行・モンゴル・日本文化文学センター
頁数・41
※
書名・裸の王様・パニック
著者・開高健
訳者・? ナランツェツェグ、伸童舎・村野守美
刊行・1999年
発行・?
頁数・?
備考・所在不明
※
書名・馬の脚
著者・芥川龍之介
訳者・?
刊行・1999年
発行・?
頁数・?
備考・モンゴル・日本センターにない
※
書名・明治という国家
著者・司馬遼太郎
訳者・トゥムルバートル・デレギーン/監訳・鯉渕信一
刊行・2000年
発行・モンゴル・日本文化文学センター
頁数・260
※
書名・育児書(3歳まで)
著者・イヴカ マサル
訳者・?
刊行・2000年
発行・?
頁数・218
※
書名・空とぶオートバイ・本田宗一郎物語
著者・那須田稔
訳者・?
刊行・2000年
発行・?
頁数・?
備考・モンゴル・日本センターにない
※
書名・野菊の墓
著者・伊藤左千夫
訳者・?
刊行・2001年
発行・?
頁数・?
備考・モンゴル・日本センターにない。「ニッポン・ニュース」新聞連載。
※
書名・二十一世紀に生きる君たちへ(モンゴル語・日本語対訳)
著者・司馬遼太郎
訳者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
刊行・2001年
発行・?
頁数・?
備考・所在不明
※
書名・ロシアについて
著者・司馬遼太郎
訳者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
刊行・2002年
発行・モンゴル・日本文化文学センター
頁数・180
※
書名・吾輩は猫である
著者・夏目漱石
訳者・トーラ・D
刊行・2002年
発行・?
頁数・?
備考・所在不明
※
書名・日本昔話
著者・?
訳者・?
刊行・2002年
発行・?
頁数・各20
備考・「一休さん」「一寸法師」「花咲ぢぢい」「浦島太郎」「うさぎとかめ」「フランダースの犬」
※
書名・詩集
著者・谷川俊太郎
訳者・?
刊行・2003年
発行・?
頁数・104
※
書名・詩集「知らない所から来た便り」(仮題)
著者・アリマ タカシ
訳者・?
刊行・2003年
発行・?
頁数・82
※
書名・護持院原の敵討
著者・森鴎外
訳者・?
刊行・2004年
発行・?
頁数・?
備考・モンゴル・日本センターにない。「ニッポン・ニュース」新聞連載。
※
書名・歌声は漣にのって
著者・芹川弥生
訳者・オノン・Ts
刊行・日本語︰光陽出版社/モンゴル語︰?
発行・日本語2004年/モンゴル語2007年
頁数・152
備考・随想、エッセイ
※
書名・学問のすゝめ
著者・福沢諭吉、小室正紀、西川俊作
訳者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
刊行・2004年
発行・?
頁数・163
※
書名・モンゴル国有用植物図鑑
著者・JICA、小松かつ子、Ch.Sanchir、J.Batkhuu
訳者・?
刊行・2005年
発行・?
頁数・240
※
書名・金閣寺
著者・三島由紀夫
訳者・?
刊行・2007年
発行・?
頁数・176
※
書名・武士道
著者・新渡戸稲造
訳者・トゥムルバートル・デレギーン/監訳・鯉渕信一
刊行・2007年
発行・?
頁数・207
※
書名・かたりくらべ 日本とモンゴルの昔話
著者・不明
訳者・監修︰島村一平
刊行・2007年
発行・NGO21世紀のリーダー
頁数・20
備考・「ひともっこ山」(日本)、「フブスグル湖」(モンゴル)の2篇を収録
※
書名・『源氏物語』(第1巻)
著者・紫式部
訳者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
刊行・2009年
発行・ADMON
頁数・254
備考・ハードカバー
※
書名・『源氏物語』(第1巻)
著者・ジャルガルサイハン・オチルフーギン
訳者・
刊行・2009年
発行・ADMON
頁数・255
備考・ペーパーバック、表紙絵がハードカバーと異なる。
※
(以上、未整理のままに、取り急ぎ)
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