『大鏡』などの舞台になった寺なので、大きな寺院だと思われています。
ただし、現在の雲林院の東にあるマンション「パークシティ北大路」の外壁に、発掘の成果が掲示されています。
平安時代の雲林院の規模を知るのには、このマンションに立ち寄るといいと思います。
さらには、このマンションの東側に、紫式部と小野篁のお墓があります。
さて、その今の雲林院の境内に、立派な僧正遍照の歌碑があります。
僧正遍昭
天つ風雲のかよ比
千ふき登ぢ餘
をと免の姿しば
しとゝめ無
『百人一首』でも有名な歌です。
ここに刻まれた和歌の文字で、「ふきとぢよ」の「よ」の字母(かなの元となった漢字)が、すぐに思いつきませんでした。
歌碑の前で、しばし黙考。
あれこれ思いを巡らせて、ついに諦めました。
家に帰ってから調べてみると、「食」偏に「余」という字(餘)だったのです。
てっきり、人偏「イ」に「半」という字の崩しだとばかり考えていました。
古典籍を見る機会が多いので、変体がなには慣れているのですが、これには気づきませんでした。
さらには、この雲林院については、本ブログでかつて取り上げていたことが、調べていてわかりました。
その記事を見て、またまたガッカリです。
源氏のゆかり(6)説明板31-雲林院(2008年5月 6日)
正しく字母を「餘」と翻字した後に、「正確な字母は後日確認します」と書いているのです。
あの時よりも、今はさらに思考力が低下しています。
『源氏物語』の写本では、これまでに「餘」の崩し字は見かけなかったように思います。
和歌などの資料には、よく出てくるのでしょうか。
自分の知っている世界だけではいけないことを、痛感する機会を得ました。
そして、1年前のことがすっかり記憶から抜け落ちていることに、自分ながら驚いています。
恥ずかしいことですが、これから年と共にこうしたことが多くなるでしょうから、あえて記しておくことにしました。
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