2009年03月28日

『日本文学研究ジャーナル 第3号』完成

 伊井春樹国文学研究資料館館長が研究代表者となって進められている、科研費研究(基盤研究A)「日本文学の国際的共同研究基盤の構築に関する調査研究」の、平成20年度の研究報告書が完成しました。

 今回も、日本文学に関する研究報告書らしからぬ、非常にビジュアルな冊子となっています。


090326jarnal1表紙



 限定部数の印刷のため、手にしていただく機会は限られているかと思います。それでも、図書館などでご覧になるチャンスがあれば、どうか見て、読んでください。


 研究代表者である伊井館長の「はじめに」を引きます。


 科学研究費補助金基盤研究(A)による研究成果の報告書を年度末に刊行してきて、今年で三冊目をまとめることになった。海外との日本文学を含めた文化交流史、日本文学の翻訳、海外に所蔵される日本関係の資料の報告研究、その他関連する事項について共同研究を進めてきた。個々についての研究は長い歴史を持っているとはいえ、総合的に関連させながらまとめていくのはあまり例のないことであろう。ただ、それだけに範囲が広く、さらに大規模な共同研究の体制と資料の収集をはかる必要があるだろうが、ここでは大きな方向のもとに研究を進めているところである。その過程であらためて知ったのは、明治期に各国から日本を訪れた人々の写真や記録書の多さ、また日本人が海外へ向けて各言語によってまとめたチリメン本、これは物語だけではなく多様な種類があり、明治期の文化を支えた著名な人々の参加があること、また日本に写真機が本格的に導入された後での、日本の姿を知らせるための写真集の存在等である。とりわけ後者は、日本の風俗習慣、人物、建物、風景、ときには海外との違いをことさら強調する年中行事、日本人の作法なども存し、それが後世の海外における日本像への形成にもつながっていく。また、翻訳書についても、まずは古典文学に焦点を当てているとはいえ、重訳も多く、その実態をトータルとして知るのも困難な状況にある。
 本研究では残された時間は少ないこともあり、目的とした内容について当面はまとめることにする。ただ、この共同研究を通じて、海外における日本研究者との交流がさらに拡大し、情報も多く得るようになったのは大きな収穫といえよう。日本では知りえない翻訳書の存在、新たな日本に関する記録や写真、絵画を含めた資料の存在等、今後も可能な限り継続し、世界における日本研究、さらには人文学研究の活性化にもつなげていきたく願っている。





 目次は、こうなっています。
 写真が不鮮明ですが、判読いただければ幸いです。


090326jarnal2目次


 本科研の関係者のみなさまには、4月に入ってから発送いたしますので、いましばらくお待ちください。

 本科研の最終年度となる平成21年度は、『日本文学翻訳事典』として成果を問うことになっています。
 連携研究者研究者のみなさまには、各自の分担領域の翻訳本の解題のご執筆を、どうかよろしくお願いします。

 当初の予定では、1人年間10作品の項目を執筆することとなっていましたので、4年間で1人40作品の解題を提出していただくこととなります。
 いろいろとご多忙のところを恐縮ですが、最終年度のとりまとめに、どうかご理解とご協力のほどを、よろしくお願いします。
posted by genjiito at 02:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ■古典文学
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