国文学研究資料館とハーバード大学が主催する国際研究集会は、朝の9時から開会です。
タイトルは、「The Artifact of Litelature : Japanese Books,Manuscripts,and Illustrated Scrolls」(日本文学の創造物 書籍、写本、絵巻)です。
まずは、クランストン先生の開会の挨拶です。

続いて、伊井先生の基調講演がありました。

そして、第1パネルの「和歌・物語・翻訳」となります。
ディスカッサントであるイエール大学のケイメンズ先生から、このパネルの趣旨と発表者の簡単な紹介がありました。

英語によるものだったので、理解するのに大変でした。
さて、このパネルのトップバッターは私です。

前日から用意をしていた読み上げ原稿は、会場の雰囲気を察知して、ほとんどを端折って進めることとなりました。
会場にお集まりの方々に分かりやすく語るために、できるだけ原稿は読まないようにも心掛けました。すると、内容を平易に伝えようとすればするほど、冗漫になっていきます。
これは、分かってもらいながら進めようとすれば、当然のことです。
伊井先生からいただいた『源氏物語』の本文を整理する課題に、30年もかかって今日ようやく1つの回答を報告できることになった、ということから語り始めました。
時々、先生の反応を窺いながら、他の参加者の表情を見ながら、発表原稿に沿って話を進めました。
今、我々はどんな本文を読んでいるのか、という問題提起の時には、会場の最前列においでのハルオ・シラネ先生が真剣に聴いてくださっているのがわかりました。お昼を食べながらと、午後の美術館特別観覧の時に、『源氏物語』の写本のことを聴かれたので、何とか言いたかったことが伝わったことがわかりました。
とにかく、会場の方々が聴いてくださっていると思うと、さらに分かってほしくなります。
『源氏物語』の本文は、〈青表紙本・河内本・別本〉という分類ではなくて、〈河内本群〉と〈別本群〉という2分別すべきであること、そして今日からは〈甲類〉と〈乙類〉と称する分類概念で仕分けをすべきであることを、とにかく一所懸命に訴えました。
「5分前」という紙が掲げられているのが目に入った時には、手元のタイマーは25分を指していました。
持ち時間は20分のはずです。すでに5分もオーバーしています。
大急ぎでまとめに入りました。
私たちのパネルは、4人で編成されていました。4人目の方は、日本人ですがアメリカの大学の先生ということもあり、発表は英語でした。
画像を提示しながらの発表なので、おおよそはわかりましたが、私には、とにかく心もとない理解に終わりました。
最後に、ディスカッサントであるイエール大学のケイメンズ先生が、このパネルを総括されました。
英語で話されましたが、あらかじめその概要は伺っていたので、何とか分かりました。
4人の発表者1人1人に対して、丁寧なコメントを付けてくださっていました。
私に対しては、いくつかの質問がありました。
ただし、お答えする時間も場面もなかったので、後でお話する機会を持つことにしました。
【◎国際交流の最新記事】
- 国際集会で使用する言語に関していただいた..
- 早稲田大学で開催された翻訳に関するシンポ..
- 近江神宮で競技かるた世界大会の情報収集
- 中国広州で開催予定の平安文学に関する国際..
- 近江神宮で開催された日露かるた交流会に参..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- HP「バリアフリーかるたフォーラム」のこ..
- 朴光華編著『源氏物語−韓国語訳注−(須磨..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- (書影追補)過日お亡くなりになった田辺聖..
- 36番目の言語となるウクライナ語訳『源氏..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 2002年春にインドで書いた未公開日記(..
- 平安文学の翻訳本に関するアルバイト募集中..