2008年09月10日

ヴェネツィアから(3)光起の画帖

 ヴェネツィアの東洋美術館へ、カ・フォスカリのトリーニ先生のご高配をいただき、特別に行くことができました。
 翌日から源氏展が始まるために、準備に大わらわの中を、館長に中を説明してもらいました。
 国文学研究資料館の源氏展の準備をしている私にとっては、それもオープニング前日ということもあり、貴重な内部見学です。

 源氏屏風が3点あり、その他にもなかなか興味深い源氏関連のものが展示されつつありました。いかにも開会直前といった感じで、みなさん慌ただしく立ち回っておられました。
 私も、帰国早々にこうした展示に関わるので、学芸員の方々がなさっていることに注意が向きました。どのように飾り付けるのか、パネルにはどんな工夫があるのか、ライティングはどうしているのか、などなど、現場の空気を体感するいい機会となりました。

03080910tenji1_2展示風景


 その中に、土佐光起筆の源氏画帖がありました。すでに何人かの方がご覧になったことがあるそうです。しかし、あまり興味をしめされなかった、と館長はおっしゃっていました。

05080910genjie1説明板


 この説明文は、おおよそ次のように書かれているそうです。

絵入り源氏物語
紙の上に墨色で書かれている
土佐光起画(15世紀後半)


 1枚の台紙に2枚の源氏絵が貼ってありました。

06080910genjie2_2画帖(1)



07080910genjie3画帖(2)



1巻を2枚で構成しているように見えましたが、どうでしょうか。彩色は薄くなされているようです。枚数は、その場ではわかりませんでした。100枚近くはあるのではないでしょうか。
 館長とお話したところ、日本との共同研究を望んでおられました。すでに写真はすべて撮影済みで、展示会場では、スライドショー式にDVDからの映像を、スクリーンいっぱいに流しておられました。

 事前調査、ということで、今年度にでも何らかの対処ができれば、と思っています。国際共同研究は、いろいろと厄介なことがあります。この画帖との、今後の幸運を祈るのみです。

 ちょうど、向かいの島では、ドナルド・キーン先生が講演をなさっていました。
 街中では、キーン先生のポスターが目立ち、我々の国際集会の方は控えめです。
 それでも、何人かが我々のポスターにも目を留めていたので、来場者数が楽しみです。
posted by genjiito at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎国際交流
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