2008年03月06日

心身(10)窓口での待ち時間

 東京と京都を往復する回数券がなくなったので、JTBへ買いに行きました。
 窓口には、先客が一人おられるだけだったので、番号カードを取って待っていました。2番目だったので、すぐだろうと思っていました。
 ところが、前の方がなかなか終わりそうにありません。
 することもないので、イスに座って、ボーッと前の方の後ろ姿を見ていたところ、どうやら言葉が不自由な方のようです。対応しておられる窓口担当者は、ゆっくりと大きな声で受け答えをしておられます。お客さんである女性は、身振りとほんの少しの言葉でコミュニケーションを取っておられました。オーバーアクションだったので、つい目がいったのです。筆談もあったのでしょう。

 窓口の担当者は、いくつかのコースを組んであげておられたようです。
 第一候補の場合、第二候補の場合、第三候補の場合と、それぞれの列車の乗り継ぎを、時刻表をひっくり返しながら調べてはメモをし、それを確認し、説明しておられます。担当者は、ハキハキと、親切で、丁寧な対応を心がけておられたので、好感をもって見るともなしに眺めていました。

 ふと我に返ると、もう私は25分も座って待っているのです。さすがに、何とかしてほしい、と思いました。しかし、先客の対応は、まだまだ終わりそうにありません。

 障害を持っておられる方に対して、このような懇切丁寧な対応はすばらしいことです。しかし、そうは言っても、待つ身の私には、つらいものがあります。20分以上も待たされると、さすがにイライラしてきます。対応に時間がかかることに理解はできるのですが、待つ方は一刻も早く終わってほしいと願うのも人情です。

 他にもたくさんのカウンターがありました。しかし、そこはいずれも人が列を作っていました。私が行ったのは、JRや航空機のチケットを買う窓口で、他の旅行相談を兼ねたところとは違う一角にあるのです。用紙に記入したものを渡して、その場でチケットをもらったり、予約していたチケットをもらう窓口です。回転の速い窓口のはずです。
 そこで、このような長時間の対応を続けられると、やはり後ろには長い列ができます。

 話の流れで、この窓口での対応となったのでしょう。それならば、別の場所でしてもらうと、後ろで待つ身としては助かります。
 20分以上たってから、別の職員がこの窓口に来られ、待っている客の対応に当たられました。停滞を見かねての応援、という感じです。ところが、次に呼ばれたのは、私ではなくて、隅の方でパンフレットを見ていた方でした。つまり、私が2番目というのは、目の前で長時間にわたって旅行計画を相談しておられる方を除いてのものだったのです。
 結局、30分以上待たされて、やっと私の順番となり、5分もしないうちに回数券を受け取ってそのJTBを出ました。
 帰り際に、ちょうど先ほどの方も終わったところだったので振り返ると、長時間対応しておられた職員の方は、大きな溜め息をついて、肩と首を回しておられました。お疲れさま、と声をかけてあげたくなりました。これが、誠心誠意対応した後の、正直な反応であることは、十分に理解できます。

 JTBの方は、本当に一生懸命に対応しておられました。しかし、その後ろで待つ者のことを考えたら、場所を変えて親身な相談に乗ってあげた方が、その窓口の2人にとっても、もちろん後ろに並んでいる者にとっても、気持ちの負担が軽くてすんだのでは、と思います。

 これからは、高齢者や障害を持つ方が、さまざまな場面で社会の前面に出てこられます。そのような共生の社会を目指しているのは賛成です。しかし、そうした方への対応は、自ずと時間と手間がかかります。場合によっては、臨機応変の対応をすべきではないか、と思いました。
 今回のJTBの場合は、窓口で立ったままで長時間の接客をするのではなくて、場所をテーブル席などに移して、別の対応に切り替える融通さがあればよかったと思います。会社の接客態勢が、まだまだ、これからさらに増え続ける高齢者や障害者に配慮したものとなっていない、と言わざるをえません。
 正確に、そして短時間に用件が終わるように、さらなる企業努力をしてほしいものです。

 自分が、最近とみに思い出せないことが多くなっていることに、よく出くわします。また、若いときほどには、体が自由に動かなくなっていることも、自覚せざるをえません。手にした物をよく落とすのは、しっかりと握っていないというよりも、神経が散漫になっているのでしょう。
 知らず知らずの内に、もたもたしていて、人様に迷惑をたくさんかけているであろうことが想像されます。
 文字を書くのも遅くなり、これまで以上に下手になりました。また、記入する欄も、自己嫌悪に陥るほど、よく間違えます。書類の訂正が、格段に多くなりました。窓口の方に書いてもらった方が、ずっと早く、きれいに、正確な書類ができあがります。
 それだからこそ、気楽に自分のペースに合わせた接客をしてほしいと望みます。

 私のように、スローでミスが目立つようになってきたことを痛感することが多くなった方は、おそらく多いと思います。こうした状況に立ち至っている人間に対する、配慮のある社会にすべきだと思います。その中には、当然、障害を持つ方も含まれます。程度の差こそあれ、健常者だけの視線での社会は、今は目指していないと思います。そのためにも、どうすればいわゆる不自由を抱える者と共生できる社会を作り上げるか、さまざまな事例報告をもとに、考えていきたいものです。これは、ひいては明日の自分のためでもあるのです。

 今回のJTBの窓口での対応を見て、ふがいなさを自覚する自分に置き換えながら、あれこれと考えることが多かったように思います。





posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | *健康雑記
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