祇園は、すっかり正月を迎える雰囲気です。
南座には、河竹黙阿弥の「三人吉三巴白波」の看板が揚がっていました。
南座の反対側にある1銭洋食屋に入り、少しお腹を満たします。
店内で、後から向かいに座った外人さんたち7人グループの内の一人が、割りばしを頭の方から引っ張っていて、なかなか割れません。一緒にいた私の娘が、反対側から引っ張るといいですよ、と英国帰りの流暢な英語で教えてあげると、その女性は思わずニッコリ。隣の息子らしき人が、少しずつ話しかけて来ました。娘が、祇園さんのオケラ参りの説明をすると、みんな途端にこちらを見ます。よいお年を、とお別れして、八坂さんへ向かいました。
八坂さんの山門では、竹で編んだ火縄を売っていました。
おばさんがニコニコしていたので、つい買いました。1本700円。
写真を撮らせて、というと、照れながらにこやかに微笑んでくれました。恥ずかしいよ、と言いながら。
八坂さんの境内では、もらい火が始まる7時間近でもあり、神官も巫女さんも走り回っています。
その横では、お兄さんが声を張り上げて火縄を売っていました。
まもなく神主さんたちが一列になり、清浄な火を収めた箱を携えて火屋の灯籠へ向かいます。
神主さんが点けた火は、こんなに勢いよく燃えています。
このヲケラは、キク科の薬草だそうです。
そこへ、参詣者がみんな手に持った縄を差し出し、その先端に火を点けます。みなさん穏やかな様子です。もっと争うようにして突き出すのかと思っていたので、拍子抜けです。慌てず焦らず、京流のペースなのでしょう。
火をもらった人は、後から来る人たちに当たらないように、高く掲げて人の波を掻き分けて帰路につきます。
をけら詣りの帰り道の人たちは、縄を振り回しながら、火を消さないようにしています。
私も、人通りが少ない三条駅に向かって、火を振りながら帰りました。しかし遠いので、途中で家の近くまで行くバスが来たのを幸い、それに乗って帰ることにしました。
火のついた縄を運転手に見せて、このままでいいですかと聞くと、消してから乗れとのこと。それもそのはずです。火のついたものを持って乗るのは、危険きわまりないのですから。
自宅まで歩いて1時間なので、いつか歩いて火をフリフリ帰ろうと思います。
家に持ち帰ったヲケラ火は、こんな状態でした。
この縄が、来年1年の家内安全を見守ってくれることでしょう。
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