2007年12月08日

古都散策(27)法隆寺と龍田川の紅葉

 久しぶりに、古都奈良の紅葉を見て来ました。
 少し曇っていたせいか、紅葉もややくすんでいたように見えました。例年は、もっと赤味があったように思うのですが……。もっとも、京都のような鮮やかさはないのが、奈良の特徴ではないでしょうか。

 法隆寺へは、東端の夢殿の方から境内に入りました。


9azy4ypz_s法隆寺の参道



 この長い参道は、我が家の子どもたちの遊び場でした。
 この直線距離を、行ったり来たりと、走り回っていました。そして、修学旅行の生徒さんたちからお菓子をもらい、また元気に走っていました。
 法隆寺は、我が家の庭の一部だったのです。

 法隆寺に来ると、私はいつも西端にある西円堂に足を向けます。金堂や講堂や五重の塔は、お客様をお連れした時だけ見ます。

 その西円堂に行く曲がり角に、湯茶のある休憩所があります。その和室に、紅葉が舞い込んでいました。


Mplgffs1_s休憩所の和室


 この雰囲気は、まさに奈良です。

 この休憩所で、二人の男の子が拾い集めた紅葉を、お母さんに競うようにして見せ合っていました。
 ほほ笑ましい光景だったので、思わずシャッターを切りました。


Te3ooszd_s紅葉を見せ合う



 ここから五重の塔を見ると、紅葉のすき間からかすかに見えます。


_fopubxk_s五重塔



 お茶飲み場をでて右に曲がると、目の前の石段の上に西円堂があります。国宝です。しかし、ほとんど人が来ません。


3oggr7dt_s西円堂



 ところが、今日はたくさんの人がいました。
 ボランティアの案内によって、ここに来た人たちのようです。

 西円堂は峰薬師をお祀りしています。しかし、私はその右横の十一面観音が大好きです。
 仏様を独り占めできる空間です。贅沢な時間を過ごせます。

 帰り道に、池の傍らに建っていた句碑に、初めて気付きました。


Wtr1cn_h_s柿くへば



     法隆寺の茶店に憩ひて
   柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 子規


 この俳句は知っていたのですが、句碑がここにあることは知りませんでした。地元ということで、観光ガイドブックを見ていなかったからでしょう。

 平群の自宅に帰る途中、龍田川の紅葉を見ました。一番きれいなのは、もう少し下った、龍田大橋の下のほうがいいのですが……。


Inwwbw2c_s龍田の紅葉



 我が家の下を流れていた龍田川は、かつては生活排水が流されて泡が浮いていました。しかし、今はきれいになっています。ただし、紅葉を愛でる川にまではなっていないのが惜しまれます。

 今日は、平群の家ともお別れの日です。
 最後まで残しておいたものを持ち帰ります。
 玄関の門柱に24年間も埋め込まれていた表札も、丁寧に外しました。


Ss7zmwtp_s表札の跡





 石の窪みの中にセメントで着けてあったので、取り外すのに30分弱かかりました。
 これは、父がくれたものです。
 長い間、家族を見守ってくれた品の一つです。

 京都の秋を堪能した後に、こうして奈良に来てみると、その違いを実感できました。

 空気の重さが違うようです。奈良が少し重いような……。
 空気の色が違うようです。奈良が少し彩度を落とし気味?
 空気の香りが違うようです。奈良は木の葉の香りがします。

 大学を出てから、河内高安に住みながら平安時代を見てきました。
 そして、古都奈良に住んで平安時代というものを眺めて来ました。
 これからは、平安京の市中から、その歴史の舞台を肌身に感じていくことになります。

 日々、楽しみが増えています。

posted by genjiito at 23:49| Comment(2) | TrackBack(0) | ・古都散策
この記事へのコメント
おはよう御座います! <br />懐かしき法隆寺の記事拝見し<br />お邪魔に上がりました。<br /><br />そうですか法隆寺は お遊びのお庭だったのですか!<br />懐かしき良き思いででしょうね!<br />吾輩も若きおり一時斑鳩に住んでおりまして<br />法隆寺は懐かしき里のようでもあります。<br />竜田川の川沿いで野点をお呼ばれした事もあり<br />つい最近ですがサイトのお仲間から<br />>ちはやぶる…竜田川…< なるものいただき<br />古より歌に詠まれた歴史あること改めて感じさせられました。
Posted by ひげ仙人 at 2007年12月10日 10:25
龍田川は、最近はきれいになりました。<br />ただし、観光地を意識した場所に作られたという匂いが、少し気になりますが。<br />春には、龍田川沿いの三室山の桜もみごとですね。<br /><br />奈良の地を離れ、京都に居を移してから、奈良が恋しくなることがあります。<br />奈良の味を噛みしめるためにも、折りを見て訪れたいと思っています。<br /><br />
Posted by genjiito at 2007年12月11日 00:19
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