2007年07月11日

心身(5)「シャイ」の私

 現在私は、二つのメガネを持ち歩いています。外出時には遠くを見るメガネを、屋内では中近レンズのメガネを掛けます。取っ換え引っ換え、メガネを掛け替えるのは面倒ですが……。
 仕事帰りなどで書店に立ち寄った時は、書棚の前で中近メガネをカバンから取り出して掛け替えるのです。そして、店を出る時には、遠くを見るメガネにまた掛け替えます。遠中近の三つの機能を持つメガネをしていたこともありますが、首を上下に振るのと、視野が狭いのでやめました。肩凝りと眼の疲れがひどくなったからです。

 そんな私が、スクーバ・ダイビングで使用するマスクには、度付きのレンズを付けることになります。広い海の中やお魚さんたちを見るのに、遠くが見えないと潜水している意味がありません。また、手元の計器類を確認するのも大切なことです。ということで、私には海中では遠近レンズが必要になるのです。
 ついでに、現在使っている2本のメガネも調べてもらうことにしました。眼が疲れやすくなっていることもあり、どうも使い心地が悪くなっているように思えるからです。

 メガネ屋さんで、いろいろな検査をされました。お定まりの、前に映し出される文字や、丸の切れ目を答えるのです。
 突然、「しゃいですか?」と聞かれました。すぐに「内気で恥ずかしがり屋」の意味での「シャイ(shy)」かと思いましたが、どうも話の流れに合いません。よく意味がわからないので、鸚鵡返しに尋ねたところ、「ものがズレて見えることはありませんか?」とのこと。
 「しゃい」の「しゃ」は「斜視」の「斜」のようです。「い」はどんな漢字を当てるのかはわかりませんでしたが、どうやら私は「しゃい」だということで話が進んでいきました。そして、今使っているメガネにはプリズムが入っていて、それでうまく像がブレないように調整されているようです。いつも行く奈良のメガネ屋さんは、そんな小細工を知らない間にしていてくれたのです。
 そして、中近レンズのメガネが、ズレが大きくなってきているそうです。確かに、偏光レンズで丸を見ていると、しだいに丸が左右に分かれて離れていくのです。そのせいで、目が疲れていたのだそうです。遠くを見るメガネは問題ないとのこと。中近レンズの上の端で、もう少し遠くが見えるものにしてもらうことで決まりました。

 帰ってから、辞書で「しゃい」を調べてみました。

(A)『広辞苑 第五版』しゃ-い 【斜位 】
  胎児が母体内で、横位と縦位との間の斜めの位置をとること。

(B)『新辞林』『大辞林 第三版』しゃ-い【斜位】
  (1)胎位の異常の一。
     妊娠中に胎児の縦軸と子宮の縦軸が斜めに交差した状態。
  (2)眼球の視軸が潜在的にずれている状態。

(C)『新英和・和英中辞典』しゃい 【斜位】
  【医】 〈眼球の〉 encliticism; heterophoria.

 メガネ屋さんが使ったのは、どうやら「斜位」という表記のことばのようです。
 辞書を見比べてみると、『岩波国語辞典 第六版』に立項されていないことがわかりました。また、『広辞苑』には立項されていても、眼球に関する意味は記されていません。

 どうでもいいことですが、街で出会った専門用語の一つ、ということで取り上げてみました。
posted by genjiito at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | *健康雑記
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