2020年10月19日

京洛逍遥(663)祇園で「襟替え」の伝統文化と芸能を味わう

 祇園甲部の「はやかわ」というお店に行ってきました。

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 お茶屋「多麻」の舞妓のまめ衣さんが芸妓になる、ちょうど舞妓が最後の日(襟替えの前日)の訪問です。

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 この日の髪は、「先笄」(さっこう)という独特の結い方です。

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 この前後2週間ほどの特別な舞として、「黒髪」を舞っていただけました。
 手元の資料から説明文の一部を引きます。
東国の武将である伊東祐親の息女辰姫が、源頼朝との恋を諦め、北條時政の娘の時子に頼朝の妻の座を譲り、ふたりを二階の寝間へと案内した後、悲しみの内に髪を梳くという場面がありました。自らの恋に終止符を打つ決心をした辰姫が、髪を梳く内、諦め切れぬ恋心と嫉妬の念に身悶えるというこの場面。その独吟に使われたメリヤスが長唄の『黒髪』です。

[] 黒髮の 結ぼれたる思ひをば
解けて寝た夜の枕こそ
ひとり寝る夜の仇枕
そでは片敷くつまぢゃと云ふて

[] 愚痴な女子の心と知らで
しんと更けたる鐘の聲
ゆふべの夢の今朝さめて
ゆかしなつかしやるせなや
積もると知らで
積もる白雪


 舞妓さんにとっては、芸妓になる前の一生に一度の舞です。

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 おはぐろも、今日が最後です。髪も、今日までが自分の髪で結い、芸妓になると鬘を着けるのだそうです。

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 季節感のある料理も美味しくいただきました。

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 伝統芸能と文化と工芸の世界を間近に見て、それを守り続けるお茶屋のみなさま方のお話を伺うという、貴重な勉強をさせていただきました。
 おいとまする頃の花見小路は、すっかり暗くなっていました。

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posted by genjiito at 23:59| Comment(0) | ◎京洛逍遥