2020年09月30日

ハリネズミのハッチャンのこの頃

 我が家の一角に自分の居場所を定め、朝から晩まで寝ているハッチャン。しかし、夜になるとゴソゴソ起き出して、食事をしたり水を飲んだり廻し車で遊んでいます。恥ずかしがり屋のハッチャンは、私を敬して遠ざけるものの、妻には懐いていて、声が聞こえると眠たそうな顔を覗かせ、鼻をピクピクさせ、寝袋の中から出てきます。
 一時は、生死が危ぶまれたハッチャンでした。「歩けなくなったハッチャンが元気を回復」(2020年05月14日)
 しかし、そんな時があったことを忘れてしまうほど元気になりました。
 そんなハッチャンの近影と、ハリネズミの置物の写真をアップします。

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2020年09月29日

読書雑記(297)高田郁『あきない世傳 金と銀 九 淵泉篇』

 『あきない世傳 金と銀 九 淵泉篇』(田郁、時代小説文庫、2020年9月)を読みました。快調に物語は展開しています。

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■第一章 「ままならぬ心」
 幸の妹の結が、出来たばかりの型紙を勝手に盗み出しました。ただし、その型紙には本来とは違う手が入っており、3箇所に別の文字が紛れ込んでいるということです。開巻早々、読者は釘付けです。『4』

■第二章 「ふたつ道」
 結は、問題の豪商「音羽屋」の妻となりました。しかも、型紙を手土産にして。
 婚礼の日、姉妹の訣別の場面となります。緊張感の中で、2人の決意がみごとに描かれます。【5】

■第三章 「春疾風」
 型紙に忍び込められていた3文字は、五鈴屋を救うものでした。それを見抜いた男は、五鈴屋を立て直した五代目、元夫の惣次でした。型紙を巧みに活かして、後添いの地位を確たるものにした幸の妹結。意外な展開が続きます。【5】

■第四章 「伯仲」
 同じ日に、音羽屋と五鈴屋で十二支の文字ちらしの小紋染めを売り出します。
 妹の結は、予想外に活躍します。醜いいがみ合いにならないのが、この作者の味です。本家筋と分家筋、どちらがどうなるのか。このままで済ます作者ではありません。これからの展開が楽しみになる仕掛けが、当然用意されていることでしょう。【3】

■第五章 「罠」
 元夫の惣次と、偶然お寺で出逢います。そして、無体な上納金と仲間外れの狙い撃ちが、誰かの罠であるかを教えられます。これからどうしたらいいのか。惣次は幸にヒントを授けました。人間関係が、ぐるぐると巡りながらも、物語は巧みに展開していきます。作者が物語を構成する力量を上げたことがわかります。【3】

■第六章「菜根譚」
 五鈴屋は、寄り合いから仲間外れとされ、呉服商を諦めることになりました。そして、木綿と麻の太物ばかりを扱うことになったのです。
 掛け軸の縁で、「菜根譚」の内容が明かされます。その箇所を引きます。
衰颯的景象 就在盛満中
發生的機緘 即在零落内
「衰える兆しは最も盛んな時に生まれ、新たな盛運の芽生えは何もかも失った時、既に在る。『菜根譚』ではこのあと、『だからこそ、君子たる者は、安らかな時には油断せずに一心を堅く守って次に来る災難に備え、また、異変に際した時にはあらゆる忍耐をして、物事が成るように図るべきである』という内容に続くのです」
 弥右衛門の言葉は、五鈴屋の主従の胸を打った。(176頁)
 逆境に置かれた幸にとって、勇気付けられる言葉でした。【4】

■第七章「帰郷」
 幸は大坂に向かいます。江戸を発ってから19日で大坂入り。早い旅です。
 幸は、在りし日の大坂でのさまざまな思い出が甦ります。大坂本店は、江戸本店を助けにかかるのです。
 物語はますますおもしろさを増していく仕掛けとなっています。【3】

■第八章「のちの月」
 十三夜の月を観ながら過ぎし日を思い出す場面は、短い中に点綴されながらも秀逸です。
 全体の流れは、先へとつなぐ段となっています。【3】

■第九章「大坂の夢 江戸の夢」
 紅屋の菊栄が江戸に出てきそうです。新しい簪を作ったので、それを江戸で商いたいとの思いがあるからです。それを支えようとする幸との話は、今後さらにおもしろく展開することでしょう。
 大坂で十日を過ごした幸たちは、帰りの江戸への旅は二十日かかりました。【3】

■第十章「出藍」
 藍染を用いた浴衣作りが始まりました。形も難題でした。思い通りの浴衣は、歌舞伎役者の楽屋での着物として買い取られました。その帰り、幸と結とのすれ違い。緊迫の場面がみごとに描かれています。【4】

■第十一章「天赦日」
 幸は、浴衣と単衣の間のものとして、風呂帰りに着られる木綿の着物を思案し出します。
 3月には、大坂から、菊栄、お梅、鉄助の3人が上京して来ることになりました。
 木綿のための新たな型染めが完成します。物語は、また新しい世界へと展開していくことになるのです。【4】
 
 
 
posted by genjiito at 19:36| Comment(0) | ■読書雑記

2020年09月28日

全盲の広瀬さんから「優しさ・安全」が強調される社会への異議申し立て

 国立民族学博物館の広瀬浩二郎さんが、今度は山登りにチャレンジしています。その動画が届きました。
 広瀬さんは、「古写本『源氏物語』の触読研究」(http://genjiito.sakura.ne.jp/touchread/)で、共に変体仮名を読むことの可能性を考えた仲間です。その広瀬さんが、「野外活動のユニバーサル化に関する提言」を始めたのです。
 いただいた説明文を引きます。

 ちょっと不思議な(?)動画を紹介いたします。
 なぜか僕が山登り(森の散策)をしながら、「バリアフリー」についてあれこれ語っている動画です。
 小難しく言えば、野外活動のユニバーサル化に関する提言という感じですが、50歳の全盲のおっさんが「老骨に鞭打って」森の自然を文字どおり体感しています。
 動画は25分ほどです。
 副音声(音声解説)はありませんが、喋りが多いので、視覚障害の方にも楽しんでいただけると思います。
 字幕は入っていますので、聴覚障害の方にもぜひ見ていただきたいです。
 本人としてはちょっと恥ずかしいですが、「優しさ」「安全」のみが強調される近年の社会に対するささやかな異議申し立てでもあります。

「バリアアリー森の冒険: 森から生まれる心のバリアフリー」
(2020SEP1-2) morinosトーク、視覚障害者/広瀬浩二郎
https://youtu.be/8sY9_UU3aH0


 「バリアフリー」が叫ばれる中で、広瀬さんが言う「バリアアリー」はおもしろい発想だと思います。確かに、「バリア」とは何なのでしょう。
 この25分の動画を見ながら、特に若い方々と話をしてみたいと思うようになりました。
 
 
 
posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ■視覚障害

2020年09月27日

京洛逍遥(660)昨日の虹と今日の比叡

 昨日の夕方のことです。にわか雨の直後に、半円形のみごとな二重の虹が出現しました。この虹のアーチは、散策の途中に、10分以上も目を楽しませてくれました。
 賀茂川沿いの植物園と府立大学グラウンドから比叡山を望んで撮影した写真を紹介します。

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 この時、西山の方を振り返ると、ちょうど夕焼けがきれいに見えました。

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 今朝の京都新聞に掲載されたこの虹に関する写真を、参考までに引きます。大きいみごとな半円形の虹が、京都新聞の社屋から比叡山の方角に見えたようです。

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 同じような2橋(二重)の虹を見たことを、6年前に「江戸漫歩(83)三鷹駅前で見た2橋の虹」(2014年07月11日)という記事に書いていました。おついでの折にでもご照覧を。

 今日は、買い物がてら、高野へ散策に出かけました。
 高野橋から比叡山がくっきりと見えました。

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 その左には、今年はあまり注目されなかった送り火の「妙法」の「法」の字が、かすかに認められます。

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 高野川の下流、出町柳の方を見ると、飛び石で遊ぶ人がいました。この散策路は、賀茂川とはまったく違う雰囲気です。
 風は肌寒く、もう秋の気配です。

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posted by genjiito at 18:46| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月26日

ワックジャパンのマスクケースに関する報告

 昨日は、和歌山大学に表敬訪問に行ってきました。学長室で伊東千尋学長と面談が始まると、秘書の方がアイスコーヒーを出してくださいました。しばらくしてからコーヒーをいただこうとして、自分のマスクを外してからハタと手が止まりました。真向かいの伊東学長の目の前に、外したマスクをそのまま置くのも失礼なので、折り畳んでポケットに入れることにしました。この時、昨夜届いたワックジャパンの「京手染め友禅和紙で作ったマスクケース」があれば、マスクをこれに挟み、いただいた名刺と並べて机の上に置くと、さぞかしいい演出の小道具となったことでしょう。1日違いで間に合わなかったことが残念です。これからは、人と会うことがわかっている時には、このマスクケースを持ち歩くことにします。

 さて、そのワックジャパンの新プロジェクトである、京手染め友禅和紙で作ったマスクケース「たしなみ」が、クラウドファンディングとして販売されたことは、「京手染め友禅和紙のマスクケースへの支援をお願いします」(2020年09月06日)でお知らせした通りです。
 その後、「京手染め友禅和紙のマスクケースのお薦め」(2020年09月10日)という記事で、さらに詳細な内容を報告しました。
 そこに記したように、私が注文した「青海波ブルー×金」が、ワックジャパンの活動を支援している関係者ということもあって、少し早めに商品が届いたのです。
 実際に手にして、手触りが良くて使いやすく、デザインにも満足しています。

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 妻が注文したマスクケースも紹介します。小豆色の地に金で盛り上げた桜の花柄のケースは、手触りが何ともふくよかで秀逸です。

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 このマスクの応援購入については、あと14日(2週間)あります。
https://www.makuake.com/project/wakjapan/
 私が選んだ「標準マスクケース(選べるデザイン8柄)1枚+立体マスクケース(選べるデザイン8柄)1枚」は、限定価格2,100円でした。今日現在、まだ77個あるそうです。
 「標準マスクケース(選べるデザイン8柄)1枚」(限定価格1,000円)であれば、今日現在、残り62個となっています。
 このマスクに興味と関心をお持ちになった方は、今からでも間に合います。和の小道具を持って人と会うのも、新しい思いやりのマナーとなることでしょう。
 
 
 
posted by genjiito at 20:31| Comment(0) | *健康雑記

2020年09月25日

iPadProからエプソンのプリンターで印刷する方法

 昨日、本ブログに「エプソンのプリンタではiPadProからの印刷ができないこと」という記事を書きました。早速、わかりやすい対処策を科研の研究仲間から教えてもらいましたので、参考までに紹介します。これは、iPadProのWordから印刷する方法です。
 このことを教えてくださったのは、IT関係が仕事でもなく、コンピュータ関係の仕事をしている人でもありません。そんなズブの素人でも、こうして何らかの解決策を探してくださったのです。それを、開発元のメーカーが説明すらできないのは、腑に落ちません。責任を放棄しているとしか考えられません。
 本来ならば、エプソンから正式で正確な対処策を示すべきでしょう。また、電話でのサポートも、もっとまじめに対応すべきでしょう。昨日の電話によるサポートでは、以下の説明にあることの一部は指示の中にありました。しかし、結局はできませんでした。というよりも、サポート担当者が、それ以上の対応を放棄したのです。後日電話してください、それまでに調べておきますから、と。何とも、無責任極まりない対応です。
 もし、以下の方法でワード以外の文書も印刷できるのであれば、エプソンの対応はあまりにもおざなりだと言わざるを得ません。
 来週、この説明通りにやってみます。

 なお、最近、松下幸之助の著書(語録や発言集など)を数十冊読破しました。今の職に就いてから、リーダーとしての心構えや組織の運営に関することについて、松下さんが残した話から多くのことを学んでいます。そして、このエプソンの対応について思います。松下さんなら、このような顧客への対応は厳に戒めたことでしょう。お客様を放置するのではなく、お客様目線での対応を心がけるように、社員を指導したことでしょう。創業当初の諏訪精工舎は、この松下さんと同じ精神で腕時計などを組み立てて売っていたはずです。それが、いつしか今のようなエプソンになってしまったようです。

〇事前にiPadProとエプソンのプリンターを家庭内のネットワークに無線LANで接続しておく。

@・iPadProにAPPStoreからアプリケーション「AirPrint」を導入する。
 ・Wordで印刷する場合は、右上「・・・」、「印刷」、「AirPrint」をクリック、LANで接続しているプリンターを指定して印刷する。
 ※この方法だとLANで接続しているプリンターを簡単に選んで印刷できるのは良いのですが、細かいプリンター設定はできないようです。

A・iPadProにAPPStoreからアプリケーション「EpsoniPrint」を導入する。
・Wordで印刷する場合は、右上「・・・」、「印刷」、「別のアプリで開く」、「EpsoniPrint」をクリックする。(初めて「EpsoniPrint」を使う場合は、LANに接続しているエプソンのプリンターを指定する作業が必要です。)次に「印刷設定」で細かい設定を指定して印刷する。
 ※「EpsoniPrint」を使うと、エプソンの各プリンターに応じた細かい設定ができるようです。ただし、初めての設定の際に、LANに接続しているプリンターを見付ける作業がなかなかうまくいきませんでした。何回かやっているうちに「EpsoniPrint」がLAN上のプリンターを見付けてくれました。どうやらiPadProとプリンターをwi-fiに5Mhzで繋いでいるとうまくいかず、初期設定直前にiPadProとプリンターを2.4MhzでLANに繋ぎ直す作業をしてから設定すると、うまくいくようです。
 エプソンのプリンターとiPadPro を直接Wi-Fiで繋いで印刷する「Wi-FiDirect」を使う方法もあるようですが、「Wi-FiDirect」を使っている間は通常のLAN接続が切れているので、インターネット接続ができません。

 ※参考ホームページ
「AirPrint」https://support.apple.com/ja-jp/HT201311
「EpsoniPrint」https://www.epson.jp/connect/mcloud/iprint/#anchor6
「Wi-FiDirect」https://www.epson.jp/products/colorio/smart/wifi/
「iPhoneからプリンターに直接印刷するには」 http://iphone.f-tools.net/Technique/Printer-AirPrint.html

 
 
 
posted by genjiito at 23:15| Comment(0) | ◎情報社会

2020年09月24日

エプソンのプリンタでは iPad Pro からの印刷ができないこと

 先月、エプソンのプリンタを大慌てで購入しました。このことは、「パソコン用のプリンターが品薄です」(2020年08月19日)に記した通りです。

 そのエプソンのプリンタ「EW 452A」は、MacBook Pro からであれば、無線でも USB でも印字できます。しかし、iPad Pro からは、無線も有線も共に印字できません。かれこれ1ヶ月半以上、四苦八苦しています。今日も、さまざまな可能性を考えて、試行錯誤を繰り返しました。しかし、どうしても私には無理です。
 そこで、電話によるサポートを受けることにしました。最近は、人手不足を理由に、ほとんどの会社のサポート窓口にはつながらず、「あってなきがごとし」という状況です。電子機器のトラブルには事欠かない私なので、今も5件以上の欠陥商品を抱えて、思い出したらサポート窓口に電話をしています。クレーマーと言われないように、間隔を空けて連絡を取ろうとしています。しかし、すべて冷たいあしらいを受けて、つながらないままに諦めています。本当に電話口に出られないほどに大混雑なのか、はなはだ疑問です。新型コロナウイルスにかこつけた、体のいい拒絶だと思っています。
 そんな中で、今日のエプソンはすぐにつながりました。しかし、相手の方はアップルのコンピュータを見たことも触ったこともない方のようです。しかも、iPad Pro となると、さらに対処が面倒です。
 電話口で何度も別の方に聞きながらも、小一時間いろいろなことをさせられて、結局は先方がギブアップされました。私がかけた電話番号と共に障害の内容は記録に残してあるので、次回はこの電話番号をオペレータに伝えると話が早いそうです。
 確かに、これまでにエプソンのプリンタやスキャナは、ほとんど私のコンピュータ環境には馴染むものがありませんでした。ウインドウズに特化した会社になっているのでしょうか。
 かつては、エプソンのノートパソコンを学生個々人に購入してもらい、それを使って授業をしたことは、すでに次の2本の記事で紹介しました。

(1)「30年前にノートパソコン持参の授業をしたこと」(2020年05月17日)

(2)「28年前のノートパソコンを使った授業風景」(2020年08月27日)

 キャノンもマッキントッシュの対応に癖があります。ブラザーと沖電気は、マッキントッシュと相性がいいようです。この2社は、これまでに問題となったことはほとんどありません。

 さて、今回のエプソンのプリンタは、どのような結果を迎えるのでしょうか。10月になれば、各社のプリンタの供給も始まるようなので、お目当てのブラザーのプリンタを購入する予定を組んでいます。ネットで電子書類をやりとりするとはいえ、私にとっては、やはりプリントアウトは必要不可欠なものです。プリンタは、まだ手放せません。
 このまま、プリンタ市場が終息しないでほしいと願っています。
 
 
 
posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ◎情報社会

2020年09月23日

読書雑記(296)古処誠二『ビルマに見た夢』

 『ビルマに見た夢』(古処誠二、双葉社、2020年4月)を読みました。戦記文学に属する5編の連作短編小説集です。

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■「精霊は告げる」
 戦時下、西隈軍曹の視点で日本軍が語られます。
 老婆ドホンニョが語る精霊の話が、物語の背後に生きています。お告げが民心に与える力が語られていきます。
 ビルマ人労務者をめぐる日本人同士の諍いが、生き生きと語られていました。
 飛行機の精霊を具現化する空襲のお告げを無視することで、軍務と労務は進められていくのです。【3】

■「敵を敬えば」
 ビルマ人の信心深さから語り出されます。
 子供のモンネイがいなくなりました。西隈が探し回ります。
 探し当ててからは、モンネイという純粋な子供とのやり取りを通して、日頃の戦のことなどを西隈は考えます。【3】

■「仏道に反して」
 ペストやコレラの蔓延を防ぐために、ネズミの捕獲に手をつける話です。ペストで死んでいく娘の話は、今の流行に通ずるものがあるので身につまされました。予防注射を打つ場面も、生き生きと語られています。兵隊はもちろんのこと、住民の集団接種でも整然と統制が取れていました。西隈が各部落を巡回する姿勢が、こうして現れたと言えるでしょう。
 ただ一つ、シン族だけは、長老が接種に難色を示し、難儀します。そのような中で、雪谷見習士官のビルマを直視した独立国家をめざす新しい世代に向けたことばは、長老たちの胸にも響いたのです。作者のことばでもあります。ビルマは、自分たちの力でイギリスから独立したのだからいい国を作り上げるはずだ、ビルマは自立するはずだ、という作者の信念が、この行間から読み取れました。【5】

■「ロンジーの教え」
 一見じゃまそうに見えるロンジーも、ビルマ人の生活には知恵の集大成でした。ビルマ人の昼寝の習慣も、勤勉な日本兵にとっては理解し難いものでした。そんなビルマ人の生きざまやものの考え方に、理解はできるものの、この戦時下には排斥すべき生活習慣だとします。
 私も、ヤンゴンでロンジーを買ってきました。確かに、脱ぎ着が面倒です。本作では、生活様式の違いや、民族の考え方の違いなどが、具に語られています。こうした詳細な描写が、リアリティをもって語られています。【3】

■「ビルマに見た夢」
 日本式の味付けを覚えた、ビルマ人の炊事婦が活写されます。凧揚げも、日本軍のビルマにおける難しい戦況の裏返しです。さまざまな夢が交錯する中で、パゴダでの合掌が話の綴じ目となります。この後が、日本軍の悲惨な話にならない節度が、本作の価値を高めていると言えるでしょう。戦争の実態を、静かに語り終えています。仏教の国ビルマを舞台にした、戦地における現地の人々との交流に視点が置かれた、新しい戦争文学となっています。【4】

posted by genjiito at 23:50| Comment(0) | ■読書雑記

2020年09月22日

お墓参りに河内高安へ

 午後になってから、市バス、京阪、JR、近鉄を乗り継いで、お墓参りのために河内高安にある信貴霊苑へ行きました。これまでに何度も書いた、『伊勢物語』の「筒井筒」の段で知られる高安の里です。
 4連休の最終日のせいか、いずれの交通機関も車内には人が溢れていました。駅は、朝夕のラッシュ時に近い混みようです。
 新型コロナウイルスのために外出を自粛していた人々が何と多いことか。溜まりに溜まったストレスを発散させる意味もあってか、この連休を待ってましたとばかりに、外に出かけておられるようです。かく言う私も、春の彼岸とお盆の墓参は見送ったものの、今回は全国的な開放感に便乗して、はるばる河内の国までやって来たのです。
 信貴山口駅から出ている霊苑行きの送迎バスは、今日の便はすでに終わっていました。歩くしかありません。
 私は、小学校5年生から高校を卒業するまで、この高安の地に住んでいました。この山道は、毎日通学で歩いた道です。
 「信貴山道」という標識がありました。

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 この東高野街道は、史跡の道でもあります。この北と南には、大和に抜ける業平道があります。
 お墓からは、大阪湾が望めます。左手前には、私が通っていた小学校と中学校があります。

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 正面にアベノハルカスが聳え建つ天王寺、右が京都方面、左が和歌山方面です。関空は、曇っていて見えません。天気がいいと、正面に淡路島が見える時があります。

 お参りをしていると、にわかに大粒の雨が落ちて来ました。明日は、颱風が近畿・東海地方を直撃します。その予兆でしょうか。しかし、すぐに上がりました。
 ブラブラと、暮れなずむ大阪平野を左手に見ながら、歩いて信貴山口駅まで帰って来ました。駅では、ちょうど信貴山と高安山からの帰りの客を乗せたケーブルカーが、ホームに到着するところでした。ただし、乗客は1名だけでした。

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 すぐに、帰りの近鉄電車が来ました。これは、この駅と次の服部川駅、そして山本駅の3駅だけをつなぐ支線です。信貴山へ登るために敷設された電車です。この信貴山口駅は終着駅なので、のんびりした景色が楽しめます。

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 帰りの乗り換え駅である鶴橋で、お墓参りの時には必ず立ち寄ることにしている回転寿司屋「海幸」に行きました。入ろうとしたところ、消防車が数台、目の前を通りすぎました。距離にして100メートルほど西では、すでに4台の消防車とパトカーが赤色灯を点滅させて慌ただしいことになっていました。

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 しばらく様子を見ていて、こちらまでは影響がないことを確認してから、お店に入りました。もちろん、何かあればすぐに逃げられるようにして。
 何事もなくお寿司をいただくことができました。火事は大丈夫だったのでしょうか。
 明日、明後日の颱風も、何事もなく通過してくれることを祈っています。
 
 
 
posted by genjiito at 23:58| Comment(0) | ・ブラリと

2020年09月21日

今日の記事はお休みです(9月-2)

 今日は敬老の日。
 人生100年と言われるようになったとはいえ、68歳は加齢を重ねた高齢者です。
 老人とは言われたくないものの、今日は今月の第2休養日とします。

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posted by genjiito at 20:55| Comment(0) | *健康雑記

2020年09月20日

京洛逍遥(659)龍馬通にあった龍馬がいた部屋

 お昼に、河原町三条にある寿司の「むさし」へ行きました。開店早々に行ったにもかかわらず、ほぼ満席でした。よく来る回転寿司屋さんなので、このところお客さんが戻っていることを実感しています。いいことです。もっとも、比較的高齢の常連客が多いようです。若者たちは、もっとおしゃれなお店に行っているのでしょうか。春先のように、海外の旅行者で占拠されていた頃が、今では信じられないほどに店内は落ち着いていました。

 河原町通りの人出は、春先の賑わいを思い出させるほどに活気が出ています。新型コロナウイルスの規制が緩み、4連休ということで旅行客が増えたためです。ただし、海外からの旅行者はほんの少しだけ、という状況だと思われます。くれぐれも、この日本各地からお越しの観光客のみなさまが、新型コロナウイルスを置き土産にされないことを祈るのみです。

 新しくできたクロスホテル京都の前を通りかかったところ、「坂本龍馬がいた部屋 公開中」と掲示されていることに気付きました。入口には「龍馬と海援隊 海援隊京都本部 材木商 酢屋」とあり、「ギャラリー 龍馬 2F」の立て看板、右端には「坂本龍馬寓居之趾」の石柱などがあります。その上には、墨字の達筆で認められた文書が掲げてあります。後で、この通りを「龍馬通」と呼んでいることを知りました。とにかく、知らないことだらけで、京洛の散策は楽しさが尽きません。

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 山本兼一の「とびきり屋見立て帖」シリーズは、舞台がこのあたりだったので、どこだろうかと思っていただけで、龍馬がらみで探すまではしていませんでした。今度ゆっくり来た時に、中を拝見したいものです。

 洛中は、日々新しいお店がどんどん出来ています。今日は、クロスホテル京都をのぞきに行ったところ、偶然に龍馬との出会いがありました。こうした折に、ヒョイと歴史の一面に遭遇します。とにかく、興味の尽きない、おもしろい街です。
 
 
 
posted by genjiito at 20:51| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月19日

京洛逍遥(658)秋らしくなった賀茂川の鷺たち

 川風が秋の気配を感じさせます。
 トンボも川面を飛び交っています。
 今日は、多くの鷺が遊んでいました。
 元気な鷺たちの姿を並べてみました。

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posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月18日

読書雑記(295)高田崇史『古事記異聞 −京の怨霊、元出雲−』

 『古事記異聞 −京の怨霊、元出雲−』(高田崇史、KODANSHA NOVELS、2020年7月)を読みました。
 表紙は2種類が掛かっていました。下鴨神社の楼門を扱った方は、フェアのためにデザインしたものでしょうか?

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 京都山王大学の民俗学研究室に所属する加茂川瞳准教授と学生の問題から始まります。開巻早々、学生の牧野竜也の同級生だった将太が嵐山線のホームから転落して死にます。それが、自殺だったのか事故だったのか。読者は早速、物語の中に引き摺り込まれます。後に、竜也も下鴨神社の御手洗池で死体として見つかります。
 話は変わって、橘樹雅は日枝山王大学大学院に進学し、民俗学を研究するつもりです。指導教授は、御子神准教授。テーマは「出雲」。出雲の旅を終えてから、「元出雲」を調べることになります。そして、京都市内の出雲路橋周辺も。この橋は我が家に近い所にあることもあり、興味津々で読み進みました。もちろん、島根県出雲市生まれの私にとって、出雲の話となると、毎度のことながらつい読み耽ってしまいます。
 話は、推論に次ぐ推論で出雲問題が取り上げられます。民俗学特有の、話はおもしろい事例で楽しめるものの、実際には論証できない内容の展開で、拡散を繰り返します。その論法が、こうした物語には有効でした。中身の確かさよりも、興味を掻き立てることで読者を惹きつけるのです。民間伝承の特性が、各所にちりばめられていて、古代を推理するおもしろさを演出しています。
 一気に読みました。久しぶりです。もっとも、どこまでが事実かは曖昧なままなので、読み終わっての手応えはほとんどありませんでしたが。【3】
 
 
 
posted by genjiito at 20:10| Comment(0) | ■読書雑記

2020年09月17日

【連絡】今月の〈紫風庵〉での勉強会もお休みです

 今回も、今月の勉強会はお休みです、という連絡で恐縮です。
 京都・船岡山の〈紫風庵〉で開催している「源氏物語と三十六歌仙を変体仮名で読む会」では、新型コロナウイルスに関して感染の警戒をすべき時期がまだ続いていると判断しています。
 〈紫風庵〉での勉強会を再開する状態ではないと思われるので、今週末の9月19日(土)も、来週末の9月26日も開催できないと判断します。そのため、残念ながら今月の勉強会もお休みとします。
 本年3月以来、ずっとお休みが続いています。
 全国の大学でも、後期からは対面授業が中心となります。その社会状況を踏まえて、来月の開催予定日である10月24日(土)については、〈紫風庵〉での感染対策を慎重に検討した上で、少人数であっても、とにかく実施したいと思います。詳しくは、またお知らせします。工夫を重ねて開催できる状況を作りながら、みなさまとの再会を楽しみに待つことにします。
 
 
 
posted by genjiito at 23:59| Comment(0) | ◎NPO活動

2020年09月16日

『源氏物語』は《41種類の言語》で翻訳中(2020.9.16版)

 『源氏物語』が多くの言語で翻訳されていることは、これまでにも折々に報告してきました。
 直近の記事としては、「『源氏物語』は39種類の言語で翻訳中(200814版)」(2020年08月14日)がそれです。「日本点字訳」「ペルシャ語訳」「カタルーニャ語訳」を追記したものでした。
 その後、さらに、ウズベク語訳『源氏物語』(クルボノヴァ,グルノザ、「桐壺」のみ)と、ジョージア語訳『源氏物語』(2019年、翻訳者:ლილი მჭედლიშვილი(Lily Mchedlishvili))の存在を確認できました。現在、原本の入手の手配をしているところです。
 これで、『源氏物語』は《41種類の言語》で翻訳されていることになります。
 『源氏物語』が世界各国で翻訳されていることは、翻訳言語の数からわかります。着実に増えており、今後ともさらにその数は増えていきます。確認できしだい、また報告します。


【『源氏物語』が翻訳されている41種類の言語一覧】
(2020年9月16日 現在、今回追記した言語に※印)

アッサム語(インド)・アラビア語・イタリア語・ウクライナ語・※ウズベク語・ウルドゥー語(インド)・英語・エスペラント・オランダ語・オディアー語(インド)・カタルーニャ語・クロアチア語・※ジョージア語・スウェーデン語・スペイン語・スロベニア語・セルビア語・タミル語(インド)・チェコ語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)・テルグ語(インド)・ドイツ語・トルコ語・(現代)日本語・日本点字・ハンガリー語・ハングル・パンジャービー語(インド)・ビルマ語・ヒンディー語(インド)・フィンランド語・フランス語・ベトナム語・ペルシャ語・ポルトガル語・マラヤーラム語(インド)・モンゴル語・リトアニア語・ルーマニア語・ロシア語

 
 
 
posted by genjiito at 19:59| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月15日

通勤途中にバスの故障で待たされて

 いつものように、「阪急茨木市」駅前から「阪大外国語学部前」行きのバスに乗ろうとした時です。バスの表示は合っているのに、なかなかドアが開きません。中では、運転手さんが慌ただしく動き回っておられます。
 これまでは、ここが始発ということもあり、発車までの15分近くは、バスの中で本を読みながら待っていました。しかし、今日はドアが締まったままです。バス停で、直射日光を浴びながら待っていると、バスの表示が「回送」に変わりました。
 やがて、運転手さんが降りて来られて、車の調子が悪いので別の車輌の手配をしている、とのことです。待つこと10分、到着した別のバスに乗り込むことになりました。20分ほど待たされて、ようやく発車です。
 戸外の暑いバス停で待っているのに、どうしてバスの中へ入れてくれないのだろうか、と不審に思っていました。しかし、運転手さんは必死でいろいろな所に連絡をして、代替車輌の手配をしておられたのです。発車できない事情を、バス停にいた5人に優しく伝えてくださったことで、不安は解消しました。
 現在どうなっているかという、状況を伝えることの大切さを知りました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:45| Comment(0) | *身辺雑記

2020年09月14日

京洛逍遥(657)秋の賀茂川とスポーツクラブのこと

 賀茂川散策では、秋の風を肌身に感じます。
 鷺と鴨は、これから集まってきます。

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 このところ、賀茂川の水嵩が低くて気になっています。雨は普通に降っているのに、飛び石の辺りは目に見えて少ないのがわかります。上流で何かあるのでしょうか?

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 月曜日は、スポーツクラブで水泳をするのが習慣化しています。
 今年の夏からは、例年よりも何かと仕事が増えたために、定期的に行けないことが多かったように思います。しかし、9月に入ってからは、順調に通えています。
 駅の上にあるこのクラブは、いささか衛生観念に欠けています。新型コロナウイルスのためにいろいろと手を打ったことになっています。しかし、危なっかしいので、最近は長時間の滞在は避けています。これまでの半分以下の時間に留めています。
 この施設で何が問題なのか、列記しておきます。これは、これまでにも受付に3度ほど改善を申し出たものです。いまだに、一つとして着手されていません。経営者の危機管理の意識が希薄なのでしょう。

(1)土足の扱いについて。新型コロナウイルス騒動の後、泥がついたままの靴を持ってロッカールームをウロウロする導線になったのです。これは、新型コロナウイルスのことばかり対策を考えたための改悪です。衛生観念の基本的なことが破られました。新型コロナウイルス以前の問題です。

(2)プールの中で歩く人が、対面で、しかも大声で喋りながらの水中ウォーキングが見過ごされています。先週は3人が大騒ぎをして歩いておられました。今日は、さらに酷くなり、4組もの対面お喋りペアが、水中を楽しそうに歩いておられました。もちろん、高齢の女性です。
 監視員の方は何も注意喚起の声掛けはされません。壁には、至る所に「対面しての歩行」と「会話しながらの歩行」は遠慮を、という掲示がなされています。しかし、みなさん無視です。

(3)スチームサウナの中でも、会話に夢中の方がいつもおられます。ここは、誰も見回りに来られないので、新型コロナウイルスのことはすっかり忘れられる、自由な場所となっています。出入口には、一応形だけではあっても、サウナ室の中での会話はご遠慮を、と書いてあります。

(4)プールの水はもとより、底面に浮遊するものが気になります。それが何なのかは、一々書きません。とにかく、不衛生です。消毒をしているから大丈夫ということでしょう。しかし、気持ちが悪いことは確かです。



 そんな所に行かなければいいのに、と思われることでしょう。しかし、近くに泳げるスポーツ施設がないのです。自衛策としては、利用時間を極端に短縮しています。
 次の管理者が、衛生観念のしっかりした方であることを望んでいます。
 
 
 
posted by genjiito at 21:10| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月13日

京洛逍遥(656)三条から四条を10分割する呼称は便利か?

 昨日、ネットの「まいどなニュース」に、「3.1条、3.2条…京都の三条、四条間を10分割して呼称しようというアイデアが話題に」(中将タカノリ、2020.09.12)という記事がアップされていました。提案者は、「京大が誇るネタツイマスター」を名乗るミライさん、ということです。

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 確かに、待ち合わせなどで所在地を示す場合には便利そうです。しかし、住所を郵便番号(7桁)と番地の組み合わせの数字列だけで表示することを考えると、この「三条、四条間を10分割して呼称」する提案には、文化がごっそりと抜け落ちていることが気になります。私は、「まる たけ えびす に おし おいけ〜」と覚えているせいもあってか、「3.1条、3.2条……」とされると、かえってピンポイント過ぎて場所がイメージできません。その前に、置き換えに戸惑います。
 コメントとして「京都以外の人に距離感を伝えるユニバーサル呼称として普及してくれればいいなと思います。」とあります。「京都以外の人」とか「ユニバーサル呼称」と説明されると、固有名詞に込められた歴史と文化と使う人の想いが削ぎ落とされていて、文化的な軽薄化や堕落に直結しそうで賛同できません。
 また、「(提案者である)ミライさんによると三条四条間の東西の通りはそれぞれ「六角通=3.25条」、「蛸薬師通=3.5条」、「錦小路通=3.75条」となるらしい。」ともあります。ここまで来ると、住んでいる人たちの想いは完全に無視されています。便利さだけを追求した結果なのでしょう。便利なケースは想定できても、トータルとして今の地名に置き換わるものではないように思われます。
 かつて(1996年まで)一世を風靡したポケベル(携帯型の無線端末機、ページャー)の、数字だけでコミュニケーションをしようとした時代への逆行という連想も働きます。今では、「724106」=「ナニシテル(何してる?)」という表現は伝わらなくなっています。

 京都市営地下鉄には、次の番号が付いています。

 K01 国際会館駅
 K02 松ヶ崎駅
 K03 北山駅
 K04 北大路駅
 K05 鞍馬口駅
 K06 今出川駅
 K07 丸太町駅
 K08 烏丸御池駅
 K09 四条駅
 K10 五条駅
 K11 京都駅
 K12 九条駅
 K13 十条駅
 K14 くいな橋駅
 K15 竹田駅

 これを、最初のアルファベット一文字「K」(烏丸線)と2桁の数字の組み合わせによる3文字だけで示すと、どこの駅なのか、かえってわからなくなります。「K11」で乗り換えてください、と言われても、すぐにはわからなくて、変換表が必要になります。一時的に街を訪れる海外からの旅行者にとっては、移動の時には助かるでしょうが。

 伝統と文化が絡み合うものごとには、なかなか変えられない背景と事情がある例として、ここに取り上げてみました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:35| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月12日

西国三十三所(2020-6)/善峯寺(20番)

 阪急東向日駅前は、歴史の上に日常生活のためのお店が折り重なって立ち並ぶ、懐かしさと気持ちのいい環境にあります。

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 その駅前から1時間に1本のバスで、善峯寺に向かいます。今日の最終バスは15時42分なので、散策はそこそこに先を急ぎました。
 1車線の狭い道をエッサエッサ。曲がりくねった道を、左右に筍で有名な竹林を見ながら登って約30分。小塩山の麓の山里の中にある寺域に入りました。

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 バスを降りてから、急な山道を歩いて登ります。

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 これまで5回の巡拝の内、4巡目までは車で回りました。車を使わない生活にした前回から、公共交通機関を使っています。駐車場は本堂の真下にあるので、この急な参拝道は2回目です。日頃の運動不足を実感し、息が切れます。
 本堂と境内は、静かな中で安らぎを感じます。
 納経所では、持参のお軸に朱印を記していただきました。

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 境内を散策しました。

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 境内には、秋明菊が咲き誇っています。

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 京都市街が遥か眼下に見渡せます。京都タワー、比叡山、そして我が家のあたりまで見える、絶景の西山です。

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 今回の6巡目は、妻と2人で自分たちだけの巡礼です。去年の7月7日からスタートしました。「西国三十三所(1)/6巡目は洛中の革堂(19番)から」(2019年07月07日)
 この善峰寺が6ヶ寺目。これまでで一番遅いペースです。いつか満願を迎えるのだからと、のんびりと巡っています。

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 せっかく大原野まで来ているので、在原業平の墓がある十輪寺(業平寺)へも、と気持ちは動きます。しかし、立ち寄るだけの余裕がなく、残念ながら素通りとなりました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:12| Comment(0) | ・ブラリと

2020年09月11日

伊藤科研_第14回研究会の報告

 伊藤科研の第14回「海外における平安文学」研究会は、先週4日に無事に終わりました。
 その報告を、科研のホームページである[海外平安文学情報](https://genjiito.org/report/第14回研究会報告/)に掲載しています。形式としては、議事録というスタイルをとっています。記録者は、本科研の技術補佐員として情報の整理に当たっている吉村仁志君にお願いしたものです。

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 ホームページを確認できない方々のために、その内容を以下にも引用します。ただし、当日発表者から提示された資料等は、ホームページにそのすべてを転載していますので、詳細はそちらに譲ります。

 今回も、多くの方々のお世話になりました。
 特に、共催者であるフィットレル・アーロン先生には、ネット中継やオンライン討議のイロハから教えていただきました。ありがとうございました。

 本科研は、来年3月で終了します。
 現在、これまでの調査研究を通して得られた成果の整理に、スタッフ一同が着手しています。平安文学に関する翻訳本に関連する情報や資料をお持ちの方からの研究協力に加えて、ホームページで公開している情報に関する補足や補訂についてのご教示をいただけると幸いです。


■日時:2020年9月4日(金)13:00〜15:00
■場所:Zoomによるオンライン開催
■プログラム
・13:00~13:10 挨拶(伊藤鉄也)
・13:10~13:40 研究発表「『百人一首』のハンガリー語訳注作成とハンガリーかるた会の草創について」(フィットレル・アーロン/カーロイ・オルショヤ)
・13:40~13:50 質疑応答
・13:50~14:10 研究報告「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」(吉見さえ)
・14:10~14:20 質疑応答
・14:20~14:40 研究報告「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」(吉村仁志)
・14:40~14:50 質疑応答
・14:50~15:00 挨拶(フィットレル・アーロン)

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■議事録

・研究発表「『百人一首』のハンガリー語訳注作成とハンガリーかるた会の草創について」(フィットレル・アーロン/カーロイ・オルショヤ)
 発表資料:(発表資料・令和2年9月4日)「『百人一首』のハンガリー語訳注作成について」(フィットレル・アーロン)
      (発表資料・令和2年9月4日)「ハンガリーのかるた会と『百人一首』の初期の翻訳」(カーロイ・オルショヤ)
まずカーロイ氏からハンガリーのかるた会やかるた普及活動の紹介と『百人一首』の歌のハンガリー語訳史についての発表があった。かるたに関する活動については写真が多く、当時の様子がよくわかる内容であった。また『百人一首』のハンガリー語訳は現状ほとんどが重訳または現代語訳からの翻訳であり、日本の研究成果を踏まえた全訳は作成されていないということが報告された。次にフィットレル氏から2021年5月頃刊行予定の『百人一首』のハンガリー語訳注の作成についての発表があった。訳注の題名、想定する読者層、構成と内容、参照した主な注釈書や研究書、訳注作成手順について言及された。内容については百首の歌毎に原文、読み(ローマ字)、翻訳、語注、歌に関連する詳しい情報がある他、和歌史や成立に関する解説や年中行事や家系図などの付録が掲載されるとのことであった。また翻訳にあたっては表現の統一や区別に注意する必要があるということにも言及された。表現の統一の例として参議篁(11)と法性寺入道前関白太政大臣(76)の二首を挙げ、「わたのはら」と「こぎいで」の部分の表現を統一していることが説明された。

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・研究報告「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」(吉見さえ)
 発表資料:(発表資料・令和2年9月4日)「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」(吉見さえ)
三つの翻訳機を用いて『源氏物語』「須磨」巻ロシア語訳の日本語への訳し戻しを行なった結果とそれぞれの特徴についての報告であった。固有名詞の訳の一定性や語順、和歌の形式、正確さなどについて言及された。最後に、代名詞の把握や原文における価値観や文化など文脈に即した翻訳、文章の自然さという観点ではまだまだ課題が多いものの、その原文の意味を語義的に理解したければ翻訳機は一定の役割を果たすだろうという考察が述べられた。報告後、機械翻訳はデータが多い言語の方が精度は高く、ロシア語やスラブ系言語にあまり関心が向いていないのが現状であること、データの量の問題から文学の翻訳の精度向上はまだまだ先になるであろうことが野本氏によって言及された。その後、土田氏から現段階では日本文学がどのように翻訳されているかを理解するというよりはどの部分の翻訳なのか見当をつけるために役立つのではないかと言及があった。またカーロイ氏からアプリケーション等で機械翻訳を利用可能かという質問があり、「KAZUNA E Talk 5」のみアプリケーションの配信が確認されていることが吉見氏から報告された。

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・研究報告「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」(吉村仁志)
 発表資料:(発表資料・令和2年9月4日)「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」(吉村仁志)
本科研所蔵の翻訳関連書籍の管理についての報告であった。「言語.作品.分類.初版刊行年_刊行年.翻訳者記号.個別番号(_巻番号)」からなる書籍毎に一意の記号を作成した。言語や作品の情報を含むことで配架場所等の確認も容易に確認できるようになっている。その他、冊数や所蔵場所等の情報も加えたデータベースをExcelで管理しており、検索、ソート、フィルタリングが容易にできるようになっている。報告後、本科研所蔵書籍は来年度大阪観光大学に移管すること、データや研究成果はNPO法人源氏物語電子資料館によって引き継いでいくこと、翻訳本を広く活用しようと考えていること、新型コロナウイルスの影響で新しい本の入手が現在困難であること、より多くの本を入手するために人的ネットワークが重要であること、翻訳本を一箇所に集める意義があるということなどが伊藤氏や大山俊哉氏から報告された。

 
 
 
posted by genjiito at 21:13| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月10日

京手染め友禅和紙のマスクケースのお薦め

 4日前に、次の記事をアップしました。

「京手染め友禅和紙のマスクケースへの支援をお願いします」(2020年09月06日)

 そのプロジェクトが、本日よりスタートしました。
 以下サイトにアクセスすると、その詳細な内容と応援購入の方法がわかります。

 「日本人のたしなみに。京の技と女性の知恵が生んだ制菌和紙マスクケース」

 私は、2種類のケースがセットになった「標準マスクケース×1/立体マスクケース×1」(2,100円 税込)をお願いしました。

 柄は、以下の8種類の中から、「C青海波ブルー×金」にしました。

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@ストライプ柄
Aうすピンク地×変形市松に桜
B宇治色の青海波×桜
C青海波ブルー×金
D小豆色(あずきいろ)×盛金桜
E青紺×盛金桜
Fパープル地×小花
G切り継ぎ×古典柄

 10月末までに手元に届くとのことです。
 その日が楽しみです。
 みなさまにも、お薦めします。
 
 
 
posted by genjiito at 19:06| Comment(0) | ◎NPO活動

2020年09月09日

今日の記事はお休みです(9月-1)

 9月も、何かと慌ただしい月となっています。
 休養のため、今日の「鷺水庵より」の記事はお休みします。

maguro.gif

 これまで回遊魚と言われて来ました。
 マグロは泳ぎ続けないといけません。
 しかし、寄る年波を自覚する日々に、そういつまでも身体は持ちません。
 そこで、昨年からは何もしない日を毎月2回は作るようにしました。
 
 
 
posted by genjiito at 19:37| Comment(0) | *健康雑記

2020年09月08日

京洛逍遥(655)和菓子屋さんの看板の文字で遊ぶ

 昨日のことです。お昼ご飯を、河原町三条にあるスマートコーヒー店に行っていただきました。
 これまでに何度も足を運びながら、いつも待ち時間が長いので、またいつかと思ってコーヒーだけをいただいて帰ったことが何度もあります。
 最近は京都も観光客が激減したこともあり、運良く2階で食事ができました。
 私は、ハンバーグとオムレツをいただきました。

 その寺町通りに入る前に、京都市役所に面した御池通りで、こんな看板を見かけました。

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 近寄っても、書かれている文字が読めません。

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 右側の「亀屋」まではどうにか読めても、その左側の2文字は見当もつきません。
 なかなか粋な塀沿いに、寺町通りの商店街へと回り込みました。

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 ようやく、お店の名前がわかりました。「亀屋良永」さんだったのです。
 街中で、このような不思議な文字が書かれた看板をよく見かけます。
 その、読めない文字がわかった嬉しさは格別です。
 飲み屋さん街の看板に限らず、こんな街歩きの楽しさもあります。
 和菓子や和紙のお店の文字は、いろいろとあります。
 フラリとお越しになった折に、京の街中で文字遊びをしてみるのも一興かと思います。
 
 
 
posted by genjiito at 18:39| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月07日

京洛逍遥(654)賀茂川の鷺と鴨たち

 颱風が九州を北上中、九州地方の様子が気がかりです。

 今回は影響が少ない京洛では、玄関先の花に蝶が停まっていました。

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 賀茂川は曇り空ながら穏やかでした。
 雨が少ないことが、水面から飛び石が顔を出している具合からわかります。

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 鷺も鴨も、餌探しで大忙しです。

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 これから、このまま秋を迎えられたらいいのですが。
 
 
 
posted by genjiito at 20:53| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月06日

京手染め友禅和紙のマスクケースへの支援をお願いします

 9月2日(水)に、「京洛逍遥(653)マスクケースのこと2題」(2020年09月02日)という記事を書きました。
 みなさんいろいろとお考えだったようで、クラウドファンディングの"マクアケ"でマスクケースが販売される、という情報が入りました。しかも、京都で『源氏物語』を読む会でお世話になっていたワックジャパン(WAK JAPAN)からです。現在は新型コロナウイルスのために休会となっている「紫風庵」での三十六歌仙の勉強会も、ワックジャパンの小川さんのご紹介をいただいて始まりました。

 ワックジャパンオリジナルのマスクケース「たしなみ」のことは、ワックジャパンのホームページ(http://wakjapan.com/jp/)の冒頭に掲載されています。
 このマスクケースは、9月10日(木)14時に販売がスタートするそうです。

https://www.makuake.com/project/wakjapan/

 ↑ 上記のURLは販売スタート時間よりご覧いただけます!

 ワックジャパンは、京都での本物のおもてなしを提供しておられる、貴重な文化体験ができる社会活動です。その一環としてのマスクケースも、多くの方々に拡がることを楽しみにしています。
 このブログをお読みいただいているみなさまにも、ご紹介かたがたご協力をお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 21:19| Comment(0) | ◎NPO活動

2020年09月05日

藤田宜永通読(39)『失踪調査』

 『傑作ハードボイルド/探偵・竹花シリーズ 失踪調査』(藤田宜永、光文社文庫、1998年7月)を読みました。

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■「苦い雨」
 台湾が日本の植民地だった頃にお世話になった山浦先生を探してほしい、という依頼のために夫婦が竹花の探偵事務所にやって来ます。日本に滞在する4日間のうちに探してほしいとも。
 話には、語ろうとする力が感じられません。人間関係が甘いのは、先生と教え子という関係に頼ろうとするところにありそうです。偽金作りや密輸のことが宙に浮いてしまっています。【1】

■「凍った魚」
 漁業法違反で全国に指名手配中の飛島を、ロシア人の弁護士から依頼されて探すことになりました。
 シベリア抑留のことが、何度か出てきます。藤田の作品によく出てくるネタの一つです。例えば、こんな話として。
「収容所ってとこは、人の頭をおかしくさせるところなんだ。戦争の間、共産主義を憎みきっていた下士官あたりの中にまで、昔の言動が嘘のようにソ連の兵士におべっかを使い、同胞の捕虜に辛く当たる連中が出てきたんだよ。橋田もそのひとりだったんだがね。醜い、本当に醜い姿をわしは見せられた。だが、竹花さん、わしは、そういう連中に恨みなど持ったことはない。英雄など、この世には存在しない。誰でも、多かれ少なかれ、収容所時代は、何とかソ連側に胡麻をすろうとしていたんだ。わしも、いつも彼らの顔色をうかがってたよ。竹花さん、民主運動っての知ってるかい」
「いや」
「ようは、捕虜の民主化をやる運動だ。共産党の命令で、上官も一兵卒も皆、同じに振る舞えってわけだ。いいことだよね、本当にそうなれば。ところが、選挙で選ばれた奴らが、勝手なことを始めて、結局、軍隊時代と何も変わりはしなかった。何か問題が起こると、やはり、決着をつけるのは暴力だったね。日本に帰ってきたら、民主主義、民主主義って皆、嬉しそうな顔をしているのには、驚いた。わしなんか、民主主義と聞くと、収容所内で経験した民主運動を思い出し、嘘くさくってしかたなかったよ。まあ、これはわしの体験で、あとで聞いた話だと、収容所の全部がそうだったわけじゃないってことだけどね」(142頁)


 人間関係と絡めて、このシベリア体験が利用されます。上に引用した話の内容は、シベリアに抑留されていた私の父からもよく聞かされたことです。
 この話は推測ばかりで展開するので、読者は殺人事件の真相を探る楽しみはありません。【2】

■「レニー・ブルース」のように
 少女を探す話です。
 ストリップ小屋の話は、吉行淳之介のような感覚的な描写ではなくて、出演する人間のありようを描くだけです。味付けがないので、残念でした。
 また、後半に出てくる書道の筆は、推理話を盛り上げるどころか失望させるだけでした。アイデア倒れです。【2】
 
 
※付記
 本文庫本は、1994年4月に光文社から刊行された単行本の文庫化であり、2012年2月に「ハルキ文庫」からも刊行されています。竹花シリーズの第2冊目です。
 第1作となる『探偵 竹花 ボディ・ピアスの少女』(双葉社、1992年12月)との関係について、作者は本作の〔あとがき〕で次のように言います。

 「凍った魚」と「レニー・ブルースのように」も同雑誌(私注:「EQ」)に発表した作品だが、この二作の間に、同じ主人公の活躍する長編『探偵・竹花とボディ・ピアスの少女』(双葉社刊)を上梓した。「レニー・ブルースのように」の中に夏子という少女を追っていた時に起きた殺人事件、というくだりがあるが、これは、その長編で扱った事件のことを指している。
 長編のほうが先に本になったので、竹花はその作品から生まれた、と思っている読者も多いようだが、先ほども申したとおり、竹花は、切り取った盲腸の代わりに、作者に宿った探偵な
のである。
    一九九四年四月吉日    藤田宜永

    [初出誌および参考資料]
「苦い雨」―「EQ」(光文社)92年1月号
  「追跡、謎の運び屋たち」 NHK 89年
  「わが街 芝松本街の歴史」 芝松本町誌
「凍った魚」―「EQ」92年11月号
  「シベリア捕虜収容所の記録」 読売新聞社
  「国境の向こうの歳月| NHK
  「追跡懐かしいあの品を探せ!」NTV
  「占領軍の郵便検閲と郵趣」 裏田稔 日本郵趣出版
「レニー・ブルースのように」―「EQ」94年1月号
  「そこが知りたい〞通勤電車京葉線・途中下車の旅!=v TBS


 なお、『探偵 竹花 ボディ・ピアスの少女』については、本ブログの「藤田宜永通読(35)藤田宜永『ボディ・ピアスの少女』」(2020年01月11日)に勝手な感想を記しています。
 
 
 
posted by genjiito at 19:48| Comment(0) | □藤田通読

2020年09月04日

伊藤科研 第14回研究会「海外における平安文学」(オンライン開催)

 本日、科学研究費補助金基盤研究(A)「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(代表者:伊藤鉄也:大阪大学・17H00912)と、特別研究員奨励費「古典和歌の翻訳、および和歌と西洋詩の比較研究」(代表者:フィットレル・アーロン:大阪大学・19F19302)の2つの科研の合同研究会を、オンラインで開催しました。
 フィットレル先生は昨日に続いてのオンライン会議です。しかも、今日は箕面キャンパスにある私の研究室にお越しいただき、こちら側のメンバーの技術支援や指導もしてくださいました。
 重ね重ねのご協力に、この場をかりてあらためてお礼を申し上げます。

 さて、本日のプログラムは以下の通りでした。

・日時:9月4日(金) 13:00~15:00
・開催方法:Zoomによるオンライン開催
・参加方法:事前申し込みが必要
・発表、報告:(敬称略)

 (1)研究発表
  「『百人一首』のハンガリー語訳注作成とハンガリーかるた会の草創について」
    [フィットレル・アーロン(大阪大学)/カーロイ・オルショヤ(同志社女子大学)]

 (2)研究報告
  「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」
    [吉見さえ(大阪大学4回生・伊藤科研 技術補佐員)]

 (3)研究報告
  「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」
    [吉村仁志(同志社大学4回生・伊藤科研 技術補佐員)]


 なお、開催にあたっては、次のお願いの文章を掲示しました。
 今後の開催において参考となるように、以下に引用します。

・ご参加にあたってのお願い

1.参加していただくためのZoom会議のリンク情報を第三者と共有すること、またSNS等への投稿はなさいませんよう、お願い申し上げます。

2.ご参加の際には、Zoomでの表示名(少なくとも苗字)をお申し込み時のお名前と一致するようにしてください。

3.発表・報告中は、マイクを「ミュート」に設定していただきますようお願いいたします。
(ご希望により、「ビデオ」をオフにしていただいても構いません)

4.発表・報告の後に、それぞれ質疑応答の時間を設けております。ご発言の際にのみ、マイク(またはマイクとビデオ)をオンにしてください。

5.研究会は録画・録音し、伊藤科研のホームページ「海外における平安文学」及びフィットレル・アーロン先生のブログ「日本古典文学の多言語翻訳」に掲載させていただきます。プライバシー保護のため、参加者の顔が映らないように配慮して掲載いたしますので、ご了承ください。
 また、掲載にあたりましては、パスワードで保護し、不特定多数には公開されないようにする予定です。ただし、録音データの公開をお断りの場合は、ご連絡ください。


 この最後の項目〔5〕に掲げたように、後日この研究会の内容はホームページ[海外平安文学情報](http://genjiito.org)などで公開しますので、ここで本日の内容についての私からの細かなコメントは控えます。

 3件ともに報告が中心となるものであったために、例示されたものが具体的でわかりやすい発表でした。その意味では、報告を聞くという形となり、質疑応答になりにくい内容だったとも言えます。この点は、参加者の吉海直人先生からも指摘があったところです。今後の反省点とします。
 吉見さんと吉村くんの報告は、学部生とは思えないしっかりとした堅実な内容でした。共に大学院への進学を目指しているだけに、2人の若者のこれからの成長が、大いに楽しみになります。これを一つの契機として、さらに調査や研究のおもしろさと楽しさを体感してもらえたら幸いです。
 本科研も、あと半年で終了となります。来春以降は、この膨大な成果物としての翻訳本やホームページに収載しているデータベースを、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉に管理してもらうことになります。若い世代が今後とも数十年は引き継ぎますので、これまでと変わらぬみなさま方からの情報提供や研究協力を、よろしくお願いします。
 本日の参会者は18名でした。いつもは10人くらいで開催している研究会です。対面よりもオンラインの方が参加してもらいやすいようです。今後は、両面での成果報告会となるように計画していきますので、変わらぬご支援とご協力をお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 18:52| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月03日

フィットレル先生の研究会・ワークショップに zoom で参加

 今日は終日、大阪大学のフィットレル先生の研究会・ワークショップ「世界の中の和歌―他言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」の Zoom会議に参加しました。

 午前の部は10時からの開始でした。しかし、大阪観光大学のネットワークと悪戦苦闘しているうちに、30分もロスをしてしまいました。

 意見交換の中で、「かっこう」と「ほととぎす」の各国の理解の違いに興味を持ちました。そこから、〈鳥の文学〉の比較研究という可能性もおもしろいと思いました。今日は、異文化コミュニケーションのテーマが、数多く提起されました。
 私が現在取り組んでいる科研、「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)は、翻訳本を中心とした異文化コミュニケーションに関する研究です。共通点が多いだけに、興味が尽きません。
 ただし、私がいた部屋はネットの環境が思わしくなく、映像と音声が途切れ途切れだったために、話題に集中できませんでした。
 午後もネットの環境は改善されません。ようやく解決策を見いだした頃は、すでに終盤でした。残念無念です。

 参加なさっていた30人近くのみなさま、お疲れさまでした。
 終了時に、お詫を兼ねて次のコメントを残しました。

一日中、途切れ途切れの画像と音声の中で右往左往しながらの研究会参加となりました。
何も反応できず、大変失礼しました。
フィットレル先生、今回のイベントを後で再確認できるように、編集をよろしくお願いします。


 次回を楽しみにしています。
 また、明日の私が主催者となる伊藤科研の研究会も、今日の研究会と同じ形式です。
 どうぞよろしくお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 23:04| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月02日

京洛逍遥(653)マスクケースのこと2題

 マスクが日常的に手放せない日々となっています。
 2020年9月1日の京都新聞に、茶道具を制作している京指物師で伝統工芸士の大谷普賢さんが、スギ板でマスクケースを創作されたというニュースが掲載されていました。スギ特有の香りはもとより、木目の凹凸を強調する「浮造り加工」を施すことで、手触りと美しさが特徴となっているそうです。コロナ収束後は金封入れにもなるようです。

 マスクは、食事の時などには外します。そんな時に、マスクの置き場や置き方に困ることがあります。確かに、マスクケースは必要です。

 先日、京都駅の近鉄名店街 みやこみちにある「マールブランシュ 八条口店」に行ったところ、春先にリニューアルしたとのことで、奥がゆったりとした喫茶コーナーになっていました。そして、席に着くや否や、紙製の簡単なマスクケースがソット置かれました。

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 ちょっとしたことながら、思いやりの気持ちが伝わってきます。
 新型コロナウイルスに悩まされている今だからこそ、他のお店でもさまざまな工夫がなされていることでしょう。このマスクケースは、なかなかいいアイデアだと思いました。
 
 
 
posted by genjiito at 19:08| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月01日

淀屋橋から西天満を歩く

 大阪・西天満にある「はばたき綜合法律事務所」で開催された、学校法人明浄学院の理事会に出席してきました。
 今日は少し余裕を持って出かけたので、淀屋橋から大江橋を渡り、会場がある西天満までの道々を、いろいろスナップ写真を撮りながら行きました。
 帰りは、難波橋(な尓者ばし)を渡って帰りました。
 以下、気に入った光景を、気ままに選んで残しておきます。

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posted by genjiito at 21:12| Comment(0) | ・ブラリと