2018年07月08日

古都散策(65)奈良での茶道文化講演会で筒井先生のお話を伺う

 「第52回 茶道文化講演会」が、奈良東大寺の近くにある「春日野国際フォーラム 甍〜I・RA・KA〜」の能楽ホールで開催されました。

180708_gyouki.jpg

180708_sika.jpg

180708_sika2.jpg

180708_iraka.jpg

 茶道裏千家淡交会奈良支部の会員である私は、昨年の「奈良公園で開催された第51回 茶道文化講演会に行く」(2017年07月09日)に続いての参加となります。
 今回は、茶道資料館顧問の筒井紘一先生の講演で、演題は「利休の茶」です。
 筒井先生のことは何度か書きました。これまでのやりとりは「茶道資料館で筒井先生に武居さんの学位取得を報告」(2017年03月07日)に譲ります。

 講演の前の呈茶は、香芝のお茶菓子で「せせらぎ」でした。見た目にも涼やかなお菓子です。

180708_okasi.jpg

 筒井先生のご講演は、鷺絵の話から展開し、軸装で一文字を抜いた意味やそれを古田織部が理解したことなど、博識の先生ならではの話題が満載の、非常に楽しいお話を堪能しました。。
 室町時代には村田珠光とは言わず、「村田」はつけずに「珠光」だけでよい、江戸時代から「村田」をつける、として、利休は珠光を目指していたと断定なさいました。
 利休の逸話は430もあるとのことで、さまざまな例を語ってくださいました。
 小堀遠州や古田織部を例にあげての美意識の話を、私は一番興味深く伺いました。
 さらには、『花伝書』や『宗旦伝授聞書』を引きながら、板書をしての熱演です。利休は自分が最初の人にになりたかったのだとか。納得です。
 水は午前5時までに汲むものなので、冬と春は朝茶を、夏は夜咄としてのお茶を、とおっしゃっていました。お茶人ならではのお話が、いたるところで花開いていました。
 会場を笑いで沸かしながらの、持ち時間を大きくオーバーしての名講演でした。

 あらかじめ筒井先生とは面談のお約束をしていたので、ご講演が終わってから控室で少しお話をしました。かねてよりのあつかましいお願いも、こころよく聞き届けていただくことが叶いました。ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 帰りには、奈良ホテルに立ち寄り、アイスカフェオレをいただきました。いつ来ても落ち着いた、ゆったりとできる場所です。

180708_naraH1.jpg

 中は素晴らしい美術館で、時間の流れが止まったかのような錯覚に陥ります。

180708_naraH2.jpg

 一角に、変体仮名の冊子があることに目が留まりました。
 『諸変軆可那書法 全』(文永館・書道奨励会・吉川弘文館、大正4年参月三十日発行)
 今後は、こうした本も集めていきたいと思います。

180708_kana-book1.jpg

180708_kana-book2.jpg

 帰りは奈良駅までブラブラと散策。夕陽に照らされた水面に、しばし佇んで魅入ってしまいました。
 右に興福寺の五重の塔、その左に西国三十三所の札所巡りで何度も来た南円堂。

180708_yuuhi.jpg

 帰りの近鉄電車で、車窓から外を見ていると、平城京跡の朱雀門が光のオブジェとして流れていきました。

180708_suzakumon.jpg

 かつて奈良の平群に住んでいた頃には、こうした風景を見るために、昼となく夜となく子供たちを連れて車で出かけて来ていました。十数年前までは、このあたりは我が家の散策コースだったのです。今こうして、住人ではなく旅人として夕景を見ると、また格別の思いに浸れます。見る立場が異なると、同じ風景も違って見えることを、あらためて知らされました。
 
 
 
posted by genjiito at 23:54| Comment(0) | ・古都散策