2017年08月10日

読書雑記(203)村上紀夫『京都 地蔵盆の歴史』

 『京都 地蔵盆の歴史』(村上紀夫、宝蔵館、2017.7.24)を読みました。ちょうど、今週から来週にかけて、我が町内でも地蔵盆が行われます。この伝統的な行事を前に、この本で少し勉強をしました。

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 本書は、江戸時代の文書を含む数少ない地蔵盆に関する資料を丹念に集め、それを綴り合わせて読み解いていきます。関西に特有な地蔵盆とは何か、それが何であるのかを明らかにしようとする本です。
 多分に想像力をたくましくして、さまざまな可能性を考察しています。慎重な物言いと、どこからかが自説であるのかが明確です。納得しながら、楽しく読めました。

 江戸時代の書付などを読み解きながら、町内会での地蔵盆の実態などを、経費や会場や内容に至るまで報告しています。実際に行われていた姿が、具体的にイメージできました。

 本書で一番おもしろいと思ったのは、お地蔵様の撤去と地蔵盆の中止の後、それらが復活していく過程の検討です。わからないとされることへの挑戦がなされているだけに、推理小説に参加している気分になりました。

 筆者は、最後に本書で明らかにしたことをまとめておられます。今、その暇がないので、後日この記事の「補訂版」としてそれらを引いて、理解の一助にしたいと思っています。この記事は続きます。
 
 
 
posted by genjiito at 23:58| Comment(0) | ■読書雑記