2015年09月17日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その20)

 終日、小止みなく雨が降る中を、霞ヶ関に向かいました。
 霞が関駅の1つ手前の国会議事堂前駅の上では、デモが盛り上がっている日でした。
 今日は、立川〜荻窪〜霞ヶ関と乗り継ぐ経路です。ワンパターンにならないよう、いろいろな行き方を楽しんでいます。

 さて、今日の日比谷図書文化館で読むハーバード本「蜻蛉」巻は、第16丁ウラから17丁ウラまでの3頁分を読みました。
 これまでにも、変体仮名の「江」と「比」が紛らわしいことは何度か取り上げました。

「ハーバード本「蜻蛉」の「江」と「比」は識別可能か」(2015年05月08日)

 今日は、こんな例が出てきました。


150918_ehi




 この「三給」と「己ゝ呂ん」の「江」は、この文字だけを見ていては「江」とはわかりません。これは、この字形を覚えるしかありません。そして、点いた筆が左に流れようとしていたら「比(ひ)」であり、真っ直ぐに下に降りる場合は「江」となるのです。
 まさに、翻字する上での経験に基づくコツとでも言えるものです。

 今日も、いろいろな雑談を交えて進めました。

・前回の確認をブログの記事をもとにしてしました。
・国勢調査でのネット回答で名前が入力できないことは、前回の人名の話の続きです。
・海外で翻訳されている『源氏物語』の説明は、現在国文学研究資料館で開催中の展示に関するものです。
・インドで変体仮名の『百人一首』を使った授業をしたことと、カルタ取り大会を実施した時の資料と写真も配布しました。


150918_hyakunin




・くずし字に関する資料を配付して簡単な説明。
・デジタル画像をネットに公開するニュース記事から、国文学研究資料館が大型プロジェクトで推進している重大な役割の話。

 等々、今回も多彩な内容となりました。

 それ以外では、翻字や文字の歴史の背景を説明する資料とともに、いつものように国文学研究資料館の活動を知っていただけるパンフレットも配布して、イベントの宣伝をしました。

 
 最後に、みなさんが自宅で自習できるように整えた資料(17丁裏から22丁表まで)を配布しました。

 盛りだくさんだったので、日比谷図書文化館にお越しのみなさんが私の説明に消化不良となられたのではないかと、今終わってみて懸念しています。

 3ヶ月間、参加なさったみなさま、お疲れさまでした。
posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ◎NPO活動