2010年10月14日

西国三十三所(12)勝尾寺

 大阪の北部にあたる箕面には、西国第23番の勝尾寺があります。

 車で巡拝していた頃は、箕面温泉に入るのを兼ねて行ったものです。
 箕面の温泉は肌触りのいいお湯なので、お薦めです。大きなプールを思わせるお風呂が爽快でした。子どもたちが大はしゃぎをしていました。その後、子どもたちも大きくなり、しばらく入っていません。

 今回は、電車とモノレールとバスを乗り継いでの巡拝なので、遠回りになる温泉はパスです。

 阪急電車と大阪モノレールを使い、千里中央駅まで出ました。そこからバスで山登りです。しかし、勝尾寺へ行くバスは、1日に3本しかありません。時間調整が大変です。

 9時10分/11時15分/14時15分

 千里中央で時間があったので、少しお腹に入れることにしました。

 すぐそばにロッテリアがありました。こまめにタンパク質を、といわれているので、久しぶりにハンバーガーを食べることにしました。
 一番ボリュームの少ないものをと言うと、なんと支払いは百円でした。レジの表示装置である7セグメントディスプレイをジッと見つめました。話には聞いていたものが、本当にそうだったので驚きです。

 これまでカロリーコントロールをしていたので、こうした外食産業のファーストフードは意識的に避けていました。
 また、アメリカなどでは、成人病を促進した食品ということで訴訟が相次いでいるため、あの大食漢のアメリカ人も、最近はマグドナルドをはじめとする、この得体の知れない油の塊を敬遠するようになったとか。

 そんな流れに逆らうかのように、今私はこの避けてきた危険な食品を、食事療法に部分的に利用しようというのです。おもしろいものです。ほんの少しですが、毒物の有効活用です。

 とはいえ、百円という値段で一喜一憂する凡俗の身の上。節操もなくハンバーガーをいただきました。ついでに、野菜ジュースも。しめて二百円です。

 バスは曲がりくねった山道を上ります。自分が運転していた頃を思い出しました。

 勝尾寺は、きれいに整備されたお寺です。
 
 
 
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 私には、手を入れすぎた霊園のように見えて、申し訳ないのですがあまり好感を持って訪れたことがありません。非常に人工的なお寺です。今回も、同じ感想を持ちました。参拝者に冷たい印象を与えます。納経所も、いまだにバラックです。

 ここが西国霊場の一つではなかったら、おそらく2度と来ないお寺です。

 山門には、勝尾寺とあります。しかし、その山門の背面に「勝王寺」とあることに気付きました。
 
 
 
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 入り口でいただいた紙片を見ると、最初は弥勒寺だったが、「王に勝つ寺」という寺名を賜ったのだそうです。しかし、「寺側は王を尾の字に控え」、以来「勝尾寺」と号するようになった、とあります。手元のガイドブックには別の経緯がしるされているので、この寺名の変更には、おもしろい背景がありそうです。また、調べてみましょう。
 
 
 

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 納経所には、先に団体の朱印帖がたくさん置かれていました。
 
 
 


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 ツアーの霊場巡りの場合は、先達役の方がみんなの朱印帖や笈摺などを集めて、先に書いて貰うのです。先達に朱印帖やお軸を預けて、自身はお参りをしない人もいるくらいです。
 ちょうど、その団体にぶつかりました。ただし、今回はまだ少ない方でした。
 幸いにも、お寺の方は、私のお軸を団体の方の合間に書いてくださいました。
 
 
 
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 この勝尾寺の御詠歌は、次の通りです。

おもくとも
つみにはのりの
かちをでら
ほとけをたのむ
みこそやすけれ



 お軸には、ご詠歌の「罪には」ということばを変体がなで「都美二八」と、いい文字で書いてくださいました。お心遣いに感謝します。

 この寺は、何事にも「勝つ」ということが売り言葉のため、ダルマがたくさんあります。とにかく、この「勝つ」ことに対する拘りを強調しておられます。

 今、「急ぐ」とか「勝つ」とか「早い」というモットーから距離を置きだした私には、この「勝つ」ことへの拘りがこれまでの自分の姿のように思えて来ました。その意味では、この勝尾寺は、私にとってはこれまでの自分を見せてくれるお寺として、いい鏡となるお寺なのかも知れません。
 そう思うと、この無機的な境内も、敬して遠ざけるのではなくて、我が身を振り返るのに格好の場所として見えてきます。このお寺に強い拒否反応を示す限りは、私のリハビリは順調に進んでいるとも言えるのです。

 大阪平野を見やる展望場所にも、たくさんのダルマの御神籤が置かれていました。
 
 
 
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 このお寺に対する見方が変わると、来たときに見た景色も、帰りには親近感が湧いて来ました。
 
 
 
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 お土産売り場のイスに座り、一時間以上のバス待ちをしました。
 とにかく、交通の便が悪いので、ここへ来る方で自家用車ではない方は、何らかの対策が必要です。
 私は、この巡拝記を書く時間をもらったと思い、こうしてゆっくりメモを記すことができました。
posted by genjiito at 22:43| Comment(0) | ・ブラリと