2010年01月29日

米国議会図書館での調査

 朝8時半には、厳しいチェックを経て議会図書館に入ります。
 
 
 
100126lcfront
 
 
 
 少し早く着いたので、すぐ前の議事堂の前を散策しました。
 
 
 
100126gijido
 
 
 
 ギリシャ風の建物です。ただし、私は真ん中の丸い塔のような部分が好きになれません。ここには、四角い構造物を置いてほしいものです。

 お昼を議会図書館の中で食べ、閲覧最終の午後4時45分に調査対象である54冊の『源氏物語』をカウンターに返却する、という8時間15分ビッチリの古典籍調査の3日間です。

 調査に没頭する姿を見て、図書館のNさんが息抜きをさせてくださいました。館内の見物です。ここは、たくさんの方がツアーの一環として訪れるところでもあります。

 図書館の中は、非常に豪華な造りでした。
 
 
 
100126lc2
 
 
 
100126lc3
 
 
 
100126lc4
 
 
 
100126kaidan秘密の階段
 
 
 
 調査にあたっての当初の議会図書館との打ち合わせでは、写本の写真撮影は研究の上で必要な箇所数枚くらいなら、ということでした。ただし、詳細はその時に相談して判断する、ということになっていました。しかし、今回の調査の内容とその意義を理解していただき、54巻全巻の撮影をしても構わない、ということになりました。ありがたいことです。
 早速調査方針と内容を検討し直し、写本に書かれている本文の翻刻を中心にした作業から、原本を写真撮影することにウエイトを置くことに切り替えました。

 いい写真を撮るためには、どうしても撮影用の三脚が必要です。図書館の近くにカメラ屋さんがないかを尋ねると、少し離れたところの店に三脚も置いてあることがわかりました。
 すぐにタクシーを飛ばして市街へ行き、カメラ屋さんで入手し、待たせていたタクシーでとんぼ返りをしました。
 ここで不愉快なことがありました。
 タクシーを降りるときに、メーターの通りに13ドルを渡しました。しかし、運転手さんは17ドルだと言うのです。ここがインドならば、1ルピー(3円)でも不当な請求には断固戦うのですが、いかんせん、今は1枚でも多くの写真撮影がしたいので、時間が貴重なのです。口論をするのも無駄なので、20ドル紙幣を渡しました。すると、おつりを2ドルしか渡してくれません。チップのつもりなのでしょう。腹が立ちました。しかし、とにかく写真撮影が最優先なので、顔も見ずにタクシーを降りました。まったく、人の弱みにつけこんで……。

 撮影は快調に進みました。ただし、三脚の頭に取り付けるアタッチメントをなくしてしまい、3日目の最終日は持参していたマジックテープのベルトでカメラを三脚に固定して使いました。

 3日間で撮影した写真は、今はまだ整理中ですが、5千枚を越しています。
 写本は、鳥の子紙に書写されています。それも、しっかりとした紙で、捲るときにパリパリと音をたてる程です。本の背中を守るためにも見開きでの撮影が難しいと判断し、V字にして片面の半丁ずつを撮影しました。したがって、シャッターを切る回数も2倍となりました。つまり、1万回以上はシャッターを押したことになります。
 今回の調査は、6人で実施しました。手分けして流れ作業のように、チームワークよく進めることができました。
 古写本の撮影に関しては、最後に議会図書館側から提示された書類にサインをして、無事に終了です。

 的確な判断の下、研究者である我々に対する最善の処置を講じてくださった米国議会図書館のアジア部のみなさま、中原さん、伊東さん、PIPHERさん、そしてカタログ部のROGERSONさんには、篤くお礼を申し上げます。また、わざわざご挨拶においでになったアジア部のYOUNG部長の有り難いご理解にも感謝いたします。
 今回の成果は、今年中には報告書として公開できるはずです。

 図書館の司書の方々からは、1人でも多くの方がこちら米国に来て、この本を活用してほしい、とおっしゃっていました。
 この本は、書写された本文はもちろんのこと、写本そのものの形状や現状からわかる、書写された背景にある文化的な事象も、大変おもしろいものを内包しています。その意味では、大変貴重な『源氏物語』の古写本だといえるでしょう。書かれた『源氏物語』を通して、写された時代と環境、そしてその背景をなす文化が垣間見える写本です。

 一人でも多くの方に、この本を手にして、その中身と背景にあるものを調査し、研究してほしいと願っています。
posted by genjiito at 22:10| Comment(0) | ◎国際交流

ワシントンのお寿司(3)

 駅の長〜いエスカレーターを上がったところに、だだっ広いスタンドバーのようなお店があります。
 
 
 
100126eskarater
 
 
 
100126susi1
 
 
 
 その一角が、お寿司のコーナーになっていました。
 細長い注文用紙に、自分がほしい寿司の数を記入します。
 
 
 
100126susiorder
 
 
 
 「Crab Stick(Kani Kama)」から始まり、53種類の注文が出来ます。
 中には怪しいスペルのものが散見します。

 「Flying Fish Roe(Tabiko)」は、「(Tobiko)飛び子」?
 「Smoked Salmon(Sake no kansai)」は、「(Sake no kunsei)鮭の燻製」?
 「Tilapia(izumidia)」は、「(izumidai)イズミ鯛」?
 「Shrimp(Edi)」は、「(Ebi)海老」?

 日本語と日本文化は正しく伝えたいものです。
 注文した握りが出来ると、中国人のお兄さんが握った魚のなまえを叫んで呼んでくれます。
 
 
 
100126susi2
 
 
 
100126susi3
 
 
 
 しっかり握ってあります。鮮度はいいようです。酢飯は少し固めでしたが、おいしく食べられました。
 ここなら、自由に入ってサッと食べて、すぐに帰れます。
 この地に根付いてほしいと思います。
 ただし、いつでも違うコーナーに変更できるように、簡単な陳列セットでお寿司コーナーが確保されていたことが心配です。お客が来なくなったら、すぐに違うものを出すコーナーになりそうで……。
 その意味では、もっと工夫をしないと、飽きられてしまうでしょう。先行きが不安なお店でした。
posted by genjiito at 21:55| Comment(0) | ◎国際交流

面倒な地下鉄の乗り方

 朝、ホテルの部屋から外を見ると、朝日が昇るところでした。
 
 
 
100126asahi
 
 
 
 今回は、マイナス14時間の時差なので、自分で体内時計の調整をすることを諦めました。なるようになれ、という考え方です。案の定、眠れない毎日で、夜中の3時には確実に自分の仕事をしていました。睡眠調整を意識的にしないようにしたアメリカ滞在です。短い旅なので、これでいいはずです。

 議会図書館へ行くためには、地下鉄を使いました。地上からは、長いエスカレーターでホーム階まで降ります。
 
 
 
100126eskareter1
 
 
 
 ここでの切符の買い方はとても面倒です。合理主義が徹底しているはずのアメリカで、なぜこんな手の込んだ、非合理的なシステムで電車の切符を売るのか、よくわかりませんでした。定期やカードを持っていない観光客には、いやがらせのようなシステムです。
 
 
 
100126kipu
 
 
 
 1でお金を入れ、2であらかじめ調べておいた目的地までの料金を+と−のボタンを押して決めます。この設定が、日本の合理的なシステムに慣れた者には、なかなか難しいところです。
 自分で、タンブラー型のボタンを使って表示される数字を見ながらアップダウンさせて確定するまでが、ありまにも人間的な操作を求められます。しかし、ここで人間の能力を問われても困ります。こんなところで、職業訓練テストを受けているのではないのですから。どうでもいいので、3のボタンを押して発券します。この3のボタンがない機械があるので、3のボタンを探してあわててキャンセルすることもあります。使い残しの金額は、後で追加して使えます。この点は親切なのですが、とにかくわかりにくいシステムでした。

 また、切符を手に入れても、改札口の読み取り機械の性能があきれる程にお粗末で、何度も読み取りミスのために駅員さんのお世話になりました。どこかに手抜きがあるのでしょう。気にせずにやり過ごしましたが。

 議会図書館とホテルの往復だけで今回の旅が終わってしまいそうなので、帰り道にホワイトハウスへ立ち寄りました。しかし、後で聞くと、ここは違っていたそうです。それでも、それらしいと思ったので写真を載せます。
 
 
 
100126whitehouse
 
 
 
 これが、今回の旅の唯一の外出となりました。
posted by genjiito at 21:48| Comment(0) | ◎国際交流