2009年06月30日

京洛逍遙(90)有料ガイドブック〈2〉

 京都の町並みは、千年前とそんなに変わってはいません。
 そのため、寺町通りを歩きながら、ここは藤原定家の京極邸のあった所だとか、紫式部がいた中川の邸あたりだとか、千年前にタイムスリップして楽しめます。
 また、光源氏がこの道を通って空蝉の所へ行ったのだろうなどと、物語の舞台を想像しながら散策もできます。

 そんな時に重宝するのが、次の2冊です。

(1)『源氏物語千年紀記念出版 紫式部の生きた京都』(ユニプラン、1,000円、2008.7.7)
 
 
 
090623murasaki考古学から迫る
 
 
 
 これは、今歩いている地面の下に、千年前には何があったかを、発掘写真を通して教えてくれます。
 豊富な写真と図版が掲載されているので、想像力を掻き立ててくれます。
 平安宮・平安京・京の周辺を歩く散策マップは、頭の中が平安時代と重ね写しになる、不思議な空間に身を置くこととなります。異次元空間を、現実のものとして体感できるのです。
 
 
 
(2)『京都時代MAP 平安京編』(新創社編、光村推古書院刊、2,000円、2008.4.26)
 
 
 
090623heiankyoタイムトリップマップ
 
 
 
 これは、(1)をさらに広範囲に、詳細にしたものです。
 千年前に、ここに何があったのかが、印刷された平安時代の地図に、半透明のトレーシングペーパーに印刷された現代の地図を重ねることによって、歴史と地理が目の前を行き来します。
 これも、不思議な体験をさせてくれます。

 時空を移動するための解説ページも、楽しく読めます。

 タイムトリップマップとして、これ以外には、以下のものが刊行されています。

・京都時代MAP 幕末・維新編  編-新創社 定価1680円(税込)
・京都時代MAP 安土桃山編  編-新創社 定価1890円(税込)
・京都・観光文化時代MAP  編-新創社 定価2100円(税込)
・京都時代MAP 伝統と老舗編  写編-新創社 定価2100円(税込)
・東京時代MAP 大江戸編  編-新創社 定価1785円(税込)
・奈良時代MAP 平城京編  編-新創社 定価1890円(税込)
・名古屋時代MAP 江戸尾張編  編-新創社 定価2100円(税込)

 歴史と文化を旅する時のハンドブックとなります。
posted by genjiito at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎京洛逍遥

京洛逍遙(89)有料ガイドブック〈1〉

 無料の京都ガイドブックだけでは心もとない、という方に、独断と偏見で有料の書籍を列記します。

(1)『京都の観光便利帖 2009〜2010年版』(京都観光旅館連盟、B5判、240頁、800円)
 
 
 
090623benri2009-2010版
 
 
 
 これは、京都を観光するための資料集です。ただし、カラー写真は一枚もありません。

 とにかく、素っ気ないの一言です。学生時代に、国語や社会や理科の授業で使った資料集だと思えばいいと思います。
 しかし、京都観光に関する情報は、とことん網羅しています。
 この本に掲載された情報のすべてを確認しようと思うと、10回以上生まれ変わっても終わるかどうか……。
 驚嘆の資料集です。

 観光業界の方々には、手放せない本でしょう。よくぞこれだけ集めたものだと、ページを繰りながら感心します。
 京都をいろいろと歩いた方は、頭の中がハイビジョン京都になるに違いありません。

 奈良、大阪、滋賀の観光情報もたっぷりとあります。

 これだけの内容で800円です。ただし、京都駅の観光案内所くらいでしか入手できません。
 何とかして、書店で購入できるようにしてほしいものです。
 さらには、デジタル化して、CDかDVDで提供してほしいものです。ネットでの公開なら、なおさらです。

 今後を期待したいと思います。
 
 
 
(2)『文化で旅する京都案内』(京都新聞出版センター、2008.4、A5変型判、208頁、1,260円)
 
 
 
090623hontoniそろそろ、ほんとの京都旅。
 
 
 
 これは、上記資料集とは対照的な、カラー写真満載の本です。
 今の京都を支えている文化という視点から、さまざまな情報を収録しています。
 巻末の地図は、カラーで見やすくなっています。
 何よりも、各項目の解説が簡潔なので、読んでいて疲れません。
 京都の文化を読むための本となっています。

 1つだけ気になりました。
 冒頭の文章で、「平安時代の歌人・清少納言は」とあります。
 間違いではないのですが、全体的に好感の持てる文章と編集で構成されているので、少し気になりました。

 以上、(1)と(2)の2冊で、京都の歴史と文化が頭の中で再構成され、そして完結します。
posted by genjiito at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎京洛逍遥