2009年06月15日

ベータのビデオで『古都』を見た時のCM

 奇跡的に生き返ったソニーのビデオデッキで、山口百恵主演の『古都』を見ました。
 1980年の師走に公開された『古都』は、山口百恵の引退を記念しての映画でした。
 1984年に、テレビのゴールデン洋画劇場で放映されたものを、録画していたのです。
 その時の映画のパンフレットが、ベータのビデオテープと一緒に出てきました。写真をふんだんに使った、質の高い冊子となっています。
 
 
 
090614koto映画のパンフレット
 
 
 
 ベータのテープはうっすらとカビが乗っていました。しかし、27年間も動き続ける愛機のデッキは、それをものともせずに、きれいな画像をプロジェクターを通して、自宅のスクリーンに映し出してくれました。

 映画は、川端康成の原作以上によく出来ていました。
 山口百恵を再評価しました。

 この作品と舞台については、以下のブログで言及しています。


読書雑記(5)川端康成『古都』

京洛逍遥(19)北山杉の里



 それよりも感動したのは、間に挟まれていたCMです。

 NECのPC-6601SRの宣伝では、キーボードがワイヤレスになっていました。
 いまでこそ、私のパソコンはすべてワイヤレスのキーボードですが、こんなに前からあったのですね。
 これは、MrPCとか六本木パソコンというニックネームが付いていたはずです。
 1984年の冬の放映分の映画のCMのことなので、今から25年も前のことなのです。

 この年の1月に、アップルが元祖マッキントッシュを発売しています。
 私は、まだマイクロソフトのMS-DOS Ver2.11にしがみついていた頃です。

 この年の5月に出た富士通のFM−77は、当時勤務していた高校に30台を導入することに成功し、ワープロを活用した国語科の授業を展開しました。
 いろいろなメディアの取材を受けたことを覚えています。
 ちょうどそのすぐ後に、ソニーがSMC-777の新機種を発売し、松田聖子をイメージキャラクターにして奮闘していました。ただし、ポスターだけが引っ張りだこでした。OSはCP/Mで、これは私もいろいろと勉強した、懐かしいシステムです。

 この頃、日本IBMはPC/JXを発売し、そのイメージキャラクターは、なんと森進一でした。そのギャップが印象的でした。
 パソコンの新製品が各社乱立し、宣伝合戦に突入した時代でした。

 当時の私は、その前年に発売されたNECのPC-9801/F2をフル活用していたころです。
 私が最初に購入したフロッピーディスクは、1枚2000円もしました。この時代には、マウスは一個なんと29,800円でした。今では想像もできない時代です。
 また、あの頃は、NECのPC-8201というハンディタイプのパソコンも使いこなし、友達の会社の会計処理システムなどのプログラムを開発していました。
 これは、カセットテープにプログラムを収録するものです。ピーヒョロヒョロという音で操作をしていました。

 『古都』の合間のCMでは、NECの日本語専用ワープロ文豪NWP-5Nの宣伝も入っていました。その値段が39万数千円ということで、電子文具が民生品として普及する前夜の様子がわかるものでした。
 私は、その頃に文豪ミニというものを数台購入しました。そして、何人かの方々に文豪ミニをお貸ししたり差し上げて、『源氏物語』の本文を入力してもらったことを思い出しました。
 職場でパソコンなどは購入してもらえない時代でした。お小遣いが飛ぶようになくなっていた時代の話です。

 昔の映画を懐かしく見るはずが、それに加えて間にあったCMが、自分の記憶を呼び覚ましたことに驚きを感じています。

 映画は、純粋にDVDなどで見るのもいいと思います。しかし、こうした余録のあるテレビの録画というメディアも、なかなか楽しめるものだということに気づきました。
posted by genjiito at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | *回想追憶