2009年05月13日

井上靖卒読(69)『緑の仲間』

 青春群像を描く、明るい物語です。
 2人の女性と6人の男性の間に生まれる心の動きと駆け引きが展開します。
 四宮安芸子と佐山那津子、そして高津逸平、青戸杏太郎、加納高介、小虎太郎の各自の性格がうまく描き出されています。

 数寄屋橋での出会いで始まり、日比谷を手を握り合って歩きながら終わります。
 井上靖の小説には、銀座、大森、京都などがよく出てきます。
 銀座は、私が今スポーツクラブへ行っているためによく行く所、大森は学生時代に新聞を配っていた地域、京都は今住んでいる場所です。
 井上の小説を読んでいると、よく知っているところがしばしば出てくるので、ついその舞台に思いを廻らしながら読んでいます。
 井上が育った伊豆と金沢は、今は措いておきましょう。

 小説の舞台が作家の創作に与える影響は、どのような重みがあるのでしょうか。
 井上の作品の舞台を、いつか調べてみたいものです。【2】

 この作品は、『井上靖全集』には未収録の長編小説の1つです。



初出紙︰毎日新聞
連載期間︰1952年3月17日〜7月9日
連載回数︰115回


文春文庫︰緑の仲間
井上靖小説全集6︰あすなろ物語・緑の仲間



映画化情報

映画の題名︰緑の仲間
制作︰大映
監督︰森一生
封切年月︰1954年8月
主演俳優︰根上淳、若尾文子



〔参照書誌データ〕
 井上靖作品館
 http://www2.plala.or.jp/baribarikaniza/inoue/
posted by genjiito at 23:31| Comment(0) | TrackBack(0) | □井上卒読