2009年01月18日

ハングル訳『源氏物語』 の不確かな情報

 大阪の東部、東大阪市に大阪府立中央図書館があります。
 かつては中之島にあったのですが、平成8年5月に荒本駅の前に移転したのです。



090116tosyokan中央図書館


 私は、この荒本駅の近くの高校に4年半ほど勤務していました。同じ頃、妻は同じ駅の反対側にある高校に勤務していました。共に、問題を起こした生徒の家庭訪問に明け暮れる日々でした。学習指導よりも、生活指導が中心の学校でした。

 当時はここに図書館はありませんでした。図書館ができたお陰で、この付近一帯の環境は大きく変わったように思います。カルフールが出店したことも、大きな要因となっています。 

 さて、韓国の柳呈氏による『源氏物語』のハングル訳があります。ソウルにある乙酉文化社による『世界文学全集』の中に収録されたもので、1975年の刊行です。

 この本を確認したかったのですが、全国の公共図書館や大学の図書館で、この本を所蔵しているのは大阪府立中央図書館だけなのです。他にも所蔵しているところはあるのでしょうが、公開されているデータベースで確認できるのは、国内ではこの1冊だけです。

 原本を確認するために、事前に問い合わせをして図書館に出かけました。
 対応してくださったNさんは、非常に懇切丁寧に教えてくださいました。また、いろいろと調べてくださいました。

 この本は、猪飼野朝鮮図書資料室から2002年に中央図書館に寄贈されたものです。これは、資料室の閉室に伴い、その創設者である塚本勲氏のご尽力によって移されたもののようです。
 この本が刊行されたのが1975年で、猪飼野朝鮮図書資料室に入ったのが1977年なので、刊行後すぐに収蔵された本だと言えましょう。

 ただし、惜しいことに、この本にはカバーがありません。おそらくカバーがあったと思われるので、そのことの確認をしたいのですが、如何せん、今は情報が不足しています。

 また、別の情報では、『新装版世界文学全集 全60巻』の内の、第4・5巻としても、この柳呈訳のハングル訳が出版されたとなっています。さらには、1982年に韓国出版社による『世界代表古典文学全集 全12巻』の第7・8巻としても出版されているようです。

 府立中央図書館の本は、『世界文学全集 99』とある全1冊本ですが、上記『新装版世界文学全集』は2巻でセットです。共に、頁数は同じです。

 この柳呈訳のハングル訳『源氏物語』については、まだまだ調べておくことがありそうです。
 本書に関する情報をご存知の方は、ご教示いただけると助かります。

 帰りに、かつての勤務校に脚を向けました。
 毎日通ったはずなのに、駅からの道に迷いました。幸い、iPhoneのナビで行き着きましたが、20年近い空白は、こんなにも忘れさせてしまうのかと、非常にショックでした。

 学校の名前が変わっていました。しかし、校舎はあのころのままでした。




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 さまざまな思い出が、短時間の内に去来しました。
 必死に子どもたちと格闘していた頃の思い出は、胸を熱くするものがあります。
 校門、玄関、自転車置き場、ロッカールーム、グラウンド、体育館、中庭、テニスコートなどなど。
 昨日のことのように、突然かけめぐりました。
 すっかり忘れていたことが、こうして一つ刺激で蘇るのです。
 記憶の不思議さを体験しました。
posted by genjiito at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎国際交流