2008年05月03日

源氏のゆかり(5)説明板28-鞍馬寺(2011/04/03補訂)

 鞍馬寺については、本ブログ2007年9月23日の「京洛逍遥(16)鞍馬寺」で紹介しました。
 また、1週間ほど前の4月28日の「鞍馬寺にある晶子の源氏訳自筆原稿」でも、その様子を記しました。
 今回で、鞍馬寺のことは3回目となります。

 鞍馬寺から歩いて下る途中に、由岐神社があります。
 そこからさらに下ると、道端の石垣の陰にひっそりと説明板が建っています。
 これは、昨年にはなかったものです。先週は、ケーブルカーで降りたので、わかりませんでした。
 どこかにあるはずだと思っていましたが、こんな形でありました。


U7dmsdv7_s道端に



 この説明板は、鞍馬寺が『源氏物語』の「若紫」にでてくる「北山のなにがし寺」の候補地であることを記しています。説明の最後で、岩倉の大雲寺も、その候補の一つであることに言及しています。

Pgaicwkg_s説明板



 初めてここにきた人は、この説明板の場所がわからないと思います。
 もう少し案内の標識を置いてもいいと思いました。
 私も、偶然ここにあるのを見つけました。あるとは知っていても、こんなところに、というのが実感です。

 ここから来た道を振り返り、由岐神社の方を見ると、木の立て札が目に留まります。


由岐神社を臨む



 この札は、『源氏物語』の「若紫」にある歌に関するものだとわかります。


F2aq0lhc_s涙の滝



 吹きまよふ深山おろしに夢さめて
  涙もよほす滝の音かな
   (『源氏物語』若紫の巻)


 ただし、この歌がどんな意味をもち、「若紫」の中でもどのような場面に関係するのか、何も説明がありません。
 近くの説明板にも、このことには触れていません。
 この札の前に佇んでいると、水の音が心地よく響いてきます。
 先の説明板といい、この立て札といい、いかにも唐突に、鞍馬と『源氏物語』の接点を突きつけられた感じになります。

 『源氏物語』との関係を物語る、丁寧な説明が必要です。
 来週も鞍馬寺へ行く予定をしているので、お寺の方に、このことについてお話ししようと思っています。




posted by genjiito at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎源氏物語

源氏千年(41)『源氏物語を読み解く100問』

 連休の書店に『源氏物語を読み解く100問』(伊井春樹、NHK出版 生活人新書254)というおもしろい本が並んでいます。


Z50pvyry_s新書



 これは、『源氏物語』に関するクイズ100問を収録したものです。

 第1問は、「源氏物語はいつの時代に書かれましたか。」とあり、4つの時代区分から答えるようになっています。
 次のページに答えがあります。『紫式部日記』の寛弘5年(1008)11月1日のことが説明され、答えの根拠が示されます。

 実にさまざまな問題が出されています。
 そして、問題を解くうちに、やさしい解説を通して、自然と物語の内容が理解でき、『源氏物語』の周辺が見えてきます。まさに、源氏文化が学べる本となっています。本書の腰巻きにもあるように、

 豪華絢爛な平安ワールドへ
 千年紀だから、
 「源氏力」を
 つけよう!

ということです。
 「源氏力」とは、また新しいことばが生み出されました。

 第100問は「大和和紀の十三冊からなる源氏物語のタイトルは( )という。」です。
 これは4択問題です。

 これからもわかるように、全体を通しても、難しい質問はあまりありません。自分が知っていることを確認し、解説を読んで楽しむ本です。

 連休中のひと時に、連休疲れの息抜きに、ハンディーな一冊です。



posted by genjiito at 17:43| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎源氏物語