2008年04月30日

源氏千年(38)朝日「人脈記」7

 「ニッポン人脈記 千年の源氏物語」の第7回は「絵師の技 デジタルで読む」(関東版)/「デジタルで見る絵師の心」(関西版)です。

 今日は、国宝源氏物語絵巻の話題に終始します。
 絵巻の科学的調査を推進された徳川義崇氏のことから始まります。IT業界におられただけに、デジタルの手法を導入した解明に果たされた役割は大きかったようです。

 その成果を負いながら進められた、対するアナログ派も大健闘しました。
 復元模写という手法です。
 林功氏からはじまり、その教え子や後輩による支援があって、絵巻の19図すべての復元模写が完成しました。
 私も、その成果は、テレビや図版・著書などで見ました。また、徳川美術館で、その一部も拝見しました。

 昨日、本ブログ「源氏千年(37)錦織の源氏絵巻に驚嘆」で、錦織による源氏絵のすばらしさを報告しました。それ以上に、この復元模写も、すばらしい成果です。
 錦絵は、山口氏の解釈による復元でした。対する画家による復元は、いかに正確に精巧に復元するか、という禁欲的な世界の中で行われたのです。
 手法は異なりますが、こうした2つ源氏絵に対する姿勢に敬服しています。

 『源氏物語』の背景でこのような世界があり、このような人々が動いていることを、今日の「人脈記」も教えてくれました。
 『源氏物語』には、さまざまな人が、さまざまな角度から関わっているのです。このことが今回の企画の中で、このような形の記事として紹介されるのは、日本の古典文学の理解を広げ、深めるためにも、重要な役割を果たしている、と言えるでしょう。

 このシリーズを担当なさっている白石さんの、ますますの健筆を願っています。




posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎源氏物語