2008年04月20日

インドの源氏訳は何種類ある?

 『源氏物語』がインドでは何種類の言語に翻訳されているのか、まだ確定していません。
 現時点での情報を整理しておきます。

 デリー大学のウニタ・サッチダナンド先生の2004年までの調査によると、インドでは7種類の言語で『源氏物語』が翻訳されている、とのことでした。
 ウルドゥー語、オリヤー語、タミール語、テルグ語、パンジャビ語、ヒンディー語、マラヤラム語、の7種類です。
 もちろん、全訳ではありません。
 このことは、「インド日本文学会」主催の「インド国際日本文学研究集会」(2004年10月)の時に、会場となったサヒタヤ・アカデミー(ニューデリー)の所長の所にご挨拶に伺った折にも、直接お話の中で確認したことです。サヒタヤ・アカデミーが資金を提供して実施したプロジェクトの一環による成果である、との説明を受けました。
 その際、書庫に案内していただき、さまざまな書籍を拝見しました。しかし、この『源氏物語』のインド訳の本は、そこでは1冊も見ることができませんでした。翻訳事業の母体であるサヒタヤ・アカデミーの書庫でしたが、書籍がまだ十分には整理されておらず、所在が不明とのことでした。
 その後、ネルー大学のアニタ・カンナ先生から、ヒンディー語とタミール語の2種類の『源氏物語』の寄贈を受けました。ちょうど、国文学研究資料館の外来研究員としてお越しいただいたことでもあり、2冊の解題を書いてもらいました。ただし、タミール語はまったくわからない、とのことで、簡単なものでした。
 昨秋より、ネルー大学のクマール君が国費留学生として私のところに来ています。彼に確認してもらったのですが、結果は同じでした。

 ところが、もう一つ、テルグ語訳が赤坂にある国際交流基金の図書室にあったのです。 国際交流基金が新宿に移転するために、今はその本を確認できませんが、1962年に刊行された『Genji Gatha』と題するテルグ語訳の『源氏物語』が、日本に存在することは確かです。

 さらにまだ、アッサム語(ASSAMESE)訳の本もあるようです。
 1983年に刊行された『Genji Konvarar Sadhu』がそのようです。これは、インドにおける第8番目のものです。サヒタヤ・アカデミーの翻訳事業とは別のもののようです。

 ということで、インドでの『源氏物語』の翻訳は4種類の言語となりました。もっと精査をすれば、残る4種類もどこかで見つかるような気がします。

 この件について、何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご連絡をいただければ幸いです。
 自分の目で確認できしだいに、また報告します。



posted by genjiito at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ◎源氏物語