2008年03月18日

心身(12)運転免許を返納するタイミング

 新聞のニュースを見て、私もそうしよう、と思ったことについて。

 運転免許を返納した高齢者には、利用料や商品の割引サービスを4月1日から始める、というのです。これは、高齢者の運転による悲惨な事故を減らそうとの趣旨からのものです。

 その趣旨に賛同できても、運転免許はまだまだ身分証明書の役割を果たしています。今でも、証明するものとして、運転免許か保険証の提示を求められることがあります。高齢者となると、自分の身分を証明するものとして、これは貴重な1枚なのです。
 しかし、返納者に手渡される「経歴証明書」というものは、「免許証」と同じ各種証明書になるのだそうです。となると、この1枚の免許書にしがみつくこともなくなるのです。

 この制度は、平成10(1998)年に導入されました。そして、昨年の返納者は1294人だったようです。制度が理解されず、浸透していないのです。私も無理解者の一人でした。

 私は、今は自家用車を持っていません。過日もこのブログに書いたように、自分の車を処分したことで、非常に身も心も軽くなったことを自覚しています。
 車の運転が大好きだった私に、こんな日がこようとは思いませんでした。

 55歳を境に、自分の運転に疑問が生じました。
 それは、信号無視と一方通行を逆走することが、何度かあったからです。
 我ながら情けないことに、注意力が散漫になっていたのです。ヒヤリとする局面が、確かに多くなっていました。
 危なかった、と思って運転することが、近年は多くなっていたのです。
 幸いに、人身事故はこれまでに起こしていません。しかし、それは偶然のなせる態であり、幾度となく危険な思いはしました。よくぞ、人を跳ねたり、物を壊したりしなかったものだと、幸運に感謝して車を処分しました。

 最近まで、年間の交通事故による死者は、1時間に一人と言われていました。
 1時間に一人の人が死んでいるのであれば、1時間に一人が殺人者になっているのです。つまり、30分に一人が、被害者であったり加害者であったりしているのです。それも、無意識のうちに、被害者か加害者の立場にたつという、恐ろしいことでした。
 自分だけは事故をおこさない、自分だけは事故に遭わない、という思いがみんなにあります。それでいて、宝くじは当たるかも知れない、と期待するのです。

 この交通事故というのは、ロシアンルーレットに似ていると思います。いつ、どこで悲劇に遭遇するのか、誰にもわかりません。突然、その白羽の矢(?)が当たるのです。このロシアンルーレットに似た、恐ろしいことが、今も進行中なのです。そこから私は降りられたので、ホッとしているのです。私が交通事故で人を殺すことは、これでまずはなくなったのです。

 そろそろ免許証も処分しようと思っていたところ、新聞で返納の記事が組まれたのです。これも何かの縁なので、具体的な免許返納を検討します。
 次に私がもし車を運転するとしたら、我が家に孫ができたときだと思っています。しかし、それでも、人殺しの権利を持って生きることと天秤にかけたら、やはり運転はもうしないほうを取るのが賢明かと思います。

 奈良にいた時には、山の上に住んでいたことと、6人家族のうちで私だけが運転免許を持っていたので、非常に役立ったと思います。
 家族みんなで、よく旅行をしました。西国巡礼を3回以上もできたのも、みんな自家用車のおかげです。しかし、もうそのようなものは不幸を招来するだけの資格だと思うようになりました。

 仕事関係や地方に住んでいる場合には、さまざまな理由で車を運転することが重要な要素になることはあると思います。しかし、車と決別することが可能な環境に身を置いている人も、相当数おられると思います。
 これからは、環境問題などというよくわからないことではなくて、具体的に悲劇を起こさない、巻き込まれないために、車を運転することから遠ざかることによるメリットを、各自が自覚する時代に入ったのではないでしょうか。
 自動車保険には、長年支払ってきたことによる割引優遇処置があります。今回契約を打ち切った折に、この権利は保持したまま、次回の契約時に復活する手続きをしました。一時休止というものです。これは、固定電話にも、債券の保留があり、いつでも復活させられます。
 この制度を、運転免許に適用してはどうでしょうか。返納には抵抗がある人が多いと思われるので、一時的に免許証を預けるのです。警察でもいいし、いや警察があまり信用できないご時世でもあるので、銀行でもかまいません。手元にないだけで、運転する機会は減ると思います。
 むやみに悲劇を招かない社会を作るためにも、突然の人生の暗転を避けるためにも、検討していい事柄のように思いますが、いかがでしょうか。

 まずは、注意力が散漫になってくる高齢者から、そして精神的に不安定な若者が、お互いのために免許証を返納あるいは預託するのは、これからの社会作りにおいても、もっと顕彰されていいことだと思います。





posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | *健康雑記