2020年09月19日

2020年09月18日

読書雑記(295)高田崇史『古事記異聞 −京の怨霊、元出雲−』

 『古事記異聞 −京の怨霊、元出雲−』(高田崇史、KODANSHA NOVELS、2020年7月)を読みました。
 表紙は2種類が掛かっていました。下鴨神社の楼門を扱った方は、フェアのためにデザインしたものでしょうか?

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 京都山王大学の民俗学研究室に所属する加茂川瞳准教授と学生の問題から始まります。開巻早々、学生の牧野竜也の同級生だった将太が嵐山線のホームから転落して死にます。それが、自殺だったのか事故だったのか。読者は早速、物語の中に引き摺り込まれます。後に、竜也も下鴨神社の御手洗池で死体として見つかります。
 話は変わって、橘樹雅は日枝山王大学大学院に進学し、民俗学を研究するつもりです。指導教授は、御子神准教授。テーマは「出雲」。出雲の旅を終えてから、「元出雲」を調べることになります。そして、京都市内の出雲路橋周辺も。この橋は我が家に近い所にあることもあり、興味津々で読み進みました。もちろん、島根県出雲市生まれの私にとって、出雲の話となると、毎度のことながらつい読み耽ってしまいます。
 話は、推論に次ぐ推論で出雲問題が取り上げられます。民俗学特有の、話はおもしろい事例で楽しめるものの、実際には論証できない内容の展開で、拡散を繰り返します。その論法が、こうした物語には有効でした。中身の確かさよりも、興味を掻き立てることで読者を惹きつけるのです。民間伝承の特性が、各所にちりばめられていて、古代を推理するおもしろさを演出しています。
 一気に読みました。久しぶりです。もっとも、どこまでが事実かは曖昧なままなので、読み終わっての手応えはほとんどありませんでしたが。【3】
 
 
 
posted by genjiito at 20:10| Comment(0) | ■読書雑記

2020年09月17日

【連絡】今月の〈紫風庵〉での勉強会もお休みです

 今回も、今月の勉強会はお休みです、という連絡で恐縮です。
 京都・船岡山の〈紫風庵〉で開催している「源氏物語と三十六歌仙を変体仮名で読む会」では、新型コロナウイルスに関して感染の警戒をすべき時期がまだ続いていると判断しています。
 〈紫風庵〉での勉強会を再開する状態ではないと思われるので、今週末の9月19日(土)も、来週末の9月26日も開催できないと判断します。そのため、残念ながら今月の勉強会もお休みとします。
 本年3月以来、ずっとお休みが続いています。
 全国の大学でも、後期からは対面授業が中心となります。その社会状況を踏まえて、来月の開催予定日である10月24日(土)については、〈紫風庵〉での感染対策を慎重に検討した上で、少人数であっても、とにかく実施したいと思います。詳しくは、またお知らせします。工夫を重ねて開催できる状況を作りながら、みなさまとの再会を楽しみに待つことにします。
 
 
 
posted by genjiito at 23:59| Comment(0) | ◎NPO活動

2020年09月16日

『源氏物語』は《41種類の言語》で翻訳中(2020.9.16版)

 『源氏物語』が多くの言語で翻訳されていることは、これまでにも折々に報告してきました。
 直近の記事としては、「『源氏物語』は39種類の言語で翻訳中(200814版)」(2020年08月14日)がそれです。「日本点字訳」「ペルシャ語訳」「カタルーニャ語訳」を追記したものでした。
 その後、さらに、ウズベク語訳『源氏物語』(クルボノヴァ,グルノザ、「桐壺」のみ)と、ジョージア語訳『源氏物語』(2019年、翻訳者:ლილი მჭედლიშვილი(Lily Mchedlishvili))の存在を確認できました。現在、原本の入手の手配をしているところです。
 これで、『源氏物語』は《41種類の言語》で翻訳されていることになります。
 『源氏物語』が世界各国で翻訳されていることは、翻訳言語の数からわかります。着実に増えており、今後ともさらにその数は増えていきます。確認できしだい、また報告します。


【『源氏物語』が翻訳されている41種類の言語一覧】
(2020年9月16日 現在、今回追記した言語に※印)

アッサム語(インド)・アラビア語・イタリア語・ウクライナ語・※ウズベク語・ウルドゥー語(インド)・英語・エスペラント・オランダ語・オディアー語(インド)・カタルーニャ語・クロアチア語・※ジョージア語・スウェーデン語・スペイン語・スロベニア語・セルビア語・タミル語(インド)・チェコ語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)・テルグ語(インド)・ドイツ語・トルコ語・(現代)日本語・日本点字・ハンガリー語・ハングル・パンジャービー語(インド)・ビルマ語・ヒンディー語(インド)・フィンランド語・フランス語・ベトナム語・ペルシャ語・ポルトガル語・マラヤーラム語(インド)・モンゴル語・リトアニア語・ルーマニア語・ロシア語

 
 
 
posted by genjiito at 19:59| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月15日

通勤途中にバスの故障で待たされて

 いつものように、「阪急茨木市」駅前から「阪大外国語学部前」行きのバスに乗ろうとした時です。バスの表示は合っているのに、なかなかドアが開きません。中では、運転手さんが慌ただしく動き回っておられます。
 これまでは、ここが始発ということもあり、発車までの15分近くは、バスの中で本を読みながら待っていました。しかし、今日はドアが締まったままです。バス停で、直射日光を浴びながら待っていると、バスの表示が「回送」に変わりました。
 やがて、運転手さんが降りて来られて、車の調子が悪いので別の車輌の手配をしている、とのことです。待つこと10分、到着した別のバスに乗り込むことになりました。20分ほど待たされて、ようやく発車です。
 戸外の暑いバス停で待っているのに、どうしてバスの中へ入れてくれないのだろうか、と不審に思っていました。しかし、運転手さんは必死でいろいろな所に連絡をして、代替車輌の手配をしておられたのです。発車できない事情を、バス停にいた5人に優しく伝えてくださったことで、不安は解消しました。
 現在どうなっているかという、状況を伝えることの大切さを知りました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:45| Comment(0) | ◎国際交流

2020年09月14日

京洛逍遥(657)秋の賀茂川とスポーツクラブのこと

 賀茂川散策では、秋の風を肌身に感じます。
 鷺と鴨は、これから集まってきます。

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 このところ、賀茂川の水嵩が低くて気になっています。雨は普通に降っているのに、飛び石の辺りは目に見えて少ないのがわかります。上流で何かあるのでしょうか?

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 月曜日は、スポーツクラブで水泳をするのが習慣化しています。
 今年の夏からは、例年よりも何かと仕事が増えたために、定期的に行けないことが多かったように思います。しかし、9月に入ってからは、順調に通えています。
 駅の上にあるこのクラブは、いささか衛生観念に欠けています。新型コロナウイルスのためにいろいろと手を打ったことになっています。しかし、危なっかしいので、最近は長時間の滞在は避けています。これまでの半分以下の時間に留めています。
 この施設で何が問題なのか、列記しておきます。これは、これまでにも受付に3度ほど改善を申し出たものです。いまだに、一つとして着手されていません。経営者の危機管理の意識が希薄なのでしょう。

(1)土足の扱いについて。新型コロナウイルス騒動の後、泥がついたままの靴を持ってロッカールームをウロウロする導線になったのです。これは、新型コロナウイルスのことばかり対策を考えたための改悪です。衛生観念の基本的なことが破られました。新型コロナウイルス以前の問題です。

(2)プールの中で歩く人が、対面で、しかも大声で喋りながらの水中ウォーキングが見過ごされています。先週は3人が大騒ぎをして歩いておられました。今日は、さらに酷くなり、4組もの対面お喋りペアが、水中を楽しそうに歩いておられました。もちろん、高齢の女性です。
 監視員の方は何も注意喚起の声掛けはされません。壁には、至る所に「対面しての歩行」と「会話しながらの歩行」は遠慮を、という掲示がなされています。しかし、みなさん無視です。

(3)スチームサウナの中でも、会話に夢中の方がいつもおられます。ここは、誰も見回りに来られないので、新型コロナウイルスのことはすっかり忘れられる、自由な場所となっています。出入口には、一応形だけではあっても、サウナ室の中での会話はご遠慮を、と書いてあります。

(4)プールの水はもとより、底面に浮遊するものが気になります。それが何なのかは、一々書きません。とにかく、不衛生です。消毒をしているから大丈夫ということでしょう。しかし、気持ちが悪いことは確かです。



 そんな所に行かなければいいのに、と思われることでしょう。しかし、近くに泳げるスポーツ施設がないのです。自衛策としては、利用時間を極端に短縮しています。
 次の管理者が、衛生観念のしっかりした方であることを望んでいます。
 
 
 
posted by genjiito at 21:10| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月13日

京洛逍遥(656)三条から四条を10分割する呼称は便利か?

 昨日、ネットの「まいどなニュース」に、「3.1条、3.2条…京都の三条、四条間を10分割して呼称しようというアイデアが話題に」(中将タカノリ、2020.09.12)という記事がアップされていました。提案者は、「京大が誇るネタツイマスター」を名乗るミライさん、ということです。

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 確かに、待ち合わせなどで所在地を示す場合には便利そうです。しかし、住所を郵便番号(7桁)と番地の組み合わせの数字列だけで表示することを考えると、この「三条、四条間を10分割して呼称」する提案には、文化がごっそりと抜け落ちていることが気になります。私は、「まる たけ えびす に おし おいけ〜」と覚えているせいもあってか、「3.1条、3.2条……」とされると、かえってピンポイント過ぎて場所がイメージできません。その前に、置き換えに戸惑います。
 コメントとして「京都以外の人に距離感を伝えるユニバーサル呼称として普及してくれればいいなと思います。」とあります。「京都以外の人」とか「ユニバーサル呼称」と説明されると、固有名詞に込められた歴史と文化と使う人の想いが削ぎ落とされていて、文化的な軽薄化や堕落に直結しそうで賛同できません。
 また、「(提案者である)ミライさんによると三条四条間の東西の通りはそれぞれ「六角通=3.25条」、「蛸薬師通=3.5条」、「錦小路通=3.75条」となるらしい。」ともあります。ここまで来ると、住んでいる人たちの想いは完全に無視されています。便利さだけを追求した結果なのでしょう。便利なケースは想定できても、トータルとして今の地名に置き換わるものではないように思われます。
 かつて(1996年まで)一世を風靡したポケベル(携帯型の無線端末機、ページャー)の、数字だけでコミュニケーションをしようとした時代への逆行という連想も働きます。今では、「724106」=「ナニシテル(何してる?)」という表現は伝わらなくなっています。

 京都市営地下鉄には、次の番号が付いています。

 K01 国際会館駅
 K02 松ヶ崎駅
 K03 北山駅
 K04 北大路駅
 K05 鞍馬口駅
 K06 今出川駅
 K07 丸太町駅
 K08 烏丸御池駅
 K09 四条駅
 K10 五条駅
 K11 京都駅
 K12 九条駅
 K13 十条駅
 K14 くいな橋駅
 K15 竹田駅

 これを、最初のアルファベット一文字「K」(烏丸線)と2桁の数字の組み合わせによる3文字だけで示すと、どこの駅なのか、かえってわからなくなります。「K11」で乗り換えてください、と言われても、すぐにはわからなくて、変換表が必要になります。一時的に街を訪れる海外からの旅行者にとっては、移動の時には助かるでしょうが。

 伝統と文化が絡み合うものごとには、なかなか変えられない背景と事情がある例として、ここに取り上げてみました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:35| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月12日

西国三十三所(2020-6)/善峯寺(20番)

 阪急東向日駅前は、歴史の上に日常生活のためのお店が折り重なって立ち並ぶ、懐かしさと気持ちのいい環境にあります。

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 その駅前から1時間に1本のバスで、善峯寺に向かいます。今日の最終バスは15時42分なので、散策はそこそこに先を急ぎました。
 1車線の狭い道をエッサエッサ。曲がりくねった道を、左右に筍で有名な竹林を見ながら登って約30分。小塩山の麓の山里の中にある寺域に入りました。

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 バスを降りてから、急な山道を歩いて登ります。

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 これまで5回の巡拝の内、4巡目までは車で回りました。車を使わない生活にした前回から、公共交通機関を使っています。駐車場は本堂の真下にあるので、この急な参拝道は2回目です。日頃の運動不足を実感し、息が切れます。
 本堂と境内は、静かな中で安らぎを感じます。
 納経所では、持参のお軸に朱印を記していただきました。

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 境内を散策しました。

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 境内には、秋明菊が咲き誇っています。

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 京都市街が遥か眼下に見渡せます。京都タワー、比叡山、そして我が家のあたりまで見える、絶景の西山です。

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 今回の6巡目は、妻と2人で自分たちだけの巡礼です。去年の7月7日からスタートしました。「西国三十三所(1)/6巡目は洛中の革堂(19番)から」(2019年07月07日)
 この善峰寺が6ヶ寺目。これまでで一番遅いペースです。いつか満願を迎えるのだからと、のんびりと巡っています。

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 せっかく大原野まで来ているので、在原業平の墓がある十輪寺(業平寺)へも、と気持ちは動きます。しかし、立ち寄るだけの余裕がなく、残念ながら素通りとなりました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:12| Comment(0) | ・ブラリと

2020年09月11日

伊藤科研_第14回研究会の報告

 伊藤科研の第14回「海外における平安文学」研究会は、先週4日に無事に終わりました。
 その報告を、科研のホームページである[海外平安文学情報](https://genjiito.org/report/第14回研究会報告/)に掲載しています。形式としては、議事録というスタイルをとっています。記録者は、本科研の技術補佐員として情報の整理に当たっている吉村仁志君にお願いしたものです。

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 ホームページを確認できない方々のために、その内容を以下にも引用します。ただし、当日発表者から提示された資料等は、ホームページにそのすべてを転載していますので、詳細はそちらに譲ります。

 今回も、多くの方々のお世話になりました。
 特に、共催者であるフィットレル・アーロン先生には、ネット中継やオンライン討議のイロハから教えていただきました。ありがとうございました。

 本科研は、来年3月で終了します。
 現在、これまでの調査研究を通して得られた成果の整理に、スタッフ一同が着手しています。平安文学に関する翻訳本に関連する情報や資料をお持ちの方からの研究協力に加えて、ホームページで公開している情報に関する補足や補訂についてのご教示をいただけると幸いです。


■日時:2020年9月4日(金)13:00〜15:00
■場所:Zoomによるオンライン開催
■プログラム
・13:00~13:10 挨拶(伊藤鉄也)
・13:10~13:40 研究発表「『百人一首』のハンガリー語訳注作成とハンガリーかるた会の草創について」(フィットレル・アーロン/カーロイ・オルショヤ)
・13:40~13:50 質疑応答
・13:50~14:10 研究報告「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」(吉見さえ)
・14:10~14:20 質疑応答
・14:20~14:40 研究報告「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」(吉村仁志)
・14:40~14:50 質疑応答
・14:50~15:00 挨拶(フィットレル・アーロン)

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■議事録

・研究発表「『百人一首』のハンガリー語訳注作成とハンガリーかるた会の草創について」(フィットレル・アーロン/カーロイ・オルショヤ)
 発表資料:(発表資料・令和2年9月4日)「『百人一首』のハンガリー語訳注作成について」(フィットレル・アーロン)
      (発表資料・令和2年9月4日)「ハンガリーのかるた会と『百人一首』の初期の翻訳」(カーロイ・オルショヤ)
まずカーロイ氏からハンガリーのかるた会やかるた普及活動の紹介と『百人一首』の歌のハンガリー語訳史についての発表があった。かるたに関する活動については写真が多く、当時の様子がよくわかる内容であった。また『百人一首』のハンガリー語訳は現状ほとんどが重訳または現代語訳からの翻訳であり、日本の研究成果を踏まえた全訳は作成されていないということが報告された。次にフィットレル氏から2021年5月頃刊行予定の『百人一首』のハンガリー語訳注の作成についての発表があった。訳注の題名、想定する読者層、構成と内容、参照した主な注釈書や研究書、訳注作成手順について言及された。内容については百首の歌毎に原文、読み(ローマ字)、翻訳、語注、歌に関連する詳しい情報がある他、和歌史や成立に関する解説や年中行事や家系図などの付録が掲載されるとのことであった。また翻訳にあたっては表現の統一や区別に注意する必要があるということにも言及された。表現の統一の例として参議篁(11)と法性寺入道前関白太政大臣(76)の二首を挙げ、「わたのはら」と「こぎいで」の部分の表現を統一していることが説明された。

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・研究報告「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」(吉見さえ)
 発表資料:(発表資料・令和2年9月4日)「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」(吉見さえ)
三つの翻訳機を用いて『源氏物語』「須磨」巻ロシア語訳の日本語への訳し戻しを行なった結果とそれぞれの特徴についての報告であった。固有名詞の訳の一定性や語順、和歌の形式、正確さなどについて言及された。最後に、代名詞の把握や原文における価値観や文化など文脈に即した翻訳、文章の自然さという観点ではまだまだ課題が多いものの、その原文の意味を語義的に理解したければ翻訳機は一定の役割を果たすだろうという考察が述べられた。報告後、機械翻訳はデータが多い言語の方が精度は高く、ロシア語やスラブ系言語にあまり関心が向いていないのが現状であること、データの量の問題から文学の翻訳の精度向上はまだまだ先になるであろうことが野本氏によって言及された。その後、土田氏から現段階では日本文学がどのように翻訳されているかを理解するというよりはどの部分の翻訳なのか見当をつけるために役立つのではないかと言及があった。またカーロイ氏からアプリケーション等で機械翻訳を利用可能かという質問があり、「KAZUNA E Talk 5」のみアプリケーションの配信が確認されていることが吉見氏から報告された。

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・研究報告「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」(吉村仁志)
 発表資料:(発表資料・令和2年9月4日)「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」(吉村仁志)
本科研所蔵の翻訳関連書籍の管理についての報告であった。「言語.作品.分類.初版刊行年_刊行年.翻訳者記号.個別番号(_巻番号)」からなる書籍毎に一意の記号を作成した。言語や作品の情報を含むことで配架場所等の確認も容易に確認できるようになっている。その他、冊数や所蔵場所等の情報も加えたデータベースをExcelで管理しており、検索、ソート、フィルタリングが容易にできるようになっている。報告後、本科研所蔵書籍は来年度大阪観光大学に移管すること、データや研究成果はNPO法人源氏物語電子資料館によって引き継いでいくこと、翻訳本を広く活用しようと考えていること、新型コロナウイルスの影響で新しい本の入手が現在困難であること、より多くの本を入手するために人的ネットワークが重要であること、翻訳本を一箇所に集める意義があるということなどが伊藤氏や大山俊哉氏から報告された。

 
 
 
posted by genjiito at 21:13| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月10日

京手染め友禅和紙のマスクケースのお薦め

 4日前に、次の記事をアップしました。

「京手染め友禅和紙のマスクケースへの支援をお願いします」(2020年09月06日)

 そのプロジェクトが、本日よりスタートしました。
 以下サイトにアクセスすると、その詳細な内容と応援購入の方法がわかります。

 「日本人のたしなみに。京の技と女性の知恵が生んだ制菌和紙マスクケース」

 私は、2種類のケースがセットになった「標準マスクケース×1/立体マスクケース×1」(2,100円 税込)をお願いしました。

 柄は、以下の8種類の中から、「C青海波ブルー×金」にしました。

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@ストライプ柄
Aうすピンク地×変形市松に桜
B宇治色の青海波×桜
C青海波ブルー×金
D小豆色(あずきいろ)×盛金桜
E青紺×盛金桜
Fパープル地×小花
G切り継ぎ×古典柄

 10月末までに手元に届くとのことです。
 その日が楽しみです。
 みなさまにも、お薦めします。
 
 
 
posted by genjiito at 19:06| Comment(0) | ◎NPO活動

2020年09月09日

今日の記事はお休みです(9月-1)

 9月も、何かと慌ただしい月となっています。
 休養のため、今日の「鷺水庵より」の記事はお休みします。

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 これまで回遊魚と言われて来ました。
 マグロは泳ぎ続けないといけません。
 しかし、寄る年波を自覚する日々に、そういつまでも身体は持ちません。
 そこで、昨年からは何もしない日を毎月2回は作るようにしました。
 
 
 
posted by genjiito at 19:37| Comment(0) | *健康雑記

2020年09月08日

京洛逍遥(655)和菓子屋さんの看板の文字で遊ぶ

 昨日のことです。お昼ご飯を、河原町三条にあるスマートコーヒー店に行っていただきました。
 これまでに何度も足を運びながら、いつも待ち時間が長いので、またいつかと思ってコーヒーだけをいただいて帰ったことが何度もあります。
 最近は京都も観光客が激減したこともあり、運良く2階で食事ができました。
 私は、ハンバーグとオムレツをいただきました。

 その寺町通りに入る前に、京都市役所に面した御池通りで、こんな看板を見かけました。

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 近寄っても、書かれている文字が読めません。

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 右側の「亀屋」まではどうにか読めても、その左側の2文字は見当もつきません。
 なかなか粋な塀沿いに、寺町通りの商店街へと回り込みました。

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 ようやく、お店の名前がわかりました。「亀屋良永」さんだったのです。
 街中で、このような不思議な文字が書かれた看板をよく見かけます。
 その、読めない文字がわかった嬉しさは格別です。
 飲み屋さん街の看板に限らず、こんな街歩きの楽しさもあります。
 和菓子や和紙のお店の文字は、いろいろとあります。
 フラリとお越しになった折に、京の街中で文字遊びをしてみるのも一興かと思います。
 
 
 
posted by genjiito at 18:39| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月07日

京洛逍遥(654)賀茂川の鷺と鴨たち

 颱風が九州を北上中、九州地方の様子が気がかりです。

 今回は影響が少ない京洛では、玄関先の花に蝶が停まっていました。

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 賀茂川は曇り空ながら穏やかでした。
 雨が少ないことが、水面から飛び石が顔を出している具合からわかります。

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 鷺も鴨も、餌探しで大忙しです。

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 これから、このまま秋を迎えられたらいいのですが。
 
 
 
posted by genjiito at 20:53| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月06日

京手染め友禅和紙のマスクケースへの支援をお願いします

 9月2日(水)に、「京洛逍遥(653)マスクケースのこと2題」(2020年09月02日)という記事を書きました。
 みなさんいろいろとお考えだったようで、クラウドファンディングの"マクアケ"でマスクケースが販売される、という情報が入りました。しかも、京都で『源氏物語』を読む会でお世話になっていたワックジャパン(WAK JAPAN)からです。現在は新型コロナウイルスのために休会となっている「紫風庵」での三十六歌仙の勉強会も、ワックジャパンの小川さんのご紹介をいただいて始まりました。

 ワックジャパンオリジナルのマスクケース「たしなみ」のことは、ワックジャパンのホームページ(http://wakjapan.com/jp/)の冒頭に掲載されています。
 このマスクケースは、9月10日(木)14時に販売がスタートするそうです。

https://www.makuake.com/project/wakjapan/

 ↑ 上記のURLは販売スタート時間よりご覧いただけます!

 ワックジャパンは、京都での本物のおもてなしを提供しておられる、貴重な文化体験ができる社会活動です。その一環としてのマスクケースも、多くの方々に拡がることを楽しみにしています。
 このブログをお読みいただいているみなさまにも、ご紹介かたがたご協力をお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 21:19| Comment(0) | ◎NPO活動

2020年09月05日

藤田宜永通読(39)『失踪調査』

 『傑作ハードボイルド/探偵・竹花シリーズ 失踪調査』(藤田宜永、光文社文庫、1998年7月)を読みました。

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■「苦い雨」
 台湾が日本の植民地だった頃にお世話になった山浦先生を探してほしい、という依頼のために夫婦が竹花の探偵事務所にやって来ます。日本に滞在する4日間のうちに探してほしいとも。
 話には、語ろうとする力が感じられません。人間関係が甘いのは、先生と教え子という関係に頼ろうとするところにありそうです。偽金作りや密輸のことが宙に浮いてしまっています。【1】

■「凍った魚」
 漁業法違反で全国に指名手配中の飛島を、ロシア人の弁護士から依頼されて探すことになりました。
 シベリア抑留のことが、何度か出てきます。藤田の作品によく出てくるネタの一つです。例えば、こんな話として。
「収容所ってとこは、人の頭をおかしくさせるところなんだ。戦争の間、共産主義を憎みきっていた下士官あたりの中にまで、昔の言動が嘘のようにソ連の兵士におべっかを使い、同胞の捕虜に辛く当たる連中が出てきたんだよ。橋田もそのひとりだったんだがね。醜い、本当に醜い姿をわしは見せられた。だが、竹花さん、わしは、そういう連中に恨みなど持ったことはない。英雄など、この世には存在しない。誰でも、多かれ少なかれ、収容所時代は、何とかソ連側に胡麻をすろうとしていたんだ。わしも、いつも彼らの顔色をうかがってたよ。竹花さん、民主運動っての知ってるかい」
「いや」
「ようは、捕虜の民主化をやる運動だ。共産党の命令で、上官も一兵卒も皆、同じに振る舞えってわけだ。いいことだよね、本当にそうなれば。ところが、選挙で選ばれた奴らが、勝手なことを始めて、結局、軍隊時代と何も変わりはしなかった。何か問題が起こると、やはり、決着をつけるのは暴力だったね。日本に帰ってきたら、民主主義、民主主義って皆、嬉しそうな顔をしているのには、驚いた。わしなんか、民主主義と聞くと、収容所内で経験した民主運動を思い出し、嘘くさくってしかたなかったよ。まあ、これはわしの体験で、あとで聞いた話だと、収容所の全部がそうだったわけじゃないってことだけどね」(142頁)


 人間関係と絡めて、このシベリア体験が利用されます。上に引用した話の内容は、シベリアに抑留されていた私の父からもよく聞かされたことです。
 この話は推測ばかりで展開するので、読者は殺人事件の真相を探る楽しみはありません。【2】

■「レニー・ブルース」のように
 少女を探す話です。
 ストリップ小屋の話は、吉行淳之介のような感覚的な描写ではなくて、出演する人間のありようを描くだけです。味付けがないので、残念でした。
 また、後半に出てくる書道の筆は、推理話を盛り上げるどころか失望させるだけでした。アイデア倒れです。【2】
 
 
※付記
 本文庫本は、1994年4月に光文社から刊行された単行本の文庫化であり、2012年2月に「ハルキ文庫」からも刊行されています。竹花シリーズの第2冊目です。
 第1作となる『探偵 竹花 ボディ・ピアスの少女』(双葉社、1992年12月)との関係について、作者は本作の〔あとがき〕で次のように言います。

 「凍った魚」と「レニー・ブルースのように」も同雑誌(私注:「EQ」)に発表した作品だが、この二作の間に、同じ主人公の活躍する長編『探偵・竹花とボディ・ピアスの少女』(双葉社刊)を上梓した。「レニー・ブルースのように」の中に夏子という少女を追っていた時に起きた殺人事件、というくだりがあるが、これは、その長編で扱った事件のことを指している。
 長編のほうが先に本になったので、竹花はその作品から生まれた、と思っている読者も多いようだが、先ほども申したとおり、竹花は、切り取った盲腸の代わりに、作者に宿った探偵な
のである。
    一九九四年四月吉日    藤田宜永

    [初出誌および参考資料]
「苦い雨」―「EQ」(光文社)92年1月号
  「追跡、謎の運び屋たち」 NHK 89年
  「わが街 芝松本街の歴史」 芝松本町誌
「凍った魚」―「EQ」92年11月号
  「シベリア捕虜収容所の記録」 読売新聞社
  「国境の向こうの歳月| NHK
  「追跡懐かしいあの品を探せ!」NTV
  「占領軍の郵便検閲と郵趣」 裏田稔 日本郵趣出版
「レニー・ブルースのように」―「EQ」94年1月号
  「そこが知りたい〞通勤電車京葉線・途中下車の旅!=v TBS


 なお、『探偵 竹花 ボディ・ピアスの少女』については、本ブログの「藤田宜永通読(35)藤田宜永『ボディ・ピアスの少女』」(2020年01月11日)に勝手な感想を記しています。
 
 
 
posted by genjiito at 19:48| Comment(0) | □藤田通読

2020年09月04日

伊藤科研 第14回研究会「海外における平安文学」(オンライン開催)

 本日、科学研究費補助金基盤研究(A)「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(代表者:伊藤鉄也:大阪大学・17H00912)と、特別研究員奨励費「古典和歌の翻訳、および和歌と西洋詩の比較研究」(代表者:フィットレル・アーロン:大阪大学・19F19302)の2つの科研の合同研究会を、オンラインで開催しました。
 フィットレル先生は昨日に続いてのオンライン会議です。しかも、今日は箕面キャンパスにある私の研究室にお越しいただき、こちら側のメンバーの技術支援や指導もしてくださいました。
 重ね重ねのご協力に、この場をかりてあらためてお礼を申し上げます。

 さて、本日のプログラムは以下の通りでした。

・日時:9月4日(金) 13:00~15:00
・開催方法:Zoomによるオンライン開催
・参加方法:事前申し込みが必要
・発表、報告:(敬称略)

 (1)研究発表
  「『百人一首』のハンガリー語訳注作成とハンガリーかるた会の草創について」
    [フィットレル・アーロン(大阪大学)/カーロイ・オルショヤ(同志社女子大学)]

 (2)研究報告
  「翻訳機を使った翻訳についての調査報告」
    [吉見さえ(大阪大学4回生・伊藤科研 技術補佐員)]

 (3)研究報告
  「伊藤科研所蔵書籍の分類とデータベース化」
    [吉村仁志(同志社大学4回生・伊藤科研 技術補佐員)]


 なお、開催にあたっては、次のお願いの文章を掲示しました。
 今後の開催において参考となるように、以下に引用します。

・ご参加にあたってのお願い

1.参加していただくためのZoom会議のリンク情報を第三者と共有すること、またSNS等への投稿はなさいませんよう、お願い申し上げます。

2.ご参加の際には、Zoomでの表示名(少なくとも苗字)をお申し込み時のお名前と一致するようにしてください。

3.発表・報告中は、マイクを「ミュート」に設定していただきますようお願いいたします。
(ご希望により、「ビデオ」をオフにしていただいても構いません)

4.発表・報告の後に、それぞれ質疑応答の時間を設けております。ご発言の際にのみ、マイク(またはマイクとビデオ)をオンにしてください。

5.研究会は録画・録音し、伊藤科研のホームページ「海外における平安文学」及びフィットレル・アーロン先生のブログ「日本古典文学の多言語翻訳」に掲載させていただきます。プライバシー保護のため、参加者の顔が映らないように配慮して掲載いたしますので、ご了承ください。
 また、掲載にあたりましては、パスワードで保護し、不特定多数には公開されないようにする予定です。ただし、録音データの公開をお断りの場合は、ご連絡ください。


 この最後の項目〔5〕に掲げたように、後日この研究会の内容はホームページ[海外平安文学情報](http://genjiito.org)などで公開しますので、ここで本日の内容についての私からの細かなコメントは控えます。

 3件ともに報告が中心となるものであったために、例示されたものが具体的でわかりやすい発表でした。その意味では、報告を聞くという形となり、質疑応答になりにくい内容だったとも言えます。この点は、参加者の吉海直人先生からも指摘があったところです。今後の反省点とします。
 吉見さんと吉村くんの報告は、学部生とは思えないしっかりとした堅実な内容でした。共に大学院への進学を目指しているだけに、2人の若者のこれからの成長が、大いに楽しみになります。これを一つの契機として、さらに調査や研究のおもしろさと楽しさを体感してもらえたら幸いです。
 本科研も、あと半年で終了となります。来春以降は、この膨大な成果物としての翻訳本やホームページに収載しているデータベースを、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉に管理してもらうことになります。若い世代が今後とも数十年は引き継ぎますので、これまでと変わらぬみなさま方からの情報提供や研究協力を、よろしくお願いします。
 本日の参会者は18名でした。いつもは10人くらいで開催している研究会です。対面よりもオンラインの方が参加してもらいやすいようです。今後は、両面での成果報告会となるように計画していきますので、変わらぬご支援とご協力をお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 18:52| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月03日

フィットレル先生の研究会・ワークショップに zoom で参加

 今日は終日、大阪大学のフィットレル先生の研究会・ワークショップ「世界の中の和歌―他言語翻訳を通して見る日本文化の受容と変容―」の Zoom会議に参加しました。

 午前の部は10時からの開始でした。しかし、大阪観光大学のネットワークと悪戦苦闘しているうちに、30分もロスをしてしまいました。

 意見交換の中で、「かっこう」と「ほととぎす」の各国の理解の違いに興味を持ちました。そこから、〈鳥の文学〉の比較研究という可能性もおもしろいと思いました。今日は、異文化コミュニケーションのテーマが、数多く提起されました。
 私が現在取り組んでいる科研、「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)は、翻訳本を中心とした異文化コミュニケーションに関する研究です。共通点が多いだけに、興味が尽きません。
 ただし、私がいた部屋はネットの環境が思わしくなく、映像と音声が途切れ途切れだったために、話題に集中できませんでした。
 午後もネットの環境は改善されません。ようやく解決策を見いだした頃は、すでに終盤でした。残念無念です。

 参加なさっていた30人近くのみなさま、お疲れさまでした。
 終了時に、お詫を兼ねて次のコメントを残しました。

一日中、途切れ途切れの画像と音声の中で右往左往しながらの研究会参加となりました。
何も反応できず、大変失礼しました。
フィットレル先生、今回のイベントを後で再確認できるように、編集をよろしくお願いします。


 次回を楽しみにしています。
 また、明日の私が主催者となる伊藤科研の研究会も、今日の研究会と同じ形式です。
 どうぞよろしくお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 23:04| Comment(0) | ■科研研究

2020年09月02日

京洛逍遥(653)マスクケースのこと2題

 マスクが日常的に手放せない日々となっています。
 2020年9月1日の京都新聞に、茶道具を制作している京指物師で伝統工芸士の大谷普賢さんが、スギ板でマスクケースを創作されたというニュースが掲載されていました。スギ特有の香りはもとより、木目の凹凸を強調する「浮造り加工」を施すことで、手触りと美しさが特徴となっているそうです。コロナ収束後は金封入れにもなるようです。

 マスクは、食事の時などには外します。そんな時に、マスクの置き場や置き方に困ることがあります。確かに、マスクケースは必要です。

 先日、京都駅の近鉄名店街 みやこみちにある「マールブランシュ 八条口店」に行ったところ、春先にリニューアルしたとのことで、奥がゆったりとした喫茶コーナーになっていました。そして、席に着くや否や、紙製の簡単なマスクケースがソット置かれました。

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 ちょっとしたことながら、思いやりの気持ちが伝わってきます。
 新型コロナウイルスに悩まされている今だからこそ、他のお店でもさまざまな工夫がなされていることでしょう。このマスクケースは、なかなかいいアイデアだと思いました。
 
 
 
posted by genjiito at 19:08| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年09月01日

淀屋橋から西天満を歩く

 大阪・西天満にある「はばたき綜合法律事務所」で開催された、学校法人明浄学院の理事会に出席してきました。
 今日は少し余裕を持って出かけたので、淀屋橋から大江橋を渡り、会場がある西天満までの道々を、いろいろスナップ写真を撮りながら行きました。
 帰りは、難波橋(な尓者ばし)を渡って帰りました。
 以下、気に入った光景を、気ままに選んで残しておきます。

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posted by genjiito at 21:12| Comment(0) | ・ブラリと

2020年08月31日

35年前の活字タイプライタ式プリンタの資料

 資料を整理していたら、珍しいものが出てきました。
 日本語タイプライタとパソコンが連動する、昭和60年(1985)当時としては画期的な製品です。「デルクプリンタ」という名前でした。発売元は日本タイプライターです。
 まさに、日本語を駆使する日本人ならではの発想の産物だといえます。
 この商品に注目したのは、当時、私は新設の高校で日本語タイプライタ部を立ち上げ、顧問をして生徒に日本語タイプライタの指導をしていたことも関係しています。パンライタと言う、日本語の活字を並べたものでした。コンピュータが社会に出現し、その印字をどうするかを試行錯誤していた時代の話です。
 コンピュータの草創期は、こんな豊かな発想を実現する人たちが多くいた、夢を実現する時代でもありました。

 このプリンタは、箱の中に仕組まれた活字のプレートが上下左右のみならず前後に動き回り、必要な活字の箇所を選び出して紙に押し付けて印字するものです。

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 それまで市中に出回っていたワイヤを使ったドット・インパクト・プリンタの概念をまったく打ち砕く発想に感激し、いてもたってもいられなくなりました。そこで、発売されてすぐに、その販売元であるランドコンピュータへ足を運びました。新大阪駅に近い西中島南方という地下鉄の駅の近くにあるビルに、35年前のちょうど8月末日の暑い日に行きました。その時、その会社に一緒に行ったのが、昨年から大阪大学で私が研究ができるようにしてくれたO氏です。人間は、いろいろなところでつながっていて、いろいろなことを一緒にやってきたことを感慨深く思い出しています。

 さて、このデジタルとアナログが合体したプリンタは、目の前でボコボコと音を立てて文字を打ち出してくれました。常識を打ち破るものだったので、大きな感動を受けたことは、今でも忘れません。
 印字テストも今回出てきたので掲載します。上段がこの「デルクプリンタ」での印字。下段が、同じデータを、当時一般的だった8ピンのドットプリンタで印字したものです。

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 このプリンタに目を付けたのは、『源氏物語別本集成』を刊行するのに、版下を自宅で作成してオフセットで印刷することを考えていたからです。最終的には、キャノンのレーザーショットにしました。しかし、この「デルクプリンタ」の印字品質の高さには、しばらく後ろ髪を引かれる思いでいました。
 ランドコンピュータを訪問し、実物を確認して、見積書をいただきました。日付は、昭和60年8月30日となっています。騒音や外字のことなどで、結局は発注しませんでした。記念すべき見積書なので、掲載します。ワープロソフトは、「松」から「一太郎」に移行した時代であることが、備考欄から伺えます。

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 以下に、その時にランドコンピュータからいただいたパンフレットを掲載します。コンピュータの歴史を記述する上で、これらは貴重な資料となることでしょう。

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posted by genjiito at 23:54| Comment(0) | ◎情報社会

2020年08月30日

利用者を一箇所に集めるロッカールーム

 今日は、お茶の稽古帰りに、東山駅の近くにある音の花温泉に行きました。ここは、広々とした露天風呂があるので、開放感に浸れます。夕陽を浴びながら、のんびりとしたひと時に身を委ねました。温泉も久しぶりです。

 それはそうとして、気になったことがあります。それは、入口でロッカーキーを受け取ってから、指定された番号のロッカーを使い出した時です。まもなく、別の方が私のすぐ右横のロッカーを使われます。少しすると、私の真後ろのロッカーに人が来て、また少しすると、その後ろの方の左横を使う方が来られました。あっという間に、4人の大人が、身体がぶつかるのを避けながら着替えをすることになったのです。ドアをいっぱいに開くと隣の方のドアが邪魔になるので、すみませんと言って狭め合います。

 ここは、そんなに混雑する温泉ではありません。

 さらには、帰る頃も同じ時間帯になるので、広いロッカールームのこの一角だけで、4人が相手のドアの開き具合に気を使いながら、どうもどうもと言いながらドアを開け閉めします。この広い部屋の中で、なぜ隣や後ろの方との接触に気を使いながら着替えるのか、不思議でなりません。
 このロッカールームは、150個のロッカーが並ぶ広い空間です。その中のピンポイントの一角に、利用者が固まって集められているのです。ソーシャルディスタンスなど無視というよりも、監視しやすいように一箇所に集中的に寄せ集めた、と言うしかない状況です。

 入口のスタッフは、自分が渡すキーの番号はわかっているのですから、場所を散りばめることなど簡単なことです。そうはしないで、キーの番号が連番になるように、一箇所に身体が触れ合うほどに利用者を集める意味は、どこにあるのでしょうか。

 このことは、スポーツクラブでもありました。今は自由にロッカーが選べます。しかし、以前は指定されたロッカーを使っていて、しばしば隣近所に利用者が同じ時間帯に集められていた、ということがありました。

 部屋を広く使いたくない、というのは、経営者側の都合によるのでしょうか。3蜜とはまったく逆の扱いを受けると、避ける方法がいくらでもあるだけに、その意図を知りたくなります。
 
 
 
posted by genjiito at 20:38| Comment(0) | *身辺雑記

2020年08月29日

読書雑記(294)小笠原敬承斎『誰も教えてくれない男の礼儀作法』

 『誰も教えてくれない男の礼儀作法』(小笠原敬承斎、光文社新書、2010年10月)を読みました。

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 あらたまった席に出ることや、これまでに出会ったことのない方々との面談が増えてきたので、正式な礼儀作法を確認しようと思っての選書です。

 本書には、約700年前の室町時代に確立し、「お止め流」として伝えられてきた小笠原流の礼法を本格的に紹介する初の試みである、という宣伝文句が付いています。また、門外不出の古文書からの抜粋を、一般の方々に対してここまで公開するのは初めての試みだ(5頁)、ともあります。しかし、そのような内容であるという実感は、私には読み取れませんでした。
 男に我慢を強い、慎みのある行動を求める内容です。今回の私の動機には、あまり得るものがありませんでした。一般的な内容に留まり、具体的な事例の紹介がなかったからです。執筆の意図と私の求めるものが一致しなかったのは残念です。

 その中でも、目が見えない人に対する記述には、私の興味と関心から注目しました。その説明が、私にはよく理解できなかったからです。著者は、実際に目が見えない方のお世話をなさったことがあるのだろうかと。ご自身の想像の世界でおっしゃっているようにしか読めませんでした。

 伝書には次のように説かれている。

 座頭の案内者する事。右の袖をひかえて出でその座のおとなしき仁躰 高下を云いて聞かすべし

 目の不自由な方を案内するさい、その方の手を引いて差し上げるような行為は、かえって目の不自由さを強調してしまう可能性がある。
 そこで、案内する人は、自分の袖を目の不自由な方が持って歩けるように少々後ろに引き、目立たずに案内することにつとめた。
 さらに、ここでいう「おとなしき仁躰」とは、その席にいらっしゃる高貴な方のことを指す。目が不自由なゆえに、立場の高い方に対して、まったく違う方向に視線を傾けてしまうなどという失礼がないように、またその動作によって目が不自由だということを目立たせてしまわないように、その方が座についたときに向かって左側、右側にどなたがいらっしゃるのかをさりげなく伝えた。それによって、正しい方向でお辞儀をすることができたのである。

 「取り回し」も相手や状況によって略する

 目の不自由な方への気遣いに関して、別の箇所には、

 始めより座頭の引くように持ちて出で候てもよきなり。大方この趣然るべきなり。座頭の前にて取り直し候も如何にて候

 とある。相手に物を渡すさいには、取り回しといって、まず物の正面を自分に向けて持ち、さらに相手へ正面が向くように回すことが礼儀とされているが、目の不自由な方に対しては、その動作を省くことを薦めている。目の不自由な方に、一辺倒の考え方で取り回しをすることは、かえってその取り回しの間が、目の不自由さを目立たせてしまいかねない、というこころ遣いからの振る舞いである。
 身体の不自由な人と出会ったとき、どのような気持ちで相手に接しているだろうか。もちろん、健康に生まれ、何不自由なく動くことのできる人と比べ、身体に障害を持った人は想像もできないほどの苦労や悩みがあるだろう。しかし、苦労されているだけに、健常者とは比べものにならないほど、はるかに強いこころを持っている人も多くいらっしゃると思う。

 本当に相手を思いやる気持ちがあるのならば、相手の不自由さが目立たないように、というこころ遣いからなる立ち居振る舞いが大切なのである。
 これは礼法全体に共通することであるが、すべての作法の根底には相手を大切にするこころが存在するからこそ、相手や状況によって作法を略すことができる。しっかりと作法の心得を身につけたうえでの礼の省略は、相手に不快感を与えることなく、さらにやさしい立ち居振る舞いに通ずるということを読者の方々にご理解いただきたい。(85〜87頁)


 この文章を読んで、示される例の意味がよくわかりませんでした。ここに書かれていることが、目が見えない方々を思いやる気持ちからの対処なのでしょうか。憐れみの気持ちと同情の視線に加えて、押しつけがましさも伝わってきたからです。私には、大いに疑問を感じた礼法の説明文でした。
 また、本書には図がまったくないので、語られている動作が具体的にイメージできません。
 著者は、男の礼儀作法は武士の心得が基本である、という立ち位置で語っておられます。しかし、それは語る時代が違いすぎるのではないでしょうか。想定されている読者と、語る意図が、うまく伝わってこず、また今後の参考になる情報が読み取れませんでした。【1】
 
 
 
posted by genjiito at 23:48| Comment(0) | ■読書雑記

2020年08月28日

何もしない日(8月-2)

 相変わらず慌ただしい日々を送っています。
 今日は、何もしない、何も考えない1日とします。

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 これまで回遊魚と言われて来ました。
 マグロは泳ぎ続けないといけません。
 しかし、寄る年波を自覚する日々に、そういつまでも身体は持ちません。
 そこで、昨年から、何もしない日を毎月1〜2日は作るようにしています。
 
 
 
posted by genjiito at 19:17| Comment(0) | *健康雑記

2020年08月27日

次世代のコミュニケーションツールのこと

 現在も私は、毎日300〜500通のメールをチェックしています。
 これは、東京にいた頃から続いていることです。
 一通を1分で読んでも、5時間以上かかります。
 大阪観光大学に来てから、さらに50通以上のメールが毎日上乗せされました。
 これまでもそうだったように、荒っぽいとは思いながらも、実際には1件につき5秒というペースで読み流しています。
 基本的には、発信者とタイトルと冒頭文と末尾だけを見ています。添付ファイルが一番難儀です。
 1割くらいのメールに返信を書くので、毎日3時間ほどの時間をメールの対処に充てています。
 もし私からの返信が遅い場合は、読み飛ばしたせいだと思われますので、催促や確認を遠慮なくしてください。よろしくお願いします。
 持論ながら、Gmailなどの電子メールも、レガシーなコミュニケーションツールとなりました。
 次世代のコミュニケーションツールとして、「Slack」などをみなさんに私は勧めています。
 ハードウェアは、「ポケベル→ガラケー→スマホ」と来たので、次は何でしょうか。
 私は、健康管理用の「ウォッチ」が大きく化けるのではないか、と思っています。
 ひ弱な身体を騙し騙し日々を過ごす私は、手にはアップルウォッチを巻いています。心拍数のみならず、体温、体重、などを常時記録しています。病院に担ぎ込まれた時に、検査に役立つ情報は、この腕時計に詰まっています。その意味からも、今後は心臓や血糖値などを監視してくれると大助かりです。実際には、アメリカではこうした分野がすでに実用化されているそうです。
 なお、健康管理以外では、メール、大事な人との位置情報の共有、タイマー、呼吸、とっさの録音、などなど、幅広く活用しています。膨大な量のメールがどうにか捌けているのは、このアップルウォッチでこまめなチェックができているからです。ただし、後で返事をしようと思っていても、つい忘れていて迷惑をかけ通しです。申し訳ないことです。
 それはさておき、この時計の日本での進化を、大いに楽しみにしています。
 特に医療関係の権利問題は、一日も早く解決して実用化に踏み切ってほしいものです。
 
 
 
posted by genjiito at 20:26| Comment(0) | ◎情報社会

2020年08月26日

読書雑記(293)船戸与一『鬼畜の宴』

 『ゴルゴ13 ノベルズU 鬼畜の宴』(船戸与一、小学館文庫、2017年6月)を読みました。

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 アマゾンで凄惨な殺戮が行われる場面から始まります。その仕掛け人がいかに非情な人間であるかを象徴するものです。
 その話の展開として、ゴルゴ13とスパルタカスの対決が、ローマのコロッセオで設営されます。しかもそれが、中継されるのです。作者は、この現場をことばで表現することに挑戦しています。その迫力は、ことばだけではなかなか伝わりにくいようです。
 勝ったゴルゴ13にスパルタカスが言います。道楽のために人間の命を弄ぶ3人の鬼畜を始末してくれと。それも160万ユーロで。その様子を中継で見ていた3人は、マフィアによって身を守ろうとします。
 背後には、シエラレオネの孤児を守る話も展開しています。話は、イタリアから南アフリカに飛びます。マザー・ミランダへの誕生日のプレゼントが3万ヘクタールの土地です。シエラレオネの子供たちの役に立つものです。この辺りは、もっと語ってほしいところでした。
 全体的なまとまりがないのは、原作が劇画だということに起因します。あまり完成度は高くありません。作者の苦労が偲ばれました。【1】
 
 
 
posted by genjiito at 22:24| Comment(0) | ■読書雑記

2020年08月25日

大阪大学への爆破予告で早々の帰宅

 大阪府教育委員会宛てに、大阪大学を含めた複数の機関に対して、「本日16時33分」に爆破するとの予告メールがありました。これにより、『本学等への爆破予告の対応について』により、大阪大学の箕面キャンパスにおいて私が科研の用務で使用している研究室に、問題の不審物がないかどうかの点検をし、国際教育交流センター係に報告書を提出してもらいました。
 学生や教職員及び関係者の安全を最優先との方針で、さまざまな対応が迅速に取られていました。

 午後1時には研究室から退出(帰宅)するように、とのことでした。その際、「特別休暇(その他:有給・時間)」の申請を、とのアドバイスもありました。
 阪急バスと近鉄バスは、一部運休や乗降場所の変更などの処置がとられました。私は、阪急バスを利用しています。

 来週の伊藤科研の研究会では、zoomを使ったリモート研究会を開催します。そのため、今日は、共同開催者であるフィトレル先生に私の研究室に来ていただき、そのセッティングなどの指導をしていただいていた時と重なる非常事態です。慌ただしく打ち合わせもどうにか終わるとすぐ、帰宅のために研究室の真下にある「阪大外国語学部前」のバス停から出発したのは、12時53分でした。1時までに箕面キャンパスから出るためには、これしか方法がありません。

 現在、私が集めた情報によると、昨日24日を指定した爆破予告は、東京の東京工業大学。
 今日25日を指定した爆破予告は、大阪の大阪大学・関西大学、兵庫の関西学院大学。
 明日26日を指定した爆破予告は、京都の立命館大学・龍谷大学・京都産業大学・京都橘大学があります。
 地方の自治体にも、こうした爆破予告がいくつもなされているようです。
 この対策は、難しいことが多いとのことでした。
 困難であっても、とにかく事無きを得て、被害のないことを祈るのみです。
 
 
 
posted by genjiito at 23:40| Comment(0) | ◎情報社会

2020年08月24日

京大病院で身体のチェック

 2ヶ月に一度の身体検査の日です。
 私は、自宅と京大病院にいる時が、一番気持ちが落ち着きます。何があっても、この2箇所にいる限りは、生きながらえることができると信じているからです。
 先月から新たな仕事を抱えることとなり、周りから身体を気遣っていただいています。見るからにポッキリと折れそうな貧弱な身体なので、みなさまが心配してくださるのです。ありがたいことです。
 もっとも、見た目とは違い、意外と元気です。それは、体調が少しでもおかしいと、すぐに自宅近くのかかりつけ医である那須医院に駆け込むか、大ごとになりそうなときにはすぐに京大病院に連絡をするからです。5月末の深夜の大手術も、対応が適切だったことと、幸運が重なって命拾いをしました。ためらわずに病院へ行く、というスタイルを通し続けています。

 今日の京大病院での検査と診察は、いつも通りに血液検査からです。2つの科の検査があるので、大量の血液が吸い取られます。
 昨夜から絶食なので、採血が終わるとすぐに病院内のレストランに駆け込みました。いつもの和朝食を、今日は15分で完食です。これは新記録です。私は、朝は1時間、夜は3時間をかけて食事をいただきます。そのため、今日のようなことは滅多にありません。もっとも、この後に胸焼けがして気分が悪くなりましたが。調子がいいからといって、無理は禁物です。

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 血液検査の結果は1時間ほどで出るので、この食事時間がちょうどいいのです。今日は時間が余ったので、いつもの秘密の読書エリアで本を読みながら診察を待ちました。
 まず、糖尿病・内分泌・栄養内科です。問題のヘモグロビン A1cは「7.2」で、前回と同じでした。「7.5」にならない限りは、このままの生活でいいそうです。

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 このグラフを見ていると、大阪観光大学に2017年4月に行き、その年の12月から血糖値が上がり出し、大学を追い出される直前の2019年3月までの1年半は、大変な心労が重なる生活をしていたことが見て取れます。詳しくは、ブログの記事と照合すればいろいろなことがわかります。数値は正直です。

 さて、今日の血液検査の結果は、血糖値以外は何も問題はありません。とにかく安定しているので、このままの食生活でいい、ということです。
 前回いただいた栄養補給の「エンシュア」という缶入りのドリンクは、飲むと必ず下痢をします。それは、脂肪分が多いためだそうです。そこで、今度は別の「エレンタール」を処方してくださいました。これは、粉を溶かして飲むものです。この粉に、味を付けるフレーバーを加えます。これからの効果のほどを、大いに楽しみにしましょう。

 続いて、消化管外科です。5月末日に緊急手術をして以来、順調に回復しています。特に問題はないので、今日で終診となりました。急激な腹痛が起きたら、その時に考えてくださいます。何かあったら遠慮せずにいつでもお越しください、と一風変わったお誘いを受けました。

 こうして、頼りない身体と付き合いながらも、こまめにメンテナンスをしていることもあり、大事に至らずに日々を送ることができています。周りのみなさまには、感謝ばかりの毎日です。
 
 
 
posted by genjiito at 23:05| Comment(0) | *健康雑記

2020年08月23日

京洛逍遥(652)七條甘春堂さんの掛け紙に書かれた和歌のこと

 昨日、京都国立博物館で開催中の、西国三十三所の特別展を見に行ったことは、昨日のブログに書いた通りです。
 その帰りに、博物館のすぐ東横にある、京菓子屋の七條甘春堂さんに立ち寄りました。
 特別展に関係する「西国三十三所草創1300年」のシールを貼った京麩焼きのお菓子があったので、抹茶のわらび餅と一緒にいただきました。

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 そのお菓子を入れて手渡された袋に、『源氏物語』の「若紫」の巻に出てくる和歌が書かれています。

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 この和歌を、私がかねてより提唱している「変体仮名翻字版」で翻字すると、次のようになります。

手尓つみて
  いつし可も見む紫の
 ね尓通いける
    野辺の若草


 以前は、この和歌の文字表記が一文字だけ間違って書かれていたことを思い出したので、包み紙である掛け紙がないかと聞くと、今は和歌を書いたものは使っていないとのことで、藤の花が描かれたものを見せてくださいました。

 記憶が、今からちょうど3年前に溯ります。

 日比谷図書文化館で源氏の講座があった、2017年9月10日のことでした。
 受講生のお一人から、変体仮名混じりの文字で記された掛け紙を手渡され、そこに書かれている和歌について質問がありました。この和歌の文字「紫つね尓」は間違っていませんか、と。

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 これも、「変体仮名翻字版」で翻字しておきます。

手につみて
 い徒し可も見む
紫つね尓
  通ひける野辺
       の
      若草


 この和歌の3行目「紫つね尓」は、正しくは「紫[の or 能]ね尓」とあるべきです。
 諸本の本文を調べると、すべてが「紫の」となっています。「紫つ」は一例もありません。
 そこで、3年前の秋に私は七條甘春堂さんの所へ行き、このことをお尋ねしました。すると、会社の役員の方に問い合わせをしてくださり、後日返答をいただくことになりました。
 結果は、和歌を書いていただいた方が偉い書家の方なので、書き直しはお願いしにくい事情をご理解ください、ということで終わりました。その翌年は、まだこの掛け紙の文字はそのままでした。そして昨日、掛け紙には和歌はなく、手提げ袋の文字が書き変わっていることを知りました。
 あまり追求しても、との思いから、3年前にはこのブログには報告しませんでした。しかし、今は書き変わっているので、こんなことがありましたということで、ここに記録として残しておきます。
 
 
 
posted by genjiito at 20:31| Comment(0) | ■変体仮名

2020年08月22日

京洛逍遥(651)京博の「特別展 聖地をたずねて」に行く

 昨日の京都市の最高気温は 38度。今日は熱暑とはいえ心地よい風が吹いていたので、最高気温は 35.9度とやや(?)過ごしやすい天気でした。
 いろいろな仕事が一段落したこともあり、気になっていた京都国立博物館で開催中の西国三十三所の特別展を見に行きました。今回は、「西国三十三所 草創一三〇〇年記念 聖地をたずねて 西国三十三所の信仰と至宝」というタイトルが付いています。
 南門入口には、大きな看板が出ています。

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 風格のある旧館の明治古都館は、いつ見ても気持ちが引き締まります。

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 今回の会場となっている平成知新館の入り口から西の方角、京都タワーを遠望しました。時代の層が畳みかけるように視界に入ってきます。日本の伝統文化を体験できるワックジャパン(WAK JAPAN)の「京都和心館」(http://wakjapan.com/jp/facility_category/kyoto-washin-kan/)は、このすぐそばにあります。すみません、しばらくご無沙汰しています。

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 会場入口で消毒をするテーブルの横に、新型コロナウイルスの対策に関するこんな掲示がありました。追跡サービスは、次第に普及しつつあります。

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 すぐに図録をいただきました。

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 今回私がお目当てにしている仏像は、この図録の表紙にもある次の3体です。いずれも、展示替えのない仏様だったので、しっかりと見てきました。

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 上が、京都・醍醐寺の十一面観音立像。
 右下が、兵庫・圓教寺の如意輪観音座像。
 左中が、滋賀・宝厳寺の聖観音菩薩立像。

 とにかく、充実した展示でした。お経の文字を見るのは目が疲れるので、流すようにして見て回りました。
 見終わってから、出口のところに休憩できるスペースがありました。あまり人目を引かないエリアなので、ほとんど気付かれないままにみなさんはお帰りになります。

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 ここのベンチに座って外を眺めていると、何とも別世界の中に自分がいる錯覚に陥ります。このベンチでの休息はお勧めです。
 
 
 
posted by genjiito at 21:33| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年08月21日

京洛逍遥(650)京都の伝統行事がわかる『京都の祭り・行事』(無料配布中)

 『京都の祭り・行事 −京都市と府下の諸行事』(京都ふるさと伝統行事普及啓発実行委員会編、A4版、48頁、令和2年3月、無料配布)という冊子をいただいて来ました。

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 カラー写真を豊富に使った、貴重な記録集です。
 以下に目次をあげます。
 興味と関心をお持ちの方は、京都市役所か市内の観光案内所へ行けば無料でいただけます。
 河原町三条の観光案内所にはなかったので、京都駅の連絡通路にある観光案内所でいただきました。
 この冊子は、いろいろなイベントで配布されたようなので、いつまで残部があるのかはわかりません。
 旅行がままならない新型コロナウイルス禍というご時世なので、何かの折に京都に立ち寄られたら、観光案内所で念のために聞かれたらいいかと思います。

凡 例
ごあいさつ
目 次
1 京都市の祭り行事
   一乗寺藪里の伝統行事
   地蔵院の大般若会
   久多のどんど……
   宮座行事が今も生きる上一乗寺 − 神弓祭と遷御祭
   知られざる「御千度」
   菱妻神社の千種祭
   宝泉寺のお経くり・虫送り
   久我神社のお百灯
   広河原の観音堂での盆行事
   即成院二十五菩薩お練り供養法会
   北野天満宮瑞饋祭
   槌屋町の祇園御火焚祭
   コラム 民俗文化財としての「京都五山送り火」

2 府下の祭り行事
   囲垣祭
   宝積寺の鬼くすべ
   オシマ参り
   佐古の野神神事
   口司の虫送り……
   城屋の揚松明……
   石清水祭
   間人の秋祭り
   荒見神社祭礼
   白山神社の秋祭り
   木津御興太鼓祭
   田山花踊
   コラム 祭りが行われる縁日の由来
   コラム 「伝統文化親子教室」のすすめ

3 井上頼寿が残した記録
   井上頼寿 −京都の祭り,民俗を調べた人
   井上頼寿旧蔵資料 −京都の祭り,民俗の記録
   やすらい祭
   木津御輿太鼓祭
   宝積寺の鬼くすべ(追儺)

4 資料
   資料1 京都府「祭り・行事調査」とその着眼点
   附 調査票
   資料2 展示の記録
   資料3 京都ふるさと伝統行事普及啓発実行委員会について

 
 
 
posted by genjiito at 20:35| Comment(0) | ◎京洛逍遥