2020年07月14日

何もしない日(7月)

 7月も、何かと慌ただしい月となっています。
 今日は、何もしない、何も考えない1日とします。

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 これまで回遊魚と言われて来ました。
 マグロは泳ぎ続けないといけません。
 しかし、寄る年波を自覚する日々に、そういつまでも身体は持ちません。
 そこで、昨年からは何もしない日を毎月1〜2日は作るようにしました。
 
 
 
posted by genjiito at 19:38| Comment(0) | *健康雑記

2020年07月13日

京洛逍遥(639)疫病退散を願い八坂神社へ

 今年は祇園祭の巡行が中止になったことに伴い、いつものチマキを手に入れることが難しくなりました。ネットでの注文は何事においてもしない主義なので、実際に頒けてもらえる場所に行くしかありません。
 いろいろと調べると、明日からの配布開始が多い中で、祇園祭の本家である八坂神社はすでに護符などの授与所でいただけることがわかりました。
 小雨の中を八坂神社へ行き、「蘇民将来子孫也」と唱えながら悪疫退散の茅の輪くぐりをし、無事にチマキをいただきました。

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 小腹が空いたので、四条大橋のたもとの壹銭洋食屋さんで食事をしました。

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 店内にある何体かの人形には、ハッとさせられます。今日は、黒木瞳さんと相席です。店内、いたるところに遊び心があるので、大いに楽しめます。

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 四条大橋の袂の南座は何度か紹介しました。しかし、出雲阿国の像は、写真に撮っていなかったように思います。

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 四条大橋から上手の三条大橋を見ました。鴨川の水は引いています。

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 川下は段差の関係か、少し波立っています。

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 祇園祭の賑わいがなくて、四条界隈はもの足りません。しかし、今は感染被害が広がらないように、お祭りの本義である疫病退散をお祈りすることしかありません。
 八坂さんのお力にすがることにしましょう。

 玄関には、昨年いただいた南観音山が飾ってあります。1年間、ありがとうございました。

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 早速、いただいたばかりの八坂さんのチマキを飾りました。

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posted by genjiito at 21:01| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年07月12日

休日にもかかわらず北浜で仕事

 このところ降り続いていた雨も、今朝はすっかり上がりました。賀茂川と高野川が合流する地点に架かる賀茂大橋は、橋脚に及ぶ水嵩がグッと低くなっています。まだ油断は禁物ながら、ひとまず峠を越したようです。

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 京阪出町柳駅からの電車は、日曜日ということもあってか、ガラガラでした。新型コロナウイルスへの対策が、適度に新しい生活規範を作り出しているようです。
 今日の行き先である北浜駅周辺は、私が好きな高田郁の小説の舞台です。『みをつくし料理帖』や『あきない正傳 金と銀』のシリーズでは、話の起点は大阪の高麗橋です。
 地上に出ると、付近の案内図が浮き出し文字による銅版のパネルとして置かれていました。

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 表示されている文字は漢字ばかりなので、目が見えない方々は手も足も出ないものです。おのずと、障害者への配慮という問題に思いが及びます。この案内板は、ユニバーサルデザインの発想で作られたものではありません。それだけに、今後の改善策へのヒントが多くもらえます。
 すぐ近くにある、大阪取引所の前には、五代友厚の像が立っています。

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 時間があれば、ゆっくりとこの辺りを散策したいところです。しかし、今は大事な仕事に追われての移動中なので、またいつか、と諦めて目的のビルに入りました。
 
 
 
posted by genjiito at 21:05| Comment(0) | ・ブラリと

2020年07月11日

京洛逍遥(638)5ヶ月ぶりにスポーツクラブで泳ぐ

 連日の雨で、賀茂川は濁った水が大量に流れ下っています。
 北山方面は、このところ景色が変わりません。
 中洲の浮き島も、相当流されたようです。

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 北大路橋の下は冠水しているので通れません。通行禁止のコーンとバーが設置されていて、通れないようにしてあります。

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 さて、この前にスポーツクラブへ行ったのは、2月16日でした。あれから5ヶ月間、新型コロナウイルスのために自粛していました。やっと、本当に久しぶりに泳いで来ました。
 施設に入ると、こんな表示がされていました。

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 そして、その下にはタオルとバスケットがあります。

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 長い休館をへてやっと再開したと思ったら、こんなに創意も工夫もない感染対策に失望します。いったい何を検討していたのでしょうか。あまりにもあたりまえのことなので、呆れてしまいます。知恵者が誰もいなかったようです。これでは、小学校の児童会で検討したことに留まっています。これで、このスポーツクラブは、今後とも感染対策をして運営できるのでしょうか。今後の第2波と言われるウイルスの流行は、この程度の知恵と対策では乗り切れないことでしょう。また長期休館の後に閉鎖、というお決まりの流れが見えています。ここの会員をいつまで続けるか、また考え出しました。

 帰りは、北大路橋から下流を見ました。

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 如意ヶ岳の大文字山は、雲に覆われています。

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posted by genjiito at 20:39| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年07月10日

ハッチャンとメダカたち

 ここ数日、家を空けていました。
 ハリネズミのハッチャンと5匹のメダカたちは、元気に出迎えてくれました。

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 またしばらく我が家で、いろいろと世話をしてやれます。
 ハッチャンが病気をして、気を揉んだ時がありました。
 しかし、こうして元気になると、今にでも死ぬのではないかと心配したことが、今では嘘のように思い出されます。
 私と共に高齢者です。
 身体を気遣いながら、日々元気に過ごすことが一番です。
 私は、とにかく歩くことを心がけます。
 ハッチャンも、せっせと車輪を回しています。
 
 
 
posted by genjiito at 22:10| Comment(0) | ◎国際交流

2020年07月09日

最近私が飛行機で出会ったCAの方々

 このところ、観光に関して考えることが多くなりました。多分に新しい仕事の関係からです。
 観光学は未成熟だと考えていることを、職場で素直に口にしています。専門の方々からは、そのことに関していろいろと教えていただいています。そうなのか、と思う反面、観光学は今の新型コロナウイルスに関してどのような社会還元をしているか、と自問します。そして、やはり未成熟なのではないか、との思いをあらたにします。
 素人考えで恐縮ながら、今こそ、観光を学問として再構築する好機だと思います。
 このことを考えていくためにも、自分の体験から、検討する上で参考になる事例を集め出しました。そのメモ群の中から、以下には飛行機の中で出会ったことを、思いつくままにピックアップします。

 これまでに私は、キャビンアテンダントの方々のことを、このブログに何度か書きました。良かったことと、酷かったことを、最近の記事から5例だけ引きます。

 搭乗してすぐに、前の方の乗客が声を張り上げて口喧嘩が始まりました。周りには緊張感が走りました。アテンダントの方が数人で宥めて席を移動してもらい、何とか収まりました。すると、また別の席の方がアテンダントの方に食ってかかっておられます。またまた、4、5人のアテンダントの方が集まってこられました。旅の始まりの人もいれば、これで旅の最後となる人もいます。自分の国に帰るので、気分が高揚しておられるのでしょうか。(「関空から中国広州へ一ッ飛び」(2019年12月20日))

 
 
 帰りの飛行機は、相当古い機体でした。モニタのタッチパネルがなかなか反応しません。画面のコントラストがまばらです。隣のA席は空いたままで荷物を置けました。ただし、座席のシートが壊れていて、置いた荷物を動かすとシートも一緒に外れて下に落ちる仕掛け(?)のものでした。この席に誰か座ったら、大騒ぎになったことでしょう。また、私の目の前の物入れのポケットは、マジックテープが古くなっていて、物を入れようとして触ると、ベリッと剥がれて落ちました。使い物になりません。何も入れないようにしました。昔懐かしい、肘置きのカバーが捲れ上がり、中の配線が剥き出しのままで飛んでいた、某航空を思い出します。腕が感電するのではないかと、ハラハラして乗っていたことを思い出しました。
 そういえば、来るときに、女性アテンダントの方のダラダラした態度が気になっていました。だらしないのです。見たくない姿だったので、帰りはと見ると、今度はキビキビした方ばかりでした。当たり外れが大きい航空会社なのでしょうか。(「中国での国際集会を成功裡に終えて帰国の途に」(2019年12月24日))

 
 
 機内映画で「のみとり侍」を観ていた時でした。機器の不具合か、5分もしないうちに音が途切れ、画面が乱れ、そして画面が消えるのです。アテンダントの方に不都合を伝えると、モニタをリセットしてくださいました。しかし、それでもダメです。結局は、3回もコンピュータをリセットしても、やはりフリーズします。1時間以上もそんな状況だったので、もうこのフライトでの映画は縁がなかったのだ、と諦めかけていた頃でした。アテンダントの方が何とかしようとなさっていて、さらに強いリセット(?)をかけるとのことで、また待たされました。
 私がつまらなさそうにしていたせいか、週刊誌などをたくさん持ってきてくださいました。しかし、文字を読む気分ではなかったのでお断りし、このフライトではとことん寝ることにしました。それもまた旅ならではのこと。今回の旅では、よりによって帰りの飛行機で、初めてのトラブル発生です。しかも、信頼していたJALでのことなので、こんなこともあるさと寝ることにしたのです。
 少ししてから、最後部に一つだけ空いている座席のモニタは使える、とのことです。今回の席は非常口のま横で、足元が広い席でした。一番後ろということで、アテンダントの方も申し訳なさそうに提案なさいます。私は、映画さえ観られたらどこでもいいので、荷物を持って移動しました。
 映画「のみとり侍」は、最初の部分を4回以上も観たことになります。これは、おもしろい映画でした。
 その後はたて続けに、「終わった人」、「空飛ぶタイヤ」、「グレートウォール」を観ました。映画漬けの、13時間にわたる帰路となりました。
 飛行機を降りる時に、アテンダントの方3人が、代わる代わるお詫びの声をかけてくださいました。こちらが恐縮するほどです。かといって、しつこくはありません。これも、JALのいい所なのです。(「多くの難題課題をこなしてハーバードから無事帰国」(2018年08月31日))


 今回の航空会社はユナイテッド航空です。終始、アテンダントの方々の態度が不愉快でした。
 通路側にいた私の席に、3回も四角い金属製の運搬車をぶつけられました。よく膝頭が粉々にならなかったものです。食事の配膳にはナイフもフォークもなかったので、身振り手振りでないことを伝えました。食事の時に私が注文した飲み物は、よそ見をしたまま別の人に渡した後、その人が違うと言うとやっと私が手を挙げていることがわかるという始末。真横でサーブしていてこの醜態です。注意力が散漫です。隣の人が落とした枕は、サッカーよろしく蹴り上げてキャッチ。後ろの配膳エリアでは、アテンダントのみなさんが寄り集まって高笑い。その金切り声がうるさいこと。

 ユナイテッド航空には滅多に乗らないので、いつも大体こんなものなのでしょうか。日本の航空会社ではあり得ないことだと思います。自由を標榜される国の方々は、とにかく気ままに楽しく勝手に自分流で仕事をする、ということなのでしょう。こうしたことは書くとキリがないので、これくらいにしておきます。

 ヒューストンでウツラウツラしながら、成田行きの乗り換えで3時間ほど待っていたら、ゲートからの放送で私の名前を呼んでおられるのです。慌ててカウンターに行くと、あなたが最後だと笑っておられます。乗り遅れるところでした。この一週間の疲れが押し寄せて来ているようです。

 今度のユナイテッド航空のアテンダントの方は、ごく普通の対応でした。これから約14時間の空中輸送の身となります。
(中略)
 預けた手荷物は成田で受け取りました。そして、出発の時に借りたWi-Fiルーターを返却し、伊丹行きのANAに乗り換えました。
 アテンダントの方々の態度が、それまでの方々とは明らかに異なります。気にならないというか、ごく自然に対応しておられると思えるのです。日本を贔屓目に見てではなくて、安心感の質が違います。社員教育のせいでしょうか。受け止め方の違いなのでしょうか。
 何はともあれ、多くの成果を携えて、ごく普通に帰ってきました。(「ペルーから帰国の日のことと機中で観た映画」(2018年08月19日))



 機内では、子どもが2時間にわたって泣きわめいていたために、どっと疲れる旅になりました。その子はほとんど涙が流れていない、嘘泣きなのです。弟とゲーム機の取り合いをし、お母さんやお父さんの気を引くための駄々だと思われます。これだけ泣き騒ぐ子を、父親は座席で言い含めていただけでした。ますます声を荒げるだけで、聞くはずもありません。キャビンアテンダントの方も、着陸間際にあやしに来られました。それでも、もう火が点いているので、どうしようもありません。

 もしこれがJALやANAだったらどうだったのだろう、と思うと、このエア・インディアの対応は無策としか言いようがありません。搭乗者は、本当にいい迷惑です。これだけ迷惑をかける子どもと親を放置した航空会社の責任は大きいと思います。
 これまでの経験からも、エア・インディアは可能であれば乗りたくない航空会社の一つです。これよりも酷かったのはKLMでした。KLMについてはすでに書いたことなので、ここでは繰り返しません。(「ハイデラバードへの機内で子どもの迷惑な嘘泣き」(2018年03月02日))


 
 
 
posted by genjiito at 22:01| Comment(0) | ◎国際交流

2020年07月08日

京洛逍遥(637)濁流が直撃する賀茂大橋

 今朝の賀茂川と高野川の合流地点の様子です。賀茂大橋の橋桁が隠れそうです。

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 この水の勢いを気にしながら、京阪出町柳駅から電車に乗りました。

 今夜は旅先での一夜です。まさに、久しぶりの小旅行。
 ネット環境が整っていないので、何かと手間がかかります。
 全国の災害情報を気にしながら、明日の仕事の資料を整理しています。
 
 
 
posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年07月07日

京洛逍遥(636)水嵩が気になる今日の賀茂川

 全国各地で豪雨が甚大な災害を引き起こしています。
 目を覆うばかりの情報に接するたびに、新型コロナウイルスとはまた違う心配事に気持ちが揺れます。自然との闘いを実感する日々です。

 今日の賀茂川の様子を記します。

 北大路橋から北山を望みました。

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 中洲に樹木が生い茂って大きくなり、川を塞いでいた姿が一変しています。今日は水嵩が増したこともあり、浮き島もなくなり、一見してかつての水が豊かに流れていた時のように見えます。しかし、その水の勢いとその水の色は、穏やかに流れるいつもの川とは表情からして違います。何かに怒っています。

 北大路橋の下の散策路は、水が上がってきているので歩いて通ることはできません。
 左手奥の如意ヶ岳の大文字も、雨雲をいただいて靄っています。

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 カメラを左に振り、対岸の半木の道を撮ると、水の勢いがいつもと違うことが一目瞭然です。

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 比叡山の山頂も雲に包まれています。

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 今日の賀茂川は、静かに上流からの加勢を待つかのように、少し不気味な雰囲気を漂わせながら流れています。しばらく雨の予報なので、これで治まってくれ、と願うのみです。
 
 
 
posted by genjiito at 20:54| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年07月06日

中国語訳『春琴抄』8冊の表紙に関する情報

 科研費による「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(基盤研究A:17H00912)では、大阪大学箕面キャンパスの研究室を調査研究基地として、精力的に海外で刊行された翻訳本の整理などを進めています。
 そうした中でも、私が平安文学との関連で平行して調査収集している翻訳本の中から、谷崎潤一郎の『春琴抄』に関する中国語訳版8冊の整理が終わっているので、参考情報として以下に公表します。
 まだ、簡単な書誌と表紙を仕分けした段階です。それぞれの内容の比較検討は、今後の課題です。興味と関心をお持ちの方がいらっしゃいましたら、本ブログのコメント欄を通して連絡をいただければ、可能な限り研究に協力いたします。本の貸し出しはまだできません。しかし、研究室にお越しになって原本を調査なさることに関しては、お手伝いいたします。
 なお、この調査に関わっている伊藤科研の研究協力者全員に、この場を借りてお礼の気持ちを伝えます。ありがとうございます。今月に入ってからは、大阪観光大学のことがあり、なかなか連絡が密にとれていません。変わらぬサポートを、引き続きよろしくお願いします。

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【1】春琴抄:谭晶华・徐建雄/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 江苏凤凰文艺出版社
 ISBN978-7-5594-2744-1/232頁/150×215mm
 図版・付録(谷崎潤一郎略年譜)有り/参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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【2】春琴抄:刘子倩/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 江苏凤凰文艺出版社
 ISBN978-7-5594-1937-8/207頁/145×212mm
 カラー図版有り/参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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【3】春琴抄:吴树文/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 人民文学出版社
 ISBN978-7-02-012324-7/131頁/145×208mm
 図版・参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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【4】春琴抄:曹曼/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 天津人民出版社
 ISBN978-7-201-11828-4/86頁/146×215mm
 図版・参考文献無し/脚注有り/索引無し/2017年6月第1版 /中華人民共和国

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【5】春琴抄:廖雯雯/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 四川人民出版社
 ISBN978-7-220-10822-8/175頁/145×208mm
 序は廖雯雯/図版・参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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【6】春琴抄:林少华/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 北京联合出版公司出版
 ISBN978-7-5596-2402-4/191頁/133×190mm
 序は林少华/図版・参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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【7】春琴抄:刘剑/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 天津人民出版社
 ISBN978-7-201-13552-6/220頁/137×194mm
 図版・参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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【8】春琴抄:竺家荣/谷崎润一郎(谷崎潤一郎)
 北京联合出版公司出版
 ISBN978-7-5596-2805-3/202頁/136×195mm
 図版・参考文献無し/脚注有り/索引無し/中華人民共和国

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posted by genjiito at 19:53| Comment(0) | ■科研研究

2020年07月05日

京洛逍遥(635)三条東殿遺趾に建つ新装の新風館

 烏丸通の御池を少し下った所には、院政時代の三条東殿遺趾があります。

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 ここには、11世紀初めに藤原齊家の邸宅があり、その後、白河法皇・鳥羽上皇・後白河法皇は院の御所としました。待賢門院もここに住んでいました。平治の乱が勃発したのもここです。

 この場所に、商業複合施設の新風館がありました。それが、2016年3月に再開発のため閉館し、新型コロナウイルスのために遅れたとはいえ、今年の6月に新しくなってオープンしました。
 京都市営地下鉄「烏丸御池」駅の真上にある、木の香漂う建築です。

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 エレベータに乗ると、まずは戸惑いが起こります。

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 旧京都中央電話局と新築棟が結びついた外観も、見ごたえがあります。

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 中には、ショップ、レストラン、シネマなど、20店舗が入っています。
 ほとんどが若者向けのお店ながら、小物などは楽しく見て回れました。
 新しいランドマークの誕生です。
 
 
 
posted by genjiito at 19:59| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年07月04日

京洛逍遥(634)賀茂川の水位が心配です

 九州熊本の水害が気になり、刻一刻と情報が更新されるのを追っています。
 賀茂川のことも気になり、今日の散策ではおのずと水嵩を見ていました。

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 北大路橋の下は水嵩が散策路まで上がっているので、もうすぐ潜れなくなります。

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 足を延ばして、高野川まで行ってきました。
 比叡山は雲を被りながらも、京洛をしっかりと見守っています。

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 これから、不安定な気候が続きそうです。
 新型コロナウイルスの感染が関東で一挙に拡大しているニュースに加えて、雨による災害が拡がらないことを祈る日々となっています。
 
 
 
posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年07月03日

電子機器の小物に関する心配事

 スマホを外出中に充電するために、モバイルバッテリーをいつも持ち歩いています。数年前のものばかりが、家には複数個あります。そのうちのいくつかが、すぐに高温になり、大げさではなくて火傷をしそうになる時があります。これは処分する時期だと思い、新しいものを買いました(写真左)。

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 こうした製品は、捨てる時期が難しいと思います。使えなくなったものなら思い切れます。しかし、まだ使えるものを使い続けるのに不安がある時は、処分の決断が微妙です。

 新しい移動経路の生活が始まり、持ち運んで活用できるiPad Proの出番です。しかし、意外と充電がすぐに切れるのです。1日も持ちません。そのため、この充電器も出先に必要です。

 仕事帰りの乗り換え駅である天王寺で、家電量販店の店員の方に相談し、まず購入したモバイルバッテリーも充電できる、iPad Proと共用の充電器を探してもらいました。アップルの純正があれば良かったのに、あいにくなかったのです(上掲写真右)。
 それぞれ2個ずつ購入したので、充電器を移動先に置いておくことで、充電切れを気にすることもなくモバイル機器が使えます。ケーブルおたくの私は、さまざまな接続ケーブルを持っています。充電する機器さえあれば、どのようにでも対応できます。

 私は、人との出会いには幸運に恵まれ続けているのに、機械運となるとまったく見放されています。昔から仲間内では有名で、欠陥商品と遭遇する話には事欠きません。

 さて、今回の小物が、発熱や発火で被害に遭わないことを祈りながら使うことにします。さすがに、お祓いまではしませんが……
 
 
 
posted by genjiito at 22:20| Comment(0) | ◎情報社会

2020年07月02日

夕陽ケ丘の地で開催された〈家隆忌〉に参加

 以下の記事は、本日公開した[学長ブログ](http://gakutyo.sblo.jp)を受けての内容です。
 「明浄学院高校で文科省のヒアリングを受ける」(http://gakutyo.sblo.jp/article/187658210.html)の後半からお読みいただけると、話の流れがスムースにつながるかと思います。
 
 大阪観光大学の併設校である明浄学院高校では、毎年〈家隆忌〉を開催しています。藤原家隆(1158〜1237)は、鎌倉時代初期の歌人です。上賀茂神社の境内を流れるならの小川に建つ歌碑「風そよぐならの小川の夕暮れは みそぎぞ夏のしるしなりける」は、『百人一首』の歌として知られています。
 その家隆の功績と遺徳をしのんで、明浄学院高校では1957年から毎年、夕陽ケ丘に立つ家隆塚の前で、生徒や教職員が詠んだ和歌を献歌しています。今年が第64回です。

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 プリントの横に置かれた虫よけスプレーは、参加する女学生たちへの心遣いです。

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 これまでに何度か来ているのに、この歌碑は初めて見ました。大阪夕陽丘ライオンズクラブの支援によるものです。

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 今回の式次第は、以下の通りです。

一、開会の辞 二、献茶 三、献歌 四、焼香 五、祭文 六、朗詠 七、献詠 八、講話 九、閉会の辞


 しっかりと袱紗を着けての献茶です。

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 献歌では、各学年ごとに選ばれた歌が、生徒の代表によってすべて詠み上げられました。

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 教職員の献歌の中に、今回の民事再生手続きに伴う再建計画をはじめとする学院運営で、主動的な立場にある中井管財人の和歌があることに気付きました(左端から2首目)。

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 お話によると、今年の入学式で吹奏楽部の演奏を聴いての思いを歌ったものであり、初めて作りました、とのことです。生徒たちを励ますお話も、混乱する今の高校の状況に触れながら、わかりやすい心の籠もった内容でした。お話の巧さに感心しながら拝聴しました。

 なお、私の出身高校である夕陽丘高校は、このすぐ近くにあります。この辺りは、テニス部のキャプテンをしていたこともあり、基礎練と言って部員を引き連れて坂道を走り回った場所です。不思議な縁を感じています。
 家隆塚は、地下鉄谷町線の四天王寺前夕陽ケ丘駅から徒歩3分のところにあります。ぜひ一度足を留めてください。

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 今日も、疲れを感じる暇もないほどの、充実した一日でした。
 
 
 
posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ■古典文学

2020年07月01日

車中の隣で大揺れに船を漕ぐ女性への対応

 今朝の京阪特急は、長椅子タイプの普通の車輌でした。結構混んでいたので、座席はいつものスペースに隙間なく座っています。
 七条を過ぎたあたりだったでしょうか、隣に座っておられた女性の長い髪が、換気のために開いている窓からの風に吹き上げられて、私の頬をバサバサと打つようになりました。少し身体をずらすと、その方の頭が私の肩にドンと落ちてきました。相手の頭を肩で少し押し上げると、すぐに目覚めて姿勢を真っ直ぐにされます。しかし、やがてまた頭がこちらに倒れかかってきます。肩を押し上げると、また身体を起こされます。そんなやりとりを40分ほど繰り返しているうちに、私が降りる駅に着きました。
 そのまま立ち上がると相手の方はバランスを失って倒れかねないので、肩で突き上げると同時にサっと立ち上がりました。
 泥酔状態かと思われるほどに、その女性の身体は荒波に揉まれているかのように大揺れでした。こんな時には、どうしたらいいのでしょうか。ホームに降り立った時には、肩凝りと疲労感に襲われて、貧血になりそうでした。
 通勤は、そこからまだ1時間以上もかかります。早朝から、心身共に疲れはすでにピークです。

 就任初日ということもあり、今日は6つもの会議に出席しました。1つは欠席です。
 午前中にあった1つは、事務の方々に向けての学長就任の挨拶でした。15分のはずが25分も話してしまいました。すでに朝の電車でのことがあって、相当疲れていたせいでしょうか。私は、あまり持ち時間をオーバーしないで話すタイプです。疲れで、時間の感覚がずれていたのかもしれません。参会のみなさま、貴重な時間を余分に取ってしまい、申し訳ありませんでした。
 
 
 大学での話は「学長ブログ」(http://gakutyo.sblo.jp)をご覧ください。
 
 
 
posted by genjiito at 22:28| Comment(0) | *身辺雑記

2020年06月30日

本日、学長と理事に選任されました

 本日、学校法人明浄学院の理事会で学長選任決議がなされ、私が大阪観光大学の学長と明浄学院の理事に就任することとなりました。

 大阪観光大学のホームページ(https://www.tourism.ac.jp/news/cat1/6872.html)に、この件が掲載されています。

 さらに、「学長ブログ」(http://gakutyo.sblo.jp)もスタートしました。

 この日を境にして、多くのことが新しく動き始めます。
 これまでと変わらぬご支援を、どうぞよろしくお願いします。

 なお、大阪大学 国際教育交流センター 招へい教授として取り組んでいる科研費による研究は、このまま来年3月まで続きます。

 何かと多忙な日々となり、多くの方々にご迷惑をおかけすることも多くなると思われます。
 現在の状況をご理解いただき、変わらぬご支援を、どうぞよろしくお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 23:05| Comment(0) | *身辺雑記

2020年06月29日

京洛逍遥(633)今年の送り火は炎の点だけになります -2020年-

 お盆の伝統行事として、毎年8月16日には京都五山の送り火が行われています。
 昨年は、2万8千人の人出がありました。
 今年は新型コロナウイルスの対策として、大幅に規模を縮小して実施されることとなりました。
 残念ながら、致し方のないことでしょう。
 京都新聞に掲載された今年の点火予定図は、次のものです。

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 一番人気の大文字の「大」以外は、文字や形のどの部分かすらわからないものです。
 もっとも大きな「大」の文字については、これまでは75箇所に火床を置いての点火でした。
 それが、今年は6箇所だけです。
 今日の如意ヶ岳の「大」の写真に、点火される場所を書き込んでみました。

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 この炎の点では、「大」という文字をイメージするのは難しいでしょう。
 昨年の送り火の様子は、「京洛逍遥(570)満月を戴く大文字の送り火-2019」(2019年08月16日)でご覧ください。
 満月の演出という加勢があったこともあり、記憶に残る祖霊を送る行事となりました。

 戦前の1945年までの3年間だけは、送り火を中止していたそうです。
 一斉の縮小開催は、今年が初めてとなります。
 今年は、葵祭と祇園祭も中止です。
 来年は、ぜひともこのような事態にならないことを、ただひたすら祈るしかありません。
 
 
 
posted by genjiito at 20:32| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年06月28日

京洛逍遥(632)寺町通りの定家邸前で見かけた心無い駐車

 先日まで新型コロナウイルスのために休業中だった、河原町三条にある観光案内所が、今日は開いていました。

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 旅行者にとっては、心強い場所です。ただし、海外からの観光客がほとんどいない今の京都にとって、まだその役割を果たすまでには至っていません。かといって、観光客がどんどん立ち寄るのも、もう観光客はいらないという雰囲気になっている市民感情から言うと、微妙な存在です。当面は、日本に住まう入洛者への案内所として機能していくことでしょう。

 寺町通の中でも、京都市役所の北側の通りを散策してきました。
 西国三十三所の19番札所である革堂は、すでに何度も紹介したので説明は省きます。

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 ここの境内は、いつも花に満ちています。今日も、蓮がちょうど終わりかけで、余香を堪能してきました。

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 境内の奥では、藤袴を守る会が育成する様子が見られました。

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 食事は、革堂から少し下った一保堂の2軒南の「京都寺町ハンバーグ極楽蜻蛉」でいただきました。上品で爽やかなお店でした。注文してからハンバーグを作ってくださるので、のんびりと食事ができます。

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 このお店の真向かいにある古梅園の前には、藤原定家の京極邸の碑があります。しかし、「此附近 藤原定家京極邸址」と書かれた石柱が、その真ん前に車が一台止められていることで、まったく見えなくなっていました。

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 せっかくの歴史的にも由緒のある場所が、気付かれないままに通り過ぎて行く人がほとんどです。心無い一台の車には、運転席に人の姿がありました。他府県のナンバーなので仕方がないというのではなく、観光に来るのはいいとして、最低限のマナーを心得てほしいと思いました。この違法駐車は、発見の旅の楽しさを奪い取る行為です。この方は歴史や文化や文学にはまったく興味も関心もないのでしょう。しかし、この町は、観光を通してさまざまな楽しみを味わえるところです。海外から来ておられた観光客の心無い行為などが、大きな問題となっていました。それに加えて、こうした日本の旅人でも、こうした非常識な行為をする人が今もいるのです。残念なことです。

 夕方、賀茂川散歩に出かけました。
 中洲がどんどん大きく拡がっています。
 これから雨などが気遣われるので、早急に手を打ってもらいたいと思っています。

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posted by genjiito at 22:02| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年06月27日

朴光華著『源氏物語−韓国語訳注−』(明石巻)完成

 韓国の朴光華先生が、『源氏物語』の韓国語訳を刊行なさいました。今回は「明石」巻です。

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 コツコツと、丹念に訳と注を進めておられます。まだ、あと20年以上はかかるようです。
 お仕事の進捗状況は、「海外平安文学情報」の「『源氏物語』翻訳史(略年表)」(https://genjiito.org/genji_infomation/genji_history/)で確認できます。
 検索する「言語」を「ハングル」にすると、25件ヒットします。その中に、「須磨」巻までの16件が朴光華先生の訳注本です。(画像をクリックすると精細な画像になります)


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 いただいたお手紙の中の本書に関連する箇所を引きます。

 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。この度、『源氏物語-韓国語訳注-』(明石巻)ができあがりましたので、お贈りいたします。不足なところが多いと思いますが、何ぞよろしく申し上げます。この『源氏物語−韓国語訳注−』(前期)は、今後十九年という長い歳月をかけて刊行されることになっています。逐次、完成され次第お贈りいたします。次は総角巻です。今後もよろしくお願いいたします。

〒31161
韓国 天安市 西北区 双龍3洞 住公9団地 402-501号
E-mail : pkhwapk@hanmail.net

2020年5月29日 朴光華 拝

[あらためて、次のように著者、出版社、本書の構成など主要事項を日本語で記しておきます]
1)著者:朴光華(Park KwangHwa)
2)初版発行日:2020年5月1日
3)出版社:図書出版DNP
 〒31166韓国 忠南 天安市 西北区 双龍 4GIL 8、1F
 電話: 041-572-7887 E-mail : tdx1000@naver.com
4)総頁:492頁
5)定価;:㌆60,000
6)ISBN : 979-11-964307-2-6 (03830)
7)本書の構成:
 写真6枚
 序、凡例、明石巻の概要、登場人物系図、参考文献など : l~26頁
 明石巻(日本語本文、韓国語訳、韓国語注) : 27~479頁
 論考「平安時代の月の色」(小町谷照彦) : 480~484頁
 後記(日本語) : 485~486頁
 図録 l~6 : 487~492頁


 興味と関心をお持ちの方は、直接朴光華先生に連絡をとられたらいいかと思います。

 次の「総角」巻の完成を心待ちにしています。
 
 
 
posted by genjiito at 20:55| Comment(0) | ■科研研究

2020年06月26日

ネット越しのコミュニケーションと直接会うことの意義

 新型コロナウイルスの影響で、不要不急の会議に留まらず、多くの会議がリモート方式になっているようです。顔を合わせて一緒に考えたり、相手の意見を直接聞くということが、オンラインの対談に置き換わってしまっているのです。ただし、その内実については、私はその効果を疑っています。

 そんな風潮に逆らうかのように、今日は遠方に出かけて打ち合わせの会議を持ちました。会場は少し広めのホテルの一室で、参会者8名は十分にお互いの距離を取っての会談です。最初は、お互いの距離に違和感がありました。しかし、次第に慣れてきます。やはり、直接顔を合わせて話し合うと、自然と意見交換が活発になります。ネット越しでは、モニタ越しの気配や様子を窺いながらなので、こうはいきません。

 会うことの意義を、今は模索中です。学校での遠隔授業や会社でのリモート会議などなど、賛否さまざまな意見が交わされています。そうした中での今日の対面会議は、充実した話し合いができたこともあり、リモートとかテレとか言われる手法の限界を痛感することになりました。人と人との関係が疎遠にならない配慮は、会議の内容によっては多様な組み合わせを考えて実施すべきでしょう。遠くから足を運び、一所に集まっての話し合いでしかできない会議があることを体感できたことは、大きな収穫でした。

 今、バーチャル留学について調べています。現地に足を運んでこその留学です。しかし、それが叶わない場合の、事前の、中休みの、事後の学習には、有効だと思われます。ただし、その場合には、教える側の力量がものを言いそうです。その辺りの見極め次第では、これは大きな可能性を秘めた教育の機会の提供となり、多くの方の学習を手助けしてくれそうです。もっとも、今の私にはマイナス面が先に頭をよぎります。さらに情報収集と活用事例を集めることにします。

 ネットを活用したコミュニケーションのありように、全否定しません。しかし、それに頼り切るのも危険です。その兼ね合いが大事です。今はめずらしいことも手伝って、刺激的なので有効な手段として取り組んでいる段階かと思われます。しかし、私は、できることならネットを活用した授業や講演はしたくありません。すぐに飽きそうです。人と人とが間近に、目と目を合わせてのコミュニケーションこそが、語り手の意志と聞き手の心が通い合うものだと思います。そのバリエーションの一つとして、または緊急避難としての通信の活用なら、理解できます。次善の策としてのリモートなりテレなら、有効に活用できる局面は多いことでしょう。

 カメラに向かい、モニタを見つめながらの対面コミュニケーションは、これからどうなっていくのでしょうか。その動向に、大いに興味があります。
 
 
 
posted by genjiito at 20:26| Comment(0) | ◎情報社会

2020年06月25日

京洛逍遥(631)恵文社一乗寺店で本との出会いを楽しむ

 今日の午後から大雨になるようです。
 玄関先の花は、日増しに彩りを増しています。

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 降り出さない内にと、ウォーキングを兼ねて買い物に出かけました。
 高野川から望む比叡山は、今にも雨雲でスッポリと覆われそうです。

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 左端には、京都五山の送り火「妙法」で知られる「法」の字が、山肌にかすかに認められます。

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 行きたかった書店、恵文社一乗寺店に行き着く途中で小雨がパラつき、すぐに強い雨となりました。

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 この恵文社一乗寺店は、その品揃えがプロです。全国から本を探しに来られる意味が、この本屋さんの中に入るとわかります。一般の書店と違い、個人では探し切れない本が所狭しと、しかも整然と並んでいます。本棚の前をカニ歩きしながら、これもほしい、あれもほしいと、目移りして困ります。関連する本が、実に巧みに並んでいるので、本を連想ゲームのようにして手に取って確かめられます。贅沢な時間が、2時間近くも、あっという間に経ちます。
 今日は、お店の方が紹介してくださった本も含めて、探し求めていた3冊もの本との出会いがありました。この出会いが愉しくて、本屋さん巡りはやめられません。
 もともと私は、ネットショッピングは頑なにしないことにしています。特に本は、探す愉しみを楽しんでいるので、書名と画像だけでは買いません。本を縦から横から目で眺め、目次を確かめ、パラパラとページを繰って手の感触を大切にして本を選びます。今日は、収穫の多い充実した日となりました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:04| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2020年06月24日

不便を強いられる京都市内の公衆Wi-Fi

 通勤途中でのことです。
 市バスの中で画像のやり取りをする必要があったので、Wi-Fiにつなげようとしました。京都市内を移動するときには、手間をかけてやっと接続できても、移動中にブツブツ途切れるので、何度もつなぎ直しをさせられます。その前にやらされる、接続のための儀式にも、時間以上にいろいろと手間がかかります。そのためにいつもは、家を出たらWi-Fiは切り、移動中はスマホの通信回線を使います。
 しかし、画像が多いことが予想されるときには、劣悪であっても公衆回線を利用する方がいい時があります。

 今日も、まさに常態化している悪戦苦闘の末に、やっとWi-Fiにつながりました。しかし、移動するバスの中ということもあってか、何度も通信が切れます。つなぎ直すために、3回も面倒な手続きをしているうちに、目的のバス停につきました。やれやれです。

 次は、阪急電車のWi-Fiです。いつもは、これもつなげるまでの手間が大変なので、使わないようにしています。しかし、今日は阪急さんの機嫌がいいのか、何もしなくても、どうしたわけかつながりました。結果オーライということで、今日は快適にWi-Fiを使いながら、道中での仕事が捗りました。

 新型コロナウイルスに端を発し、今や新しい生活のパターンが始まったとされています。そうであれば、京都市も観光客と旅行業者の便宜ばかりを考えるのではなくて、京都に住む人間のことも少しは考えた施策を実行してほしいものです。
 市民の犠牲の上に成り立つ観光は、本末転倒です。すでに為政者は、このことに気付いておられるはずです。しかし、放置されています。新しい生活を展開する上で、地域住民の生活を大切にする意識を、お役人さんはもっお高めてほしいと切に願っています。その中で、この手抜きの公衆Wi-Fi環境も、まじめに取り組んでほしいものです。快適なWi-Fi環境を提供すれば、訪れる観光客もありがたく思うはずです。

 セキュリティの問題は、利用者が自己責任の元に接続するものであり、技術の発達でおのずと解決されていくものだと思われます。その前に、今のインターネットがあまりにも陳腐になってきたために、もう見限られる気配があるようです。新たなネット環境を活用した情報網の提供を、そろそろ検討する時期になっているはずです。その時には、もっと利便性の高いものにして、サービスをしてほしいと思います。

 まずは、この市内における公衆通信環境の実態を調査してはどうでしょう。その酷さに愕然としてもらうことで、これは何とかしなければと思われるはずです。お金を落としてくれる人の引き込みと、市内でお金儲けをする人のことばかりが優先される施策がなされています。これでは、住民の心をねじ曲げるだけでなく、文化や伝統をいびつにします。一日も早く、健全なネット環境への対処をしてほしいと願っています。
 
 
 
posted by genjiito at 18:41| Comment(0) | ◎情報社会

2020年06月23日

翻訳本を分別するアルバイトさんを急募(その8)

 先週、本ブログで「翻訳本の整理に関するアルバイトを募集中(その7)」(2020年06月17日)という記事を掲載しました。
 それに引き続き、箕面の研究室にある翻訳本そのものを、(1)言語別(2)発行年別(3)作品別など、いくつかのカテゴリーに分別して番号を付けてリストにまとめ、各冊に整理番号のシールを貼る作業をお願いしたいと思います。
 期間は、7月と8月です。それ以降、来年3月までについては、現在取り組んでいる科研の内容に応じて、興味と関心のあることで研究協力をしていただけると助かります。
 とりあえずは、来月からの2ヶ月間です。
 条件などは、以下のポスターの通りです。

 お知り合いをも含めて、この情報を拡散していただけると幸いです。
 他大学の学生さんや、社会人の方も歓迎します。
 面談の日時は、火曜日の午後13時から16時の間に研究室で行ないます。
 希望される方は、本ブログのコメント欄を利用して連絡をいただければ、折り返し面談に関してメールを差し上げます。

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posted by genjiito at 20:29| Comment(0) | ■科研研究

2020年06月22日

宇治天然温泉「源氏の湯」に入る前に「馳走寿司」をいただく

 温泉に行きたいと思いつつ、新型コロナウイルスのためになかなか行けません。
 先日も、鞍馬温泉に行きたいと思っていることを書きました(2020年06月12日)。しかし、7月3日までは営業再開に向けて臨時休業とのことです。
 この前に温泉に行ったのは、なんと昨年師走になります。2019年12月01日に、お茶のお稽古の帰りに大和平群の「音の花温泉」に行ったことを書いています。あれから半年も行っていないのです。
 いろいろと調べていると、宇治の天然温泉で知られる「源氏の湯」が営業していることがわかりました。近鉄大久保駅からすぐです。この前ここに行ったのは、「京洛逍遥(540)大和でお茶のお稽古の後は宇治の温泉へ」(2019年04月21日)の記事の最後に書いていました。しかも、その時も、お茶のお稽古の帰りです。その前日には、鞍馬温泉に行っていたこともわかりました。ブログに書いておくと、何かと重宝する記録簿になります。

 さて、「源氏の湯」に行くと、いつもは帰りにその前にある回転寿司「くら」に行くのが慣例となっています。しかし、今日はお腹が空いていたので、まずお寿司をいただいてから温泉に入りました。

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 新型コロナウイルスの感染対策が万全で、まったく心配はありません。また、お寿司も回転しているものはほとんどなくて、パネルで注文すると席までレーンをお皿が走って来て届けてくれます。クルクル回らないので「回転寿司」とはいえないことはともかく、衛生的であることは確かです。さしずめ「馳走寿司」と言えばいいのではないでしょうか。まったくの思いつきのネーミングですが。

 入口は、これまでとまったく変わっていません。

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 壁に掛かっていた額の源氏絵は、国宝源氏の模写版でした。前からこの絵だったのか記憶にありません。消毒液は、最近置かれたものであることは確かです。

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 温泉は人も少なくて快適です。肌もスベスベします。今月初めに開腹手術を受けた後、まだ少し切り傷が痛むことがあります。しかし、今日の温泉で爽快になりました。
 心機一転、また明日から科研の業務に取りかかります。
 
 
 
posted by genjiito at 21:34| Comment(0) | *美味礼賛

2020年06月21日

休日の大阪市内で一仕事を終えて

 今日も会合に出席するために、大阪市内に出かけました。出町柳駅前からは、如意ヶ岳の大文字が爽やかに「大」の字を見せています。

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 京都五山の送り火まで、あと1ヶ月半。今年の大文字は、いつもの年に増して疫病退散を中心にした、切実な願いや祈りに包まれることでしょう。

 京阪電車の乗客は適度にコントロールされた数なので、安心して移動ができます。
 乗り換えの淀屋橋駅で地上に出ると、中之島がきれいに見通せます。

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 左から、日銀、市役所、図書館、公会堂と、歴史的な建造物が並んでいます。
 水の都大阪を実感するエリアです。

 帰りは夕方だったので、乗客は多い方でした。休日なので、お買い物帰りでしょうか。地下鉄では、拳一つ半くらいの隙間を空けて、ゆったり座っておられます。そのせいもあり、数人が立っておられました。
 そんな中で、隣の方が私との間に大きめのカバンと紙袋をドンと寝かせて置いて、ちょうど1人分以上の間隔を保っておられます。確かに、ソーシャルディスタンスを考えると、それくらいの間をとってもいいと思います。しかし、今は少し混み合っているので、多少は融通を利かせてもいい状況です。少し体格のいい女性だったので、その方と荷物のスペースには、スリムな私が3人は座れます。そんなに自己主張しなくても、と思いました。かと言って、少し詰めませんか? と言うわけにもいきません。なかなか、難しいものです。

 京阪電車は、2人がけのベンチシートに1人ずつ座り、いつものようにゆったりしていて快適です。日曜日の夕刻とは思えないほどに、時間もゆったり流れていきます。
 窓から見える大阪湾に沈む夕陽が、幻想的な色を見せていました。
 無事に一仕事を終えた後なので、ついシャッターを切り、しばし夕景に見惚れていました。

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posted by genjiito at 22:29| Comment(0) | ・ブラリと

2020年06月20日

読書雑記(289)中村真典『元CA訓練部長が書いた日本で一番やさしく、ふかく、おもしろいホスピタリティの本』

 『元CA訓練部長が書いた日本で一番やさしく、ふかく、おもしろいホスピタリティの本』(中村真典、晃洋書房、2018年3月)を読みました。飛行機の機内での、サービスに関する話です。しかし、それが日常の我々の日々に不思議とリンクします。著者の体験談を通して、多くの生きる知恵をいただける本です。

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 本書は、次の視点で書かれたものです。「はしがき」から引きます。

 以前に電子出版した「CAになりたいあなたへ教えてください! 訓練部長」(ホルス出版、二〇一五年)はありがたいことにご好評いただき、たくさんの人が読んでくださいました。ただ、残念ながらせっかくのエピソードが訓練科目の順番に並べられていたため、私が言いたいホスピタリティ・マインドを十分に伝えきれていないようです。そこでこの本では、あらためて、ホスピタリティがサービス業界において重要視されるようになった経緯に沿ってホスピタリティ・マインドをお伝えすることにしました。
(中略)
 また Column として、私の教官時代のエピソードで、外国人訓練生に関するものを紹介しました。ホスピタリティにおいて相手の立場に立つ時、その相手が外国人の場合は当然その文化への理解が必要です。人種・民族を超えた共通の優しさ・親切さはあるものの、誤解を生みやすいマナー・エチケットの違いがあるのも事実です。ホスピタリティの背景となる異文化交流の一助になれば幸いです。(3〜4頁)


 各節では、短い逸話が語られます。そして、最後に必ず質問として「Q」が置かれています。例えば。

(中略)
 「どうせ○○しても」。便利な言葉です。しかしサービスを担当する者には禁句です。それを言い出すとキリがありません。
 その「どうせ」をなくせ!
 チーフの短い言葉が私にサービスの基本を思い出させてくれました。

Q[日常生活の中で、どうせやってもムダだと思うことはありますか?](28〜39頁)


 これは、語った内容に読者を引きとどめて、自己の体験から理解を深めようとするものです。実に効果的な問いが置かれていきます。

 次々と、さまざまな失敗談で読む者を惹きつけます。さすがは、豊富な経験がものをいう、わかりやすい文章です。
 第2章では、次の一節が気に入りました。こんなフレーズが多いので、楽しく読めます。

 笑顔を絶やさず、「おしぼりでございます」「どうぞ」「おしぼりはいかがですか」と、単調にならずきちんと言葉も添えています。「動作に笑顔と言葉を添えて」の模範のようなサービスです。
 でも、なぜか丁寧な印象を受けません。何が足りないのでしょうか。
 ずっと観察していて、気が付きました。目線がすぐ次のお客さまへ行ってしまうのです。目切りが早い、という言い方もします。「お客さま、おしぼりでございます」と言った瞬間、もう目線が次の列へ移り、結果として、おしぼりを差し上げた側に、自分へという感じがうまく伝わりません。それを繰り返すことによって、結局、丁寧さが感じられないのです。
 リカーサービスの時、私はトマトジュースを頼みました。手際よくレモンスライスを添えたトマトジュースが目の前に出され、塩・コショウの小袋がテーブルの上に置かれたところで、私が「ありがとう」と顔を上げると、彼女の顔は既に反対側の列のお客さまに向いていました。これでは、何か頼もうと思っても、わざわざ声を掛けなければなりません。(54頁、「3 目切りの早さ」)


 「目切り」という言葉を、本書で初めて知りました。そして、この逸話の意味することも得心できました。ここでの末尾は、次の質問が置かれています。

Q[サービスを受けた直後に相手の表情を見たことがありますか? 多くの学びが得られます。]


 これは、次の「4 目切りの遅さ」の節で、「お客様より一秒遅い目切り」(57頁)として、ワンランク上の心がけの例となって語られています。この2節だけで、もう忘れられない本となります。

 京都の老舗旅館の女将から話を聞いた後の質疑応答で、「サービスに当たって、モットーのようなもの、大事にしている言葉があれば、教えてください。」と問われた時のその女将の答えが秀逸です。

「三つあります。
 一つ目は、『誠心誠意』。
 接遇にあたり、これ以上大事な心構えはありません。仕事だからではなく、自分の生き方として、まごころを込めてお客さまのために働く。打算的な考えが入る隙間も与えない。サービスの極意の言葉だと思います。
 二つ目は、『臨機応変』。
 お客さまのためを思っても、それを行動に移せなければ何にもなりません。状況に応じて最善の行動をとることが必要です。発想の柔軟性も必要です。
 三つ目は」
 そこで間を置き、チャーミングな笑顔を見せて、続けました。
 「これは秘中の秘です。何の説明も付けません。よーく聞いて、帰ってください。
 三つ目は、……『うそも方便』です」

 彼女の話の中に「ホスピタリティ」という言葉は一度も出てきませんでした。しかし「三つ」すべてに、ホスピタリティ・マインドが深く関連しています。

Q[なぜ「うそも方便」がサービスに当たって大事な言葉なのですか?](120〜121頁)


 この節を読み、私はしばし天を睨んでその内容を噛み締めました。

 本書を読み終わり、さて、「ホスピタリティ」を日本語ではどう表記すればいいのだろう、と自問しています。これは著者から与えられた課題だと思い、しばらく温めてみます。【5】
 
 
 
posted by genjiito at 19:47| Comment(0) | ■読書雑記

2020年06月19日

コロナ対策について観光学の分野から成果が社会還元されているのか?

 大阪市内での打ち合わせに出席するため、京阪電車で出かけました。通勤時間帯ではなかったこともあり、車内はガラガラです。40席ほどある大好きなダブルデッカーには、道中4〜10名の方が乗り降りしておられました。旅行者らしき人はゼロです。京橋駅の手前の枚方市駅を過ぎると、少し増えました。しかし、それでも、2人シートに1人がせいぜいなので、広さの半分以下の乗客です。この沿線住民の問題意識が高く、新型コロナウイルスの感染拡散に注意が行き渡っていることを実感します。
 さて、これから海外の旅行者が日本に来だした時、移動手段として交通機関を使うようになると、この状況はどうなるのでしょうか。今のような整然としたマナーは、望むことができないことはわかります。その事態にどう対処すべきか、各機関は検討しておられるとは思うものの、不安な思いを抱いています。
 本日より、国内の移動の制限が緩和されました。都道府県を跨ぐ移動が解禁となったのです。観光客の増加を、これまで通りに是とするのであれば、早急に対応策が求められます。これまでの観光客を呼び込む施策を見直し、新しい観光の規範を考える時です。一日も早い検討が求められます。さて、国は、都道府県は、このことでどのように動いているのでしょうか。大阪を中心とする関西は、すでに検討が進んでいることでしょう。他府県に跨る問題だけに、全国的な動きが気になります。
 お金儲けが前面に出る問題だけに、ここには難儀な課題が突きつけられています。それだけに、観光地とその周辺で生活する住民のことをどこまで視野に入れて検討がなされているのか、大いに気になるところです。「観光客はもういらない」という考えが、京都では住民に広がっています。経済が最優先のメンバーによる検討に終わらないことを願います。住民を抜きにしての観光の見直しは、もう時代遅れです。オーバーツーリズムの問題にどう対応するかが、議論の中心となるべきでしょう。
 それにしても、観光に関する研究をしている、して来た研究者は、こうした問題にどのような対応策を持ち、それを提示しておられるのでしょうか。新聞や雑誌を含めて、マスコミが流す報道には、観光分野の研究者の発言が見られないように思います。旅行業者や宿泊施設やお土産物屋さんの苦境ばかりが報じられています。
 私は、日本では観光学が未成熟だと、本ブログでも以前から公言しています。今も変わりません。観光学は、これまでの研究成果を基にして、現状の対処策を社会に還元してしかるべきです。それがいまだに見られない(と思われる)のは、観光に関する研究が、学問として体をなしていなかったと言わざるを得ません。私が「未成熟」と言って来たこの「学」のことは、期せずして新型コロナウイルスの問題が国の重要な課題となり、今はここに行きついていると思っています。
 専門外の立場からの発言なので、観光を専門に研究なさっている方々や、関連諸科学の分野の方からは、ご批判やご批正があることでしょう。今を機会にご教示いただけると、さらに広く観光に関する学問的な理解が深まると思われます。そして、私もこの分野の勉強をして、いろいろと考える一助にしたいと思っています。
 
 
 
posted by genjiito at 20:24| Comment(0) | ◎情報社会

2020年06月18日

読書雑記(288)井口貢『反・観光学』

 『反・観光学 柳田國男から、「しごころ」を養う文化観光政策へ』(井口貢、ナカニシヤ出版、2018年9月)を読みました。

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 柳田國男の著作に刺激を受けながら、観光について語ります。しかし、終始、一つのことをさまざまな視点で語っていくため、文意が辿りにくい文字列の集合体となっています。この種の文章は、読み進むのが苦手な方が多いのではないでしょうか。私も、この表現の連続に、なかなか慣れることができず、行ったり来たりしながら読み進めました。時間がかかりました。疲れる文章でした。なかなか、語られている文章の中に入り込めないのです。
 漢語が散りばめられ、しかもこの意味が連環せずに上滑りしているので、語ろうとする意味はなんとなくわかるものの、すんなりとは入って来ません。話題が飛びすぎる傾向が強いので、そのつながりを読者が構築しなければならないこの語りの手法は、読者に多大な負荷のかかる文章となっています。
 例えば、次の文章は意味深なことを言っているようで、その実よくはわからない表現です。

 現象に終始する流行り言葉となってしまった観が強いコンテンツ・ツーリズムを理性という枠組みのなかで克服できるのは、実は底流として流れる文学の力(本当の意味でのコンテンツ)に他ならない。(20頁、「底流として流れる文学の力」の右横に傍点が振られている)


 オーバーツーリズムについての言及は、柳田の例を引いた後に次のように言います。

 実際にはあり得ない例かもしれないが、文化政策の評価を経済効果と計量性に大きく委ねてしまうと、起こり得ることに近いのではないだろうか。観光という側面で考えても同じようなことは生じ得る。観光政策が経済効果や商業主義への比重が大きくなればなるほど、「入り込み観光客数、インバウンド増収策」至上主義に傾き、そのまちに住まう人々、そしてひいては邦人であるか否かにかかわらず、己が国にくらす人々のくらしと文化を損ないかねないものにしてしまう。ましてや、入り込み観光客数が多いまちほど、観光政策もより優れている、あるいは観光という行為において、質的高さを保っていると、はたしていえるのであろうか。
 逆にいえば、文化政策の真骨頂は、そういう捉え方に堕さないための、批判的視座を留保する理性の枠組みとならなければならないのである。にもかかわらず、現状は定量・計量重視型で評価され定性的に語りその視点からのより良き改善、政策の軌道修正を図ることが少し欠落しているのではないだろうか。「名が有つて形が整わない」という柳田の危惧は、いつ克服されるのであろうか。(66頁)


 ここには、さらなる解説がほしいところです。著者の読解が、取り上げられた対象に深く切り込んでいかないのです。食材が投げ出されたままの状態が多いので、消化不良が続きます。
 松本清張の『砂の器』のことが引き合いに出されています(20、79頁)。そこで筆者は、清張は柳田の「着想をヒントにしたのであろうか」と言います。確かに、『砂の器』には柳田の「方言周圏論」のことを国立国語研究所で教えてもらいます。このことに言及するのであれば、観光・文化・芸術・地方・言葉(方言)・人間関係という切り口から、さらに考察が展開するはずです。しかし、残念ながらそれは「横道」(79頁)として切り捨てられてしまいます。もったいないことです。
 話題のチョイ出しで終わる例としては、十一面観音や私の好きな井上靖の『星と祭』が出てきたところでも、大いに失望しました。話が膨らむかと思いきや、何ということはない少し触れただけで終わるのです。

さらにいうならば、この里の十一面観音をモチーフに、主人公・架山洪太郎の愛娘の死と死生観を巧みに描いた井上靖(一九〇七-一九九一)の名作『星と祭』(初出は朝日新聞に連載、一九七一 - 七二年、現在は角川文庫、二〇〇七年)の存在も忘れてはならないが、ゆえに冥界で嘆息する作家はさらに増えそうだ。
 なぜ「観光」がこうなってしまうのだろうか。十一面観音像の多くは「遊び足」で表現されている。こじつけになるかも知れないが、この「遊び足」が今の観光では、足りなくなってきているのも一つの原因ではないだろうか。(159頁)


 観光文化学科を創設する時の話は、もっと聞きたいところです。

 「観光文化」という言葉を使用すると、泉下の柳田がどう思うのか不安がないわけではない。ある意味では私事になるが、二十年近く前に岐阜市のある大学の文学部に「観光文化学科」を設置することになり、その文部省(当時)の設置認可に対応してカリキュラムの作成から教員の採用に関する部分まで関わった経験がある。そのころおそらく、観光文化という言葉は、一般的に広く認識されていたそれではなかったと思う。文学部に設置するということが大前提であったこともあるが、個人的にいえば、「観光文化」を表記する以上、極力「観光経営」や「観光経済」あるいは「観光業に関わる資格の取得や検定試験対応」という色彩を、カリキュラムのなかで出したくなかった(それが良かったかどうかは、と
もかくとして)。専門学校との差異も出したかったが、このころ全国の大学では観光に関わる学部・学科はもちろんのこと「科目」としての存在も、決して多くはなかった。学部としては、立教大学に初めて設置される前後のことであったと記憶している。
 誤解を恐れずにあえていうならば、「観光業学」よりも「観光学」を学ぶことによって、業界人よりもむしろ教員や学芸員、官公庁で観光に携わることができる学生たちを養成したいと思っていた。ゆえにカリキュラムの基幹で想定したのは、柳田國男の思想や志半ばで絶筆とはなったものの『街道をゆく』という大作を世に遺した、司馬遼太郎の足跡であった。そしてさらにこの分野で彼らと匹敵する思想家として意識したのが、宮本であった。いやそれ以上に、学としての「観光文化」というときには、「観光文化論の創始者・宮本常一」という名と彼が生涯を通して考え求めたことを、学生たちに伝え読み込んでいってほしいと、強く念じていた記憶がある。(94〜95頁)


 痒い所に手が届かないままに投げ出された文章の例をさらにあげます。

 宮本の京都観の一端を紹介した。京都に長く住まう人たちの多くは理解しているに違いないこれらの言葉を、観光振興に携わる人たちこそがまずは読解する必要性があると思う。観光文化を理解するうえで、「くらして良いまちこそが、訪れて良いまち」ということは大前提である。決して「訪れて良いまちが、くらして良いまち」とはいえないはずである。直前に記した京都の使命を達するためには、入り込み観光客数に拘泥するのではなく、「訪れて良いまちが、必ずしもくらして良いまちとはいえない」ということを認識すべきである。そしてそれが、全国の地方のまちの観光をより良きものとするための手本となるに違いない。数年前に行なわれた「四条通りの歩道拡幅」のこれからの行く末が楽しみでもあると、皮肉を込めつつ記しておこう。(104頁)


 ここで「皮肉」とあることについて、何にどう皮肉が込められてのことなのかがわかりません。しっかりと語ってから次の話題に移るべきです。このままでは、読者に対して無責任です。京都に住まう人に対しても、技の懸け逃げとしか言いようがなく失礼です。
 観光地が観光客に媚び諂っている様も指摘しています。

 観光客に対してギャグを交えおもねるような設えづくりは、決して本当の意味での町おこしでもなければ、観光でもないのである。宮本常一は「観光とは」という小論のなかで「少し旅行者にこびすぎているようにさえ思うのである」と、すでに一九七六年(昭和五十一)に述べている。こうした現象は、昨今の観光立国を目指す勢いと歩調を合わせるようにして、増幅していないだろうか。それは結局は、単なる数字合わせだけを是とする、しかし、"自治体の正義"としての、通俗的な観光政策評価に堕して終わるだけのことにすぎない。(139頁)


 ただし、説明はそれ以上はなく、ここでも話は流れていきます。言葉だけが上滑りしています。本書で散見する、キレの悪さを見せるところで、残念な思いをしました。

 「おわりに」で、次のように本を読むことについての要望が書かれています。この文字列を目で追いながら、ここまで本書を読んできて、著者の意識とその産物である本書の実態の落差を思うと、戸惑いを禁じえません。あくまでも、これは「古典」の場合の話である、と言われても、それは詭弁でしかないと思います。

 抽象的に表現されていることは、具体的に思考し理解してみる。具体的に書かれていることについては、読者自身のなかで抽象化し、敷衍化できる部分として読み解いていく。そんな知的作業を読書として、若い人々はもちろんのこと、第一線をリタイアした高齢の方がたもぜひ取り組んでいただければと思う。さらに社会人まっただなかで、読書といえばもっぱらビジネス・ハウツウ本と雑誌という多忙な人たちも、少しの間隙をぬってそんな「古典」に触れてほしいと切に思う。(220頁)


 この分野を専門に研究されている方には、内容が読み取れるのでしょうか。専門外の私には、文体と飛び飛びの内容が集中力を切らせて、わかった気にもならなかったのは、残念です。学びの必要があったために読んだだけ、ということに終わってしまいました。
 なお、南方熊楠のことを扱う最終章は、本書全体から見ると不要だと思います。ただし、「おわりに」(219頁)に記されているように、これは出版社側からの依頼があったからということのようです。そうであっても、生煮えの煮崩れしたネタが並ぶ文章を読まされる読者のことも、少しは考えてもらいたいと思いました。
 さらに、冒頭に掲げた写真にあるように、本書の帯には、「観光学は「金もうけ学」でいいのか!?」と書かれています。私が読んだ理解では、本書はこのようなことを語る内容ではなかったように思います。ますます、本書のありようが理解不能になりました。【1】
 
 
 
posted by genjiito at 19:58| Comment(0) | ■読書雑記

2020年06月17日

翻訳本の整理に関するアルバイトを募集中(その7)

 大阪大学を拠点にして取り組んでいる科研(基盤研究A)「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)の調査研究は、新型コロナウイルスのために変則的な対応をしながらも、順調に進んでいます。今日も、6人で、打ち合わせをしながら取り組みました。
 昨日から新たに、海外における研究状況がわかる情報を収集することにしました。ある国のある大学で、日本の平安文学に関してどのような講義や講演や研究会、さらには社会人を含めての勉強会がなされているのか、ということを調べます。大学に限らず、民間に公開された市中での社会人講座ではどうなのか、ということも含めます。もちろん、どなたが担当しておられるかも調査対象です。
 これらの情報は、気長に集め続けることで、その国における取り組みの姿勢や興味と関心がわかるものとなります。貴重なデータベースに育っていくことを願っての着手です。
 関連する情報をお持ちの方からの協力も、お待ちしています。
 この情報は、秋口にはホームページ「海外平安文学情報」で公開しますので、情報の追補や補訂に関して、多くの方々からのご教示がいただけることを楽しみにしています。

 現在は、ロシア語、ベトナム語、中国語、スペイン語を勉強している方に、アルバイトや研究員として研究室に来てもらっています。こうした流れを踏まえて、多言語のデータベースを手助けしてくださる方を、さらに以下の言語について募ります。

 アラビア語・クロアチア語・スロベニア語・フィンランド語・ポルトガル語・リトアニア語

 〈仕事内容〉〈時給〉〈日時〉〈場所〉〈連絡先〉は、前回掲示したポスターを再掲しますので参照願います(画像をクリックすると精彩なものになります)。なお、募集する言語は、このポスターに書いてあるものではなくて、上記の言語です。

191029_poster.jpg

 こうした言語の運用および翻訳そして情報の整理ができる方について、お知り合いをも含めて、この情報を拡散していただけると幸いです。他大学の学生さんや、社会人の方も歓迎します。
 面談の日時は、火曜日の午後13時から16時の間になります。
 希望される方は、本ブログのコメント欄を利用して連絡をいただければ、折り返し面談に関してメールを差し上げます。

 別件です。
 本日、あの話題のマスクが2枚、自宅に届きました。
 京都市左京区は今日であった、という記録を残しておきます。

200617_mask.jpg 
 
 
 
posted by genjiito at 21:01| Comment(0) | ■科研研究

2020年06月16日

久しぶりの箕面キャンパス

 好天の一日、久しぶりに箕面キャンパスに出勤です。
 通勤時間帯は混んでいるので、少し時間を遅らせました。すると、ガラガラです。

 研究員のみなさんがしっかりと科研を支えてくださっているので、私は自宅からのテレワークでの参加でここまできました。ありがたいことです。
 やはり、直接顔を合わせないとできないことが多いものです。テレワークとかリモートワークが話題になっています。しかし、それは私の仕事では、指示や質問レベルとデータのやりとりが限界です。根幹部分は、やはり直接顔を合わせて意見交換や話し合わないと、意思の疎通に問題を来します。目を見て、何がポイントで何が付帯的なことなのかを確認し、お互いの考えを交わさないと、無駄の多いプロジェクトになります。科研の場合は成果が問われるので、こうした確認のプロセスは非常に重要です。

 テレワークやリモートワークでもできることと、それでは不可能なことを仕分けることが、効率的に仕事をこなす近道だと思うようになりました。

 今後の科研の運用の見通しをホワイトボードに記された項目を見ながら意見交換をしたり、実際に具体的な課題を取り上げてスケジュールの確認をしました。
 新型コロナウイルスにより学内の研究室が使えなかったことや、私が突然の手術で何かと運用が停滞しかかっていたことなども、研究協力者のみなさんの理解と協力で、とにかくことなきを得ていることが、今日は確認できました。重ね重ね、ありがたいことだと思います。

 今日は、溜まっていた書類の処理が捗りました。書類の処理程度なら自宅でできるとはいえ、やはり現場に来て見渡すと、細かなチェックができます。仕事が見えるという点では、在宅ではなくて職場は必要だと思うようになりました。
 仕事のやり方に関して、気付くことの多い有意義な1日でした。
 
 
 
posted by genjiito at 20:36| Comment(0) | ■科研研究

2020年06月15日

糖尿病と消化管と歯の検査ですべて問題なし

 今日は、京大病院の検査で忙しい1日となりました。
 まずは、糖尿病・内分泌・栄養内科です。
 ヘモグロビン A1cの値は、昨年末から以下のように推移しています。

19年12月−20年3月−20年4月−20年6月
   7.1   7.5   7.3   7.2


 消化器官のない私には、高目安定との判断がなされているので、特に問題なしということになります。乱高下がないのは、それなりの評価をしてくださっています。
 血液検査では、この血糖値以外はまったく異常がないので、合併症の疑いも皆無です。これまでと変化なし、ということで安心しました。
 ただし、先月末の開腹手術で体重が減り、いまは44.1キロまで落ちています。また、食事もあまり摂れていません。妻がいろいろと工夫してくれています。しかし、捻じれていた腸が元通りになったとはいえ、まだ機能は本来の働きはしていないようです。1,600〜1,800キロカロリーの食事をしていたところを、手術後は1,200キロカロリーに落ちているようです。そこで、栄養補給として経腸栄養剤として「エンシュア」という缶入りのドリンクを処方してくださいました。明治の製品です。

200615_drink.jpg

 これは一缶で375キロカロリーあるので、現在6回食の合間に一缶を小刻みに飲めば、これで本来の栄養は満たせるだろう、という見立てです。
 私は何でもやってみるタイプなので、まずは1ヶ月間のトライアルです。少し甘いので、血糖値が上がるとしても、身体には他に心配はないので、血糖値の変化だけを見ながら調整していきましょう、ということになりました。
 これで安心して、多忙を極めることが予想される来月が迎えられます。

 その後、消化管外科での診察を受けました。
 開腹手術後の経過は良好すぎるほどで、何も問題はないので安心したらいい、とのことです。
 救急外来で命を救ってくださった、10年前にもお世話になった先生は、終始ニコニコと対応してくださいます。不安が払拭できて、気持ちが落ち着きます。ありがたいことです。

 次は、歯科で鈍痛が続くのを診てもらいました。これは口内炎によるものとのことで、塗り薬で治るようなので、大事には至りませんでした。

 帰りに、いつも行っていたスポーツクラブが再開していることがわかりました。受け付けで今後のことを相談していると、今月の休会手続きが今日までだ、とのことでした。
 今月も3月以降の利用休止が続いていると思っていたので、大急ぎで今月は休会で来月から利用再開の手続きをしました。来月からは、ここのスイミングで身体作りを再開します。

 今年の3月から6月は、新型コロナウイルスの大騒ぎの中で、2回の手術を経験しました。自宅に籠もっていたために、体力が完全に衰えています。先生の話では、賀茂川散歩だけでは私の体力増強にはならないので、もっと身体に負荷をかけたらいいとのアドバイスがありました。
 今、スクワットとゴムロープでの腕の筋力アップをしています。さらに、ダンベルを加えることで、よりよいプログラムになるようです。少しずつ、体力維持から増強へというプログラムに切り替えていくことにします。そして、体重50キロの目標値に向かって、再度のスタートをきることにします。
 これから梅雨と猛暑の日々を迎える中で、この痩せ細った身体を思いやりながらも、レベルアップのプログラムにチャレンジします。これまでと変わらない、ご理解とご支援を、よろしくお願いします。
 
 
 
posted by genjiito at 21:11| Comment(0) | *健康雑記